真由美が裕二に
英子を堕としめるように依頼して二日後の朝
「はい あなたハンカチ」
「あぁありがとう英子」
「本当に空港まで見送らなくて良いの?」
「あはは 大丈夫だよ
心配性だなぁ英子は
車を空港の駐車場に預けるし たったの二日だけなんだからね」
「良い子にお留守番しといてね お土産たくさん買ってきてあげるからね」
「うん 気をつけてねあなた」
二人は玄関で抱きあい
甘い口づけをかわす‥
優しい口づけ‥
夫の首に腕を回し
甘えたよぅに抱きつく英子
「淋しいから早く帰って来てねあなた‥」
「わかってる
早く帰ってくるし毎日電話するからね」
純也は車に乗ると
窓越しにまた軽く口づけをしてから車を発進させた
名残惜しそぅに愛する夫を手を振り見送る英子
夫の純也は今日から二泊三日の予定で香港へ買い付けに行く
純也の経営する輸入雑貨店に並ぶ商品の約五割が香港から輸入している
毎月香港やアメリカへと買い付けや新しい商品を物色しに行っていて
よく英子も同行したりした
だが今回は英子は同行しなかったのだが‥
それが英子にとって最悪の結果となるとは
英子は知るよしも無かった
純也の運転する車が見えなくなるまで
英子は手を振りながら見送り家に入って行った
この時
その一部始終を少し離れた場所に停まった車の中から見つめる一人の男がいた
裕二である
「なかなかの美人だぜ
こりゃあ調教のしがいがあるってものだ」
裕二は煙草を一本吸い終えると車をゆっくりと進め
英子の家の前に停めた
―ガチャッ
ドアを開け
小包を抱えて車から降りた裕二は
英子の玄関のチャイムを鳴らす
―ピンポーンピンポーン
今まさに英子に悪夢が訪れようとしていた‥
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