「どんな話したのか聞かないの?」
母が席に着いて暫くしてから俺に訊ねた。
「恵子に任せたからね、俺が話した様な事は全部言ってくれたのでしょ
う?」
「そうね、真理子さんの所の事情も判っていると言ったけど、私達の事は言
えなかった。
真理子さんの彼方を思う気持ちを考えたら、とても言えなかったわ。自分の
愛する人が、その母親と特別な仲と言うの、大きな障害だと私が感じたか
ら。」
やはり・・俺はそう思った。
ただ、本当に真理子はそう思っているのだろうか?
真理子には、母をさして、君の事を一番理解出来る人と紹介している。
それが、何を物語る言葉なのか・・、それを考えると、もしかしたら真理子
は気がついているかもしれないのだ、俺と母の関係を。
「すべては真理子さんの決断ね。待つしかないでしょう?」
「ああ、俺もそう思っているよ。もし仮にダメだとしても、俺と恵子は今ま
でと何も変わらないのだから・・。」
母が俺のその言葉に、黙って頷いた。
夕方前に電車は新宿駅に着いた。
「帰って来ちゃったね・・。でもとても楽しかった。」
「このまま帰るの?」
俺は母に訊ねると、
「どちらでも私は構わないけど・・、少し位ならまだ平気よ。」
母がそう返事をした。
「まだ帰したくないな・・。」
俺が母に本音をぶつけると、
「嬉しい・・そう言ってくれると思った。」
新宿駅を出た所で、俺の視界にNホテルが入った。
「あそこに行く?」
俺がホテルを指さすと、母は黙って肯いた。
部屋はダブルにした。
勿論泊まる訳にはいかない。
1~2時間過ごすだけではあるが、ベッドは広い方が良い。
部屋に入ると、とりあえず旅行用の荷物を置いた後、二人は服を脱いだ。
モスグリーンのスリップに身を包んでいた母だが、そのスリップをストラッ
プ毎床の上に落とした。
「今度の旅行では、これが最後ね・・。」
母がそうひと言言った。
「そうだね、また、当分逢えないかもしれないね。」
母を抱き寄せると、母がその顔を上げた。
2人きりでの最後の時間となった。
「いっぱい愛して・・・。」
母が熱い目を向け、俺に囁いた。
母の裸体をベッドの上に乗せ、その横で裸になった。
母の身体に覆い被さると、再び唇を重ねた。
「ああぁぁ・・すき・・・だいすきよ。」
「けいこ・・、ああ・・けいこ。」
お互いの名を呼び合いながら、くちづけを交わし、そして肉体を求め合っ
た。
ベッドの上で、時間をかけてのシックスナインで、お互いを刺激し合い、双
方共に準備が整ったところで交わった。
重なり合ったまま、母の広げた股下に下半身を挟み込むと、母が俺の背中に
手をまわす。
「ハアハア~、」
母が激しい息使いを見せながらも、俺の前後の動きを受け止めている。
「あぁぁ~いぃ~~、すごくいぃ~~。」
母の唇を吸いながら、下半身を更に激しく動かす。
「もっと・・もっとして・・あぁぁ・・もっと・・。」
少しずつ体位を変えながらも、俺達は交わり続けた。
容易に止めるつもりは双方共に無かった。
母は何度も俺を求めて来る。
「突いて・・もっと突いて・・奥の方まで突いて・・。」
ジュボジュボと音を立てながら、母の蜜壺が溢れだしていた。
当面はこれが最後の交わりだと思うと、俺も母も簡単には終われなかったの
だ。
俺も、出来ればいつまでもペニスを差し込んでいたかった。
「ダメ・・抜いたらダメ・・抜かないで・・。」
「もっと突いて・・いっぱい突いて・・。」
母は何度も卑猥な言葉をその口で繰り返していた。
母がシャワーを浴び終わると、身支度を始めた。
「それじゃ、先に帰るわね。後はお願いね。」
母を送り出すと、俺はひと眠りした後、チックアウトしてホテルを出た。
外に出ると、すでに辺りは暗くなっていた。
もう母も家に着いた頃だろう・・そんな事を考えながら、家路へとついた。
次回の更新は24日の予定です。(影法師)
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