「あなた・・・。」
そこには、まぎれもなく主人の佳弘がいた。ただ、いかにも気性が荒い性格を全面に出したように、体は上気し全体が赤黒くなり、縄がついた手足首は血管が浮き上がるくらいに暴れており、目は血走っている。
何よりも目立つ変化は、その股間についているペニスの異様さだった。あきらかに、いままで私と「義務」的にこなしていたセックスで見せた表情とは他人のような、長さ、太さだった。それは、硬直しており、腹にくっつくように勃起していた。先端はキノコのかさのようにひらいており、亀の頭というふうには見えなかった。あんなもので掻き出されては、内臓が引きずりだされてしまう!
恐怖におののき、鉄柵をがたがた揺らし泣き叫ぶ。
「やめてぇー!許して!無理ッ!無理よっ!あんなのむりっ!いやっ!はなしてーっ!」
男衆が持っていた綱をはなす。手足に綱を付けたまま、私に走りよる佳弘。
「やっ!やめてっ!おねがいっ!正気に戻って!」
ずぼぉっ
「あ"ーっ!あ"あ"ーっ"!いだい"ーっ」
かさの部分はそこまで硬くなかったが、なにしろあの太さと長さだ。成人男性の拳くらいの太さのものが、躊躇なく突き刺さる。ローションを塗り、広げてなければ、間違いなく裂けていただろう。
「あ・・・。あ、あ、ああごぉっ・・・。うげっ」
あまりの圧迫感に、私は吐いてしまった。子宮を押し上げ、胃や腸を圧迫しながら、みぞおちまで来たんじゃないかと思うくらいに、深く突き上げられる。天井から吊られた鉄柵ごと、少し宙にうく。
ずぼっ ぐぢょ
「おごぅっっ・・・。あぐっ」
一気に引き抜かれ、まるで内臓を引きずりだされるような感覚を味わう。かさ部分がひらいて、まわりの臓器を一緒にアソコからぬかれてしまう・・・。こんなことなら、乱交に放り込まれて精液処理をしていたほうがましだ・・・。
太鼓の音が響く。
だんだん早くなる。
それにあわせて、抽送が繰り返される。そのたびに、胃がせりあがり、内臓をかき回される。そのうち、だんだんテンポがあがるにつれ、意識が飛ぶようになっていき・・・。
低い、そして大きなうめき声とともに、子宮めがけて熱湯のような熱さの精液が大量に放出された。行き場をうしなった精液が、太ももに飛び散る。
意識がなくなった。
私と主人は、丸1日間目を覚まさなかった。
雪の降り積もる1月。私は双子を出産した。しかも、男女。
祖父も主人も喜んでくれた。私も、難産だったが無事大任を果たせたことでほっとしていた。
家族がふえ、これからも頑張っていかなきゃならない。主人にもバリバリ仕事をしてもらって、ゆくゆくはこの村からのブランド牛乳を出してもらう計画だ。
義父は正式に役員会を隠居して、今は牛たちに一心に注いできた情熱を孫たちにシフトしてきている。まるでわが子のように。
10年後、また牛祭りに出るの?と主人に聞くと、お前は?と聞かれた。
私は・・・。出てみようかな。
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