【Side Story-6】
何度か彩依とそういう感じにはなったけど後一歩が進めない。
だって凄く痛いんだよ?彩依も出来るだけ時間を掛けて僕を感じさせてはくれる様になったけど、逆に彩依がもたなくて、先にイッちゃうんだ。
しかも僕も敏感に反応する様になっちゃって声を漏らしそうになる。
頻繁に母さんに家を出て貰う訳にもいかないし、もうどうしよう…。
女の子には周期があって、物凄くエッチな気分になる時があるんだ。でもね、そんな時に限って彩依は遊びに来ないの。
最近はクラスの男子とも仲良く遊んでるみたい。まぁ喜ばしい事なんだけど、ちょっと淋しいかな?って…。しかも余計な知識吹き込む男子も居て、それ以上に迷惑してるのも事実なんだ。
どうも皆でエッチなDVDをコッソリ観てるみたい。変な方向に目覚められたりしたらどうしてくれるのよ、ったくもう…。
で、この間母さんが買ってきた新作ゲーム(同時協力プレイが出来るやつ)を彩依と一緒にしようと思って家に誘ったんだけど…。
「紫織~、来たぞ~」
流石に男の子になったからゲームに食いついてきた。…GJ母さん。ちょっと前からお友達に教えて貰いながら始めたお菓子作りで覚えたロールケーキとクッキーも用意したし、彩依の好きなお茶の準備もOK…って、本当に女の子になっちゃったんだと思う。お友達のお墨付きも貰ったから美味しく出来てる…ハズ。……お砂糖とお塩を間違える様なテンプレさえしていなければ…。
「今、お茶とお菓子用意するから先に遊んでていいよ~」
エプロンを着けてケトルでお湯を沸かしながら、ケーキをカットする。茶葉は二人分だからティースプーン3杯とお湯をポットに。カバーを掛けて3分待つ。
うわぁ~、何コレ?新婚さんみたい。新婚っていったら、キッチンでお料理してる奥さんを後ろから抱きしめながら頬にキス。
「もう、もうすぐ出来るから、ちょっと待ってて…」
「駄~目…、我慢出来ない」
…とか言いながら胸やスカートに手が……って、キャー!?何考えてんだよ僕ってば…///。
一人で浮かれて照れてる自分に気付き、ちょっと反省…。
ンン…さて、テーブルの準備は出来たから彩依を呼ぼうっと。……アレ?そういえばさっきからゲームのBGMが聴こえないし、彩依が妙に大人しい様な……?
エプロンを外しながらリビングへ向かうと…。
『ん~、コッチがいいかなぁ…?コレは可愛いけど子供っぽいし。うわ~、コレは駄目!セクシー過ぎ…っていうか透けちゃってるじゃん…』
「……あ…ああ、それってぇ」
この前、ショッピングに行った後のセルフファッションショーッ!?しかも下着のやつじゃないかーーッ!
「…ちょ…駄目ーッ!観ちゃダメーーッ!」
まさか母さん、コッソリ撮ってたのー?は…恥ずかし過ぎるーーッ!
「何故だ?綺麗に映ってるじゃないか。本当にモデルの様だぞ」
慌てて消そうとする僕と邪魔する彩依が揉み合ってる間も映像は続いている。
『コレなんか彩依が好きそうだよね~、今度コッソリ着ちゃおうかな?』
うわぁーッ!もう許してー。
「あんなの持ってたのか?一度も見た事無いけど…」
「見なくてイイ、っていうか見せる訳無いでしょーッ!」
も…もう少しでリモコンに手が…。
「いいじゃないか、オレは紫織の全てが知りたい」
ちょ…いつの間にこんなに力ついたの?抱き抱えられたまま動けない~、っていうかドサクサに紛れて何処触ってるのーッ!
「イヤーーッ!消すのーーぉ!!」
ジタバタ暴れていると彩依が画面を凝視して硬直しているのに気付いた。
―今だ!
リモコンに手を伸ばそうとした瞬間、突然耳に入った聞き覚えのある艶めかしい声…。
『…ン…ハァ…ァン…』
・・・エッ!?
突然画面が切り替わり、トンデも無い映像が…。
『ア…ンン…いや…駄目…ダメだよ彩依…』
・・・・|||。
一瞬にして引いた血の気が一気に全身を駆け巡る。
「紫織…、コレってオナ…?」
「忘れろーーーッ!!!!」
身体を反転させつつ彩依の脇腹に肘鉄を入れ、怯んだ隙に後ろに廻り込んで首筋目掛けて斜め45度に手刀を!
ビシィッ!!
ドサ…
フゥ…危なかった…。
「彩依、彩依ー、こんな所で寝たら風邪ひくよ~」
〈何事も無かったかの様に…〉
今の内にDVDをゲームソフトに入れ替えて、僕の机の一番奥に…。それから彩依にタオルケットを胸元まで掛けてあげて、膝枕をしてから再び…。
「エイッ!」
ビシッ!
「ン…ンン…あれ?どうしたのオレ?」
「ん?待たせちゃったみたいだね。ゲームをしながら寝ちゃってたから…」
優しさを押し出した女神の如く微笑む。
「そ…そうかな?何か凄くイイ事があった様な…。あれ?何か首や脇腹も痛い…」
「ね…寝違えちゃったのかな?そうだお茶にしない?今、煎れてあげるから座ってて」
前からすぐに手が出ちゃってたけど、彩依が男の子になってから容赦無くなって来たような…?まぁ、仕方ないよね。僕は"か弱い"女の子だしぃ~(笑)。
「じゃあまた明日、遅刻しないでね」
今日はお茶をしながらゲームをしていたらあっという間に時間が過ぎてしまった。
「彩依…」
チョイチョイ…
手招きで呼び戻し、頬にキス。
「また今度ね…」
「……あ、ああ」
首と脇を摩りながら歩く背中を見送った。
ごめんネ、彩依。でも大好きなのはホントだから許して。
―深夜:紫織の部屋―
消灯した暗い部屋で画面だけがチラチラとしている。
『ア…ンン…いや…駄目…ダメだよ彩依…』
「うわぁ…僕ってこんなにいやらしい声出しちゃうんだ…」
実は始末してなかったという事で…。
「う~ん、また上手くいかなかったわね~。紫織ちゃんもエッチなくせに奥手だからぁ。でも子供の成長を記録するのは親の義務よね~。パパには観せられ無いけど~ウフフ~」
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