私は20才の若さで、主人と結婚しました。父が末期がんの宣告を受け、父の親友だった舅の息子であり、私の幼馴染であった主人との結婚話が急きょ整い、短大卒業を待っての挙式でした。
その半年後に父は亡くなりました。亡くなる前に、私の花嫁姿を見せることができたことが、せめてもの親孝行でした。
私が若かったせいもあって、舅も姑も私をまるで自分の娘のように、とても大切にしてくれました。
おとなしいけれども、誠実で優しい主人と家族に囲まれ、私は大変幸せに過ごしてきました。
結婚して1年後に一人娘を出産しました。
主人は、性生活に関しては淡白なほうだったのかもしれません。処女で結婚した私は、主人以外の男性は知らず、比較のしようがありませんが、そんなものと割り切っていました。別に不自由も感じませんでしたし。
女性誌や週刊誌などで、性関係の記事を目にすることもあり、人並な耳知識は持ってはいました。特集などで獣のような体位のバリエーションや、性技法などの記事は、あたかも汚いもののように避けて、主人とのほとんど正上位だけの性生活で充分に満足でした。
主人が病気を発症して、全くのレスになっても不自由はなく、ましてや他人からの誘いなどもってのほかでしたし、考えてもみませんでした。
あの通夜の夜までは。
私の中に潜んでいた女の魔性の血が、一気に騒ぎ出したあの夜までは。
ホテルのベッドの上、どれくらいの時間がたったのでしょう、カーテンの外はまだ午後の日差しです。
ボーっと目を開けたそこに、私を見つめる彼の笑顔がありました。私は彼の肘枕で、胸に頭を預けて眠っていたようです。
「ごめんなさい、私ったら、いつの間にか、わけがわからなくなって。眠ってしまったみたいね」
「まだほんの20分くらいだよ。綾さんが急に静かになっちゃったから、最初びっくりして・・」
「僕で、ものすごく感じてくれたみたいだね、嬉しいよ」
「それにしても、綾さんがあんな大きな、激しい声出すなんて驚きだったなぁ」
「言っちゃだめ、言わないで、恥ずかしい・・」
あわてて彼の口をふさいだ私の両手を優しく振りほどいて
「僕達って、本当に身体の相性が合うみたいだ。今日で2回目なのに、つくづくそう思う。僕のは、綾さんを欲しがって、まだこんな状態なんだよ」
私の手を彼の股間に導きました。
さっきまであんなに私を狂わせた彼のペニスは、しっかりと硬度を保ってそこにありました。
「えっ、まだこんなに?○○さんは良くならなかったの?」
「僕が逝く前に綾さんおかしくなっちゃったから、僕だけ置いてきぼりにされちゃった。だからずーっとこのままさ」
「恥ずかしい」
そう言って彼に背を向けて寝返りを打った私の腰に、ヒンヤリとした感触が伝わりました。
「えっ、ええーっ?!」
明らかに濡れたシーツの感触です。
『私ったら、夢中になっておもらししてしまったのかしら』
そんな風にうろたえてしまった私に囁きました。
「よかった、綾さんにここまで感じてもらえるなんて、男冥利に尽きるよ」
「えっ、これって私のおしっこじゃないの?」
耳まで赤くして尋ねるました。
「綾さん初めてなの?潮吹き・・」
「それって?・・」
女の人がSEXで最高潮に達した時に、そうした現象を起こすことがあることを、その時初めて彼から聞かされました。
「綾さん・・・」
彼に背を向けた私のうなじに、唇を這わせてきました。脇の下から回した手が私の乳房を掴み、もう一方の手が私の股間の草むらに伸びてきます。
先ほどの強烈な刺激の名残でしょうか、彼の手が触れた瞬間(ぶるっ)と身震いをしてしまいました。
私のお尻に押し付けられた彼の下半身が、脈打っているのがわかります。
私は首をひねって振り向き、彼の口づけをねだりました。
彼が優しく応えてくれます。
彼の愛撫も本格化し、次の臨戦態勢に移ろうとしていました。
私の唇にあえぎ声が漏れ始めた頃合いを図り、横向きの私の上になった方の脚を持ち上げ、彼の片足を私の股間に差し入れてきました。
そしてまたしても彼のペニスを私のソコにあてがい、ズブズブといった感じで分け入ってきました。先ほどの余韻で、まだ十分に潤いの残った私のソコは簡単に彼のペニスをのみこみます。二重奏の再開です。
ピストンされながら、徐々にうつ伏せ状態になっていく私の下になった脚にまたがり、上の脚を彼の肩に乗せたまま激しく揺さぶられます。もう喘ぎ声だけの私は、ただ彼の動きに体のすべてを委ねていました。
上半身はほとんどうつ伏せになってしまった私から彼がいったん離れ、後ろ向きに私の腰を引きあげます。獣のような体勢になった私の両腕を前に投げださせ、まるで宗教の礼拝のようなポーズを取らせました。閉じた私の両ひざを挟むように、後ろに回った彼がまたもソコにあてがい再び分け入ってきました。
私の腰を両手でつかみ激しく腰を打ちつけます。(パン、パン、パン)小気味よい音がリズミカルに部屋中に響きます。
「綾さん、もうだめだぁ」
ピストンのスピードが最高潮に達した時、彼が叫びました。
「いいの、そのまま来て。私の中にちょうだい」
思わず私もそう叫んでいました。
どっくどっく、おびただしく放出される彼の精液を、子宮で目いっぱい受けとめました。
もちろん今日が安全の日であることは判っていましたが、それ以上に彼の情熱を私の身体全体で受け止めたかったのです。
「あーーーーー」
二人は同時に叫ぶと前のめりに崩れ落ちました。
私には、主人や姑に対する後ろめたさで身が凍えるようです。でも彼と私は、もう後戻りはできない二人になってしまいました。これから二人がどうなるのか、私には皆目見当がつきません。落ちるとこまで落ちてゆくのでしょう。でも、それでも今、私は、女の本当の歓びを知った私は、しあわせです。たとえ彼と二人で地獄に落ちたとしても。
※元投稿はこちら >>