その日のハーレム勤めは、珍しく気乗りがしなかった。
いつもの様に、会場内で飲み物を持って歩いていると、不意に由紀子は背中
を叩かれた。
「はい、ご指名でしょうか?」
その声の方に振り向くと、その相手の顔を見た。
思わず声を出してしまうところだったが、かろうじて踏みとどまった。
その顔は、由紀子のよく知る人物だったのだ。
由紀子は普段に比べ、濃い目の化粧を施していたので、直ぐに彼女とは気が
つかれないと思ってはいたが、なるだけ目を合わさないようにした。
「水割り貰おうか・・。」
水割りの要求だった。
由紀子の差し出すグラスを受け取ると、男は
「ありがとう・・、君等も景品だって・・? 後で指名させてもらう
か・・。 稼げれば・・の話だがね。」
「じゃ、せいぜい頑張って下さい。」
由紀子はそう言うと、直ぐに男から離れた。
どうやら気づかれずに済んだ様だ。
男は以前由紀子が通っていた歯科医院の医師、柴田だ。
それほど親しく話した事も無いので、柴田が由紀子を知っているとは限らな
い。
由紀子は柴田を良く知っていた。
それにしても、この場に柴田が居る事に驚いた。
歯科医はやはり儲かると言う事なのか・・、由紀子はそんな事まで考えてい
た。
このまま、気づかれないまま終われば・・とそう思っていたのだが、予期せ
ぬ事が起こった。
なんと、その柴田が由紀子を指名してきた。
柴田を先導して、個室に案内した。
部屋に入るなり、柴田が、いきなり由紀子に挑んで来た。
「アッ・・待って・・そんなに焦っちゃダメ・・。」
由紀子は軽く柴田をかわしたつもりだったが
「いいのかな・・俺を余り見くびっちゃいけないな・・・児島さん。」
柴田が行き成り由紀子の名前を呼んだのだ。
「気づいていないと思った?」
「やだわ・・人違いしている・・私は違いますよ。」
由紀子は、動揺を抑えながら、恍けて見せた。
「児島由紀子さんでしょう? 歯医者の柴田ですよ。ご存じでしょう?」
「児島さん、私ね、あの時アソコで貴女の事見ていましたよ。強姦ショウー
での貴女をね。」
由紀子の抵抗もそこまでだった。
柴田の愛戯は濃厚であった。
「あぁぁ~だめ~~、あぁぁ~~~あぁ!」
薬の効き目と相まって、由紀子は心ならずも柴田との交わりで何度も逝かさ
れた。
「奥さん・・本当に良い体をしている・・前々から貴女とやりたかっ
た・・。」
柴田は、ネチッコイ愛撫をくれながら、由紀子に言葉で迫った。
「お願い、だれにも言わないでください・・お願いします。」
「それは、奥さん次第ですよ、判りますよね。」
柴田の眼はあからさまにそれを物語っていた。
「後日ゆっくり相談しましょう・・二人だけでね・・。」
柴田の魂胆はミエミエであった。
由紀子は、一番恐れていた事が起こってしまった。
「今はそんな事より、支払う分だけ楽しませて貰うからな・・。」
貪欲な目で、柴田は由紀子の上に重なって来た。
「いや・・もうだめ・・もうだめ・・・。」
由紀子は、一端は拒んでは見せたものの、すぐにセックスの快楽に導かれて
いった。
由紀子の身体は、当に快楽の虜になっていたのだった。
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