由紀は近頃の父親を見て、これまでの父とはまるで違って見えていた。
子供にでも、父親の悩む姿は良く判る様だ。
だが、その悩む理由が由紀には判らない。母親が家に居ないその理由さえ、
由紀には判らないままだった。
「由紀、パパと少し話をしようか・」
子供の由紀は、母の事だろうと直感的に察した。
「ママの事?」
「うん、パパとママは別れる事になると思う。その時、由紀はママに付いて
いってあげてくれるかな?」
「もう決まったの? だからママは帰ってこないのね?」
「そうじゃない、まだ決まった訳じゃないけど・・、多分そうなるだろうと
言う話なんだ。」
健介は決まってから話すべきだったと、悔んだ。
「冴子様、ご主人様からの伝言です。工藤が迎えに来ますので、ご一緒する
様にと。」
「工藤さんが?」
冴子は、一瞬此処から出る事が出来るのかと思った。
滝嶋と話をしている内にその工藤が姿を現した。
「それでは、お願いします。」
工藤の後を付いて外に出ると、黒塗りのリムジンの前に案内された。
工藤がそのドアを開けると、乗る様に言った。
中に男が乗っていた。
いつもと同じ様に、バスローブを着ている。
「ご主人さま、どちらかへ行くのですか?」
「少し、ドライブへでも連れて行ってやろうと思ってだ。部屋の中ばかりで
は、息がつまるだろうからな。」
男の意外な優しさに驚いた。
「ありがとうございます、ご主人様。」
車の中は広く、運転席とは仕切りで区切られている。
車内は男と冴子の2人だけだ。
スモークガラスの向こうには。外の景色が流れていた。
「冴子、脱げ。」
(ヤッパリ・・)
冴子はその時そう感じた。
自分の務めは、やはりそれだけなのだと。
言われるままに、冴子はその車内で服を脱ぐと、全裸になった。
男は何時もの様に、ローブの前を開いていた。
「それでは、奉仕させて頂きます。」
冴子は、そう言って男のモノに愛撫を加えていった。
「冴子、俺はお前が気に行った。これからは俺の女になれ、 亭主とは別れ
ろ! いいな?」
冴子はジックリと口の中で男のモノを吸いこんでいる。
その仕草を続けながら、男の言葉を聞いていた。
有無も言わさぬ強引な言い方だった。
口いっぱいに男のモノが広がっていた。
「跨がれ!」
冴子は男の膝の上に向かい合う形で、その膝上に跨る。
男の逸物を、自らの手で蜜壺に誘う様にして、受け入れた。
「お前の為の部屋も用意した。明日からそちらへ移るんだ。滝嶋の言う通り
にしろ。」
冴子は男の膝の上で、上下に動き始めていた。
「アァ~、判りました・・あっ、ご主人さ~~マァ~!」
男の逸物には、ある細工が施されている。
前にその件については、男から聞かされていた。
男がその世界で駆け出しの頃、自分に貢いでくれている愛人向けに、刑務所
で受刑中、歯ブラシの柄を削って、自分のそこに埋め込んだと言う。
刑務所内の仲間に教えられたそうだ。
後に、整形病院で中身を真珠に入れ替えたそうだが、形は異様だが、その威
力は想像以上だ。
男は、その武器で大勢の女を手なずけ、今の足場を造り上げたと言う。
バックスタイルで、後ろから突かれている冴子は、口からよだれを流す始末
だ。
スッカリとMの世界に馴らされていた。
車中でのセックスは、それまで以上に冴子には刺激的なものとなった。
走行中なので、外から中を確認する事はほぼ不可能なのであるが、中からは
外の様子は見えた。そんな中で、男と全裸で絡む訳だ。見られていると言
う・・そんな錯覚が冴子を襲った。
それが、冴子の身体をより敏感にしていた。
男は満足であった。
滴り落ちる透き通った粘着性の糸、ツゥーと糸を引く様に、冴子の蜜壺から
垂れて行く。
その周囲はヌラヌラと照りで光っていた。
アナルに突き刺さる器具が、それに拍車をかけた様だ。
「冴子、憂い奴だ。」
冴子の濡れた蜜壺を舐めながら、将軍を気取ったつもりか、そんな言葉で冴
子を褒めた。
<影法師>
***第一部はここで終了します、引き続き第2部は別途掲載します。新た
な展開をして行きますのでお楽しみに<影法師>***
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