同じホテルの・・別の部屋。
一組の男女がタクロー達と同じ様に、卑猥な行為を繰り広げていた。
男のその太いペニスが、女の蜜壺を貫く度、絶叫とも言える声が部屋に響
く。
女はその太マラに溺れていた。
思いがけない機会に、その洗礼を受けた女は、その男の事が忘れられなくな
っていた。
日が経つにつれ、その思いは更に強くなり、身近な相手との交わりでも、そ
の溝は埋められなかった。
そんな時、思いもかけないその男からの誘いを受けた。
身近な男の事を気にしながらも、女は肉欲に負け、その誘いを受けてしまっ
た。
初めて家族に偽りを告げ、男との情事に出向いた。
念願だったその太マラを、心おきなく体感する事が出来た女は、次第にその
男でなければ満足を得られない身体となった。
自分の中に眠っていた、淫らな女の部分がその男によって目覚めさせられた
のだ。
女は、身近な男の手にで、女として切り開かれ、更に別なる男の手で淫らに
花開こうとしていた。
俺と満子は予想もしない光景を見せられる事になった。
目の前を歩いている男女は、どう見ても二人が知る人物同士だったからだ。
「うそ!」
これは俺の言葉、
余りに予想していなかった事だけに、その驚きは普通では無い。
満子の表情も真っ青だ。
俺たちは慌てて姿を隠し、前の二人の行く先を眺めていた。
二人が駐車場に止めてある車に乗り込み、走り去るまで確かめた後、俺と満
子は外へと出た。
「気が付いて良かった。運が悪ければ大変な事になっていたわね。」
満子が車に乗り込んだ後、俺にそう話して来た。
「キヨシの奴、お袋と付き合っていたのかよ。」
「タクローさんだって同じでしょう、あの子だけが悪い訳じゃないわよ。」
流石に母親か、満子がキヨシに味方した。
「判っているよ、言われなくても。でもキヨシに見られなくて良かった。」
「そうね、彼方ただじゃ済まなかったかもね。」
満子は人ごとの様に話すのが気に入らないが、それは満子も前から話してい
た事だ。
満子がキヨシの女なのだから、その女に手を出したらどうなるか・・。
考えるまでもない事だった。
「如何するつもり? 彼方のお母さん、キヨシにあげる?」
「満子は平気なのか?」
「私は慣れっこよ、あの子は私だけじゃないもの。」
確かに満子の言う通りだ。
満子にとって俺の母は、その他大勢の一人に過ぎないのだ。
「この間のスワップは拙かったわね。彼方のお母さん、キヨシに提供した様
なものね。」
「随分と面白そうじゃないか、そうなのか?」
「待ってよ、私だって当事者なのよ、タクローさんと事実こうなっているん
だから。」
「そうだよな、キヨシに知れたら満子だってただじゃ済まないよな。」
「そう言う事よ。」
俺たちはその後しばらく無言でいたが、
「で、如何するの? もう止める?」
満子がそう切り出した。
俺は何とも答えようがない。
「タクローさんの気持も判るわよ、私達が逢わなくても、あの二人は如何か
しら?
それって、彼方には面白くは無いわよね?」
満子の言う事は、正に的を射た答えだった。
「私は良いわよ、あの子の母親なんだから、あの子の不始末は私が責任取る
しかないでしょう?」
「それでもいいの?」
「タクローさんの不満、私に思いっ切りぶつければ・・。」
満子は意味深な言葉で、俺にそう告げた。
*この先の展開をいろいろ予想されている様ですが、この作品は次回で終わ
ります。その結末は・・?
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