子供達が学校に向かった後、由紀子は再び部屋に戻った。
柴田が起きて、着替えを始めていた。
「子供達も出た様だな・・、どうだ、案外判らないものだろう? 家になか
に、他人が上がり込んでいるなんて誰も考えやしないからな?」
得意顔で柴田は言った。
「早く帰って・・、もう用は無いでしょう?」
由紀子は早く昨夜の爪痕を消したかった。
「おいおい、やけに邪険にするじゃないか? 」
「子供たちの食事の支度をしてやれなかったのよ・・、こんな事、今までな
かったわ。みんな彼方のせいよ。」
由紀子は柴田を強く罵った。
「なんだ、俺だけのせいにする気かよ。誰なのだよ、モット・・なんて甘えた
声だしてやがった女は・・。」
昨夜、柴田との行為中、由紀子が何度も口にしていた言葉だ。
確かに覚えが有った。
薬を使ったセックスに於いて、一度火が点いた身体は、とことん燃え尽きる
まで無限に欲する。由紀子は何度となく頂点を極めた後も、飽くなき交わり
を求めたのだった。
「やめて・・言わないで・・・・。」
由紀子は両手で耳を塞いだ。
「スケベ女が生意気を言うな・・、よし! ならお前の正体を見せてやる。」
柴田は頭に来たようだ。
目の前に立つ由紀子をベッドの上に突き飛ばすと、その上に圧し掛かった。
「やめて! いや・・もうやめて・・。」
柴田が由紀子の身体から、着たばかりの衣服を剥ぎ取って行く。
初め必死に抵抗する由紀子だったが、下着を剥ぎ取られ、剥き出しにされた
陰部にバイブを突っ込まれた途端、その抵抗が止んだ。
激しく拒んでいた由紀子の目が、怪しい光を発し始める。
「止めて欲しいか? どうだ・・止めて欲しいか?」
モーター音がうなりをあげ、クネクネと由紀子の蜜壺をさぐる。
「あぁぁぁぁ~~だめ~~、止めちゃだめ・・お願い、抜かないで!」
由紀子の口から出た言葉は・・・、また由紀子自身を叩きのめす結果でもあ
った。
由紀子の夫は出張から戻り、家に帰る途中で、顔見知りの雪下婦人を見かけ
た。
妻の由紀子が、雪下婦人から仕事を紹介されたと言っていた事を思い出し、
そのお礼をと考え、声をかけた。
ところが、
「奥さんに仕事の紹介ですか? いえ、その様な話はしていませんわ・・別の
方と勘違いしているのではないかしら・・?」
そう言って雪下婦人は否定した。
「そうですね、妻の勘違いかもしれないな・・。大変失礼しました。」
彼はそう言って、上手くその場を誤魔化したが、何故妻がそんな嘘をついた
か気になった。
(仕事するのに、なんでそんな見え透いた嘘をついたのだろうか・・?)
彼は釈然としない思いで、家を目指した。
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