健介の元に、宅配便が届けられた。
「パパ、宅配便受け取っておいたよ。」
「そうか、誰からだ?」
「滝嶋って人、知っている?」
「知らないな?」
親子の会話は如何やらかみ合わない様だ。
確かに伝票には滝嶋と言う名前が書かれていた。
宛名は片平健介で間違いは無い。
品名を見て、健介はその中の物を察した。
「ああ、判った、思いだしたよ、パパが頼んでいたものだ。」
健介は由紀にそう言うと、上手く誤魔化した。
部屋に入り、急いで中を開いた。
驚いた事に、中には艶めかしい一枚の着衣が入れられていた。
それ以外に、見慣れたDVDが一枚、それと手紙が添えられていた。
手紙には、
<くれぐれもお子様には見せない様に。>
それだけが書かれてあった。
これまで送られてきた2枚のDVDの中身から考えて、その中に録画されている
ものが何かは健介にも容易に想像が出来た。
ただ、何故手紙まで添えて来たのか、その意味が今一つ掴めないまま、健介
はそのDVDを再生して見るしかないと思った。
いきなり妻冴子の悩ましい姿が画面に映し出された。
ベッドの上に座り、男が背後から冴子を抱きしめ、その男の手が冴子の乳房
を揉んでいる。
冴子の身に着けているものが、今日一緒に送りつけられて来たその衣装だ。
しかも、前の2枚とは異なり、今回のものには冴子の声が入っていた。
『冴子、家に帰りたいか?』
『ご主人様は、意地悪なんですね。』
『如何してだ?』
『冴子の気持を、当にお判りのはずです。
『知らんぞ、おまえの気持なんか。』
『ご主人様は、私にいろいろと仕込んでおいて、その挙句、放り出すおつも
りなんですか?』
『亭主じゃ不満か?』
『知りません!』
『そうか、そうか』
二人の会話は、まさに閨での男女の会話だ。
男の仕草を嫌がる風でも無く、黙って男に揉まれている。
服を纏っているとは言え、透き通ったその衣装では、中の乳房が丸見えだ。
その会話が終わると、男がバスローブの前をはだけ、剥き出しになった男の
逸物を冴子が咥えた。
『ジュポ、ジュポ。』
その音までもが、画面から漏れ出て来る。
その仕草も、濃厚な熱の入った行為に見える。
口に含む冴子の顔のアップから、男のペニスを頬張り、舐め上げる表情がい
やらしい。
その後、それぞれが反対の向きとなって重なり、お互いの性器を舐め会う様
が続いた。
時折、口から男のペニスを離す。
如何やら男の愛撫に思わず仰け反った為の様だ。
再び咥えると、激しく口を前後に動かせた。
延々と繰り返される、妻と男の愛欲シーン、背後から責められ、顔をゆがめ
る冴子、
男の上に被さり、腰を激しく動かす冴子は、健介の知らない妻だった。
その口から、聞くに堪えない言葉が続々と繰り出される。
妻は男の手で、完全に性奴として躾けられた様だ。
DVDの最後に、男が冴子の身体を弄りながら、
「ご亭主、観ているかな? まさかこれを見ながらオナニーなんかしてない
だろうが、
愛妻主演の裏ビデオの出来は如何かね、愛妻の喘ぎは気に言って頂けたか
な?
こんなメス豚、今でも帰して欲しいかね?」
冴子の股間が映し出され、男の精液でそこはドロドロに汚されていた。
『あなた・・許して、私の事はもう忘れて下さい。ごめんなさい。』
冴子が画面に向かってそう言い放った。
それが最後シーンだった。
<影法師>
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