キヨシと二人で学校をさぼると、彼が俺を連れて行ったのがその女の家だっ
た。
家にはその女が一人で住んでおり、キヨシの話では女は未亡人だと言う。
女の名は志乃。
志乃の亭主は前年交通事故で亡くなり、キヨシがどんな手を使って志乃に近
づいたか知らないが、志乃はキヨシの餌食になった。
「この前話した俺のダチ・・、こいつまだ一度も経験ないので、一発やらせ
てあげて。」
チョッと崩れた感じの女だった。
志乃は俺をジッと眺めながら、
「こんな男と付き合っているって事は・・、あんたもろくな男じゃないわ
ね。」
志乃はそう言い捨てた。
その女の言い方に、
「すみません。」
思わず俺は謝っていた。
志乃は、そんな俺の姿を見て、
「ふん、少しはこの男よりましみたいね・・? 」
そう言う、手にしていた煙草を灰皿の上でもみ消した。
「奥の部屋よ。」
俺に向かい、目で奥の部屋に行くよう合図を寄こした。
「タクロー、頑張れよ、これが済めばお前も一人前だぞ。」
キヨシは俺を残して一人で帰った。
志乃が言った奥の部屋の襖を開けると、そこに一組の蒲団が敷かれていた。
部屋は6畳の広さで、志乃の寝室の様だ。
「あいつ、ここで私の事犯したのよ・・。亭主の仏壇の前でね。」
そう言われて見ると、確かに仏壇が部屋の隅に置かれてある。
「酷い男だろう、女の気持なんかまるで考えてない奴よ、あいつは。」
そう言っておきながら、なんで俺をその部屋の入れたのか志乃の気持が判ら
なかった。
「脱ぎなさいよ・・着ていたら出来ないでしょう?」
志乃は部屋の中でボケっと突っ立っている俺に声をかけると、窓のカーテン
を引いた。
正直俺は混乱していた。
女の身体自体良く知らない。それが恥なのか、当たり前なのかも判らない。
しかも、肝心の女のアソコを見た事が無い。
どんな構造になっているのか・・緊張が増していた。
パンツにシャツという姿で蒲団の上に正座した。
そんな俺を見て、志乃は笑っていた。
「本当に初めての様ね・・。」
「はい。」
俺は正直にそう答えた。
「童貞なの? 童貞の子は初めてよ。いいわ・・、そういう事なら色々教え
てあげる。」
志乃はそれまでの投げやりな態度から、急に優しくなり、怪しげな雰囲気を
見せ始めた。
「女の裸、近くで見た事ある?」
「本物は・・まだ、写真位いしか・・。」
「じゃ、良く見るのよ、全部見せてあげるわ・・アソコもね。」
男が童貞を捧げる相手は優しい女が良い。
それに加え、性に熟知しているなら、なお良いと思う。
俺の場合、まさにその未亡人は筆おろしに最高の相手だった。
志乃は最後まで優しく俺を導いてくれた。
志乃の中に俺のペニスが吸い込まれた時、俺は男になった。
あの感覚は、今の今でも良く覚えている。
そして・・俺はますます年上好みになった。
12月3日の更新はありません。<影法師>
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