「おらっ!251番!おきんかっ」
お尻に激痛が走る。
「いぎぃぃっ!いだぁっ!え?なにっ!?」
義父が、牛を牧草地から牛舎に追うためのムチをもっている。どちらかというと棒に近いそれは、振るとヒュンッと音がする。それを、私にふりおろす。
びしっ
「いっ・・・。あぁっ」
これ以上のムチに耐えられなくなり、あわてて立とうとして乳首に激痛を感じ、不様にまた転ぶ。
「牛ならよつんばいだろうが。たつんじゃない。」
よく見ると、右手首から右乳首へ、左手首から左乳首へ、釣糸のようなものがのびている。さらには、首輪とリードがつけられており、よつんばいの姿勢でないと乳首が下にひっぱられるようになっていた。よつんばいで手を前に出すと、乳首が前にひっぱられる。
「ほら、審査員の皆さんがお待ちだ。さっさと前に行け」
ヒュンッ・・・。
ムチを頭の上で振られる。お尻は、もうみみずばれみたいになってるはずだ。
なにがどうなったのかわからないまま、黒いカーテンを頭であけながら、前に進んだ。
スポットライトが私を照らす。そこは、集会所のステージだった。子供会がクリスマスや収穫祭の出し物をするときに使う、小さなステージ。
ステージの真ん中まで来て、止められた。
「本田さんとこのメス牛、ホルスタインの由利です。251番と呼べばいいのかな?若干、変態趣味があります。では、審査員の皆様、どうぞ。」
アナウンスがあり、何人かの男女がステージにあがってくる。それはすべて見知った顔で、とても今起きてる状況が現実とは思えなかった。
審査員は体のあちこちをまさぐり、私が喘げば、そこを重点的に、執拗に責めた。性器ばかりでなく、アナルにも指をいれ、匂いを嗅ぎ、体温計を突っ込んだ。乳首の釣り糸をとられ、まるで牛の乳絞りのように、絞り揉まれた。おなかをさすられ、妊娠4ヵ月の子宮口まで指を入れられた。
体にあちこち落書きをされ、妊娠中、ホルスタイン、変態と、要目を書かれた。
義父は、そんな私を見ながら、ただじっとリードを持っていた。
「審査員の皆さん、もう、いいですかね?ちなみに、これまでの調教の様子は、横の壁で写真をスライドショーで展示してます。ご参考に。」
みると、野外放牧されオナニーをしている写真や、義父に種付けされている写真、妊娠検査をされているものや、普段の生活写真まで、いつのまにか盗撮されていた。
「では、10年に1度の夏祭り夜の部、人間家畜品評会結果発表にはいります。すべての参加者はステージへ!」
まさに、驚愕の景色だった。体に豚と書かれていたり、目隠しや鼻フック、ボディペイントや緊縛、イスに固定されている状態のままといった、5人ほどの「人間家畜」があらわれた。というか、ひきずられてきた。
私は、首輪にリードをされ、全裸で体中に落書きはされてはいるが、一番ソフトな状態だった。
「由利さん、びっくりしたかね。この村の、10年に1度の奇祭だよ。もう、1世紀続いておる、伝統ある祭りだ。娯楽も何もない村での、唯一の息抜きだ。参加資格は、村に住んで10年たつ20歳以上の人間だけ。由利さんは、今年から参加できる。家畜は、自由参加だよ。ほら、イスで潮ふいているのは、隣の家の短大生の娘さんだ。リモコンバイブを操作しているのは、その彼氏だな。青年会のなかでみたことがある。」
よくよくみると、鼻フックをしているのも学校の教師だし、牛柄のペイントをしているのはお花の先生。どれも、見たことがある顔だ・・・。
「では、審査結果を発表します!人間家畜として生け贄にふさわしいのは・・・。」
い、生け贄に?なんなのよ、それ・・・。
会場に集まった大人たちのざわつきが、しずまる。男女が50人ばかりだろうか・・・。
「251番こと、本田さんちのメス牛由利さん!」
歓声があがる。私は、こうして生け贄に選ばれた。
「では、他の家畜の皆さんは、会場の皆様へ提供します。みなさん、ご自由にお使いください。」
他の家畜は、気絶した者もそのまま、会場におろされる。各テーブルにふりわけられ、好き勝手に乱交が始まった。
「ある意味、乱交にまざらなくて正解かもな。こうやって、10年ごとに誰が親かわからない子供が増えるんだからな。婦人会まで家畜の調教に加わるからな。翌朝は、精液まみれのオブジェがころがってるだろうよ。ただ、乱れるのは今日だけだから、明日からは普通の生活に戻るんだよ。」
「私、生け贄になるの?」
「そうだ。うちの御神体は見たことあるだろ?」
「確か、牛の・・・。」
「そう、力牛様のペニスだ。」
村の高台にある神社にかざってある、黒いペニスが今年は御開帳されていた・・・。毎年の祭りには格子窓からしか見れないのに・・・。
「力牛様が憑依なさった方が、お前の相手なんだ。」
なんだか、そのほうが怖いかもしれない・・・。
「では、準備をしてください。」
司会者がきて、私たちに告げる。簡易搾乳機(外で放牧するときに使う小型の搾乳機)が持ってこられて、私に付けられる。香水みたいなもので全身を清められ、落書きを消される。天井からおろされた鉄柵にくくりつけられ、バックで挿入されるように、よつんばいで固定され、洗濯ばさみのようなもので大陰唇をはさまれ、左右に広げられる。後ろから見れば、内蔵まで丸見えだろう。丁寧に、ローションまで塗りこめられ、最後にさるぐつわをされた。
妊娠した体に、さらに突かれる太棒を想像して、私は恐怖のあまりにわけのわからないことをうめいて頭をふりだした。
太鼓がなり、照明が落とされ、会場の嬌声もやんだ。厳粛な雰囲気のなか、私にだけあたるスポットライトが熱くて、頭がどうにかなりそうだ。なにより、ぬめるアソコがなにかを欲しがり、ひっきりなしにパクパクとくちをひらきながら、汁が垂れてくる。
ふんどしをしめた青年会の人間が5人、暗幕のむこうから手綱をひいて、牛神様が憑依した男性をつれてくる。狂ったように手足をばたつかせ、よつんばいでひっぱられまいと足を踏張る。力牛の名のとおり、男5人がかりでもやっとみたいだ。
頭を振り乱す力牛役の顔が見えたとき、私の血の気が引いた。
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