行為の後・・師匠が一時間後に部屋に入ってきた
不機嫌そうな顔で・・
「で?どうする?これから・・」
例の添加物の事・・
一年に数えきれないほど開発されるなかでこれだけはどうも気になるのだ
メディアに取り上げれる事が多い・・ただの食品添加物なのに
その効能も嘘クサイ・・というかほぼ嘘だ
そんな物作れるはずがない・・
たくさんの人に接種してもらいたい物質・・
健康のため?
混ぜるだけで食べ物を美味しくするらしいが・・
「まだ知りたい事があるので・・」
美空の目を見た
意見は同じみたいだ
師匠はため息をついて頷いた
「わかったよ、まったく・・俺も歳なんだがな」
「老後は僕たちが面倒見ますよ」
師匠は苦笑して僕の頭を撫でた
「お前らがいたら退屈しないかもな・・俺は部屋に戻るよ」
師匠が部屋を出て行った
さて、昔の僕ならこの後・・・
「またエッチしたいとか言い出すでしょうね」
美空がにやにやしながら僕を見た
心を読んで揚げ足取るのはやめてほしいな・・
例の物質を開発したのは無名の製薬会社
開発資金はどうやって用意したのやら・・
「そこら辺は調べたよ」
美空がタッチパネルの端末を操作した
この端末は僕たちが開発した物だ
割りと使いやすい
「・・資金援助したのはこの会社」
僕は端末の画面を見た
大手通信会社
携帯電話業界をほぼ独占している
インターネット関連のサービスも展開中
新日本医師連盟
最近作られたみたい
情報は無し・・
株式会社ジーグループ
日本最大手の会社だ
コンビニ、ファミレスなどのチェーン店、釘一本から人工衛星まで作っている
「なんか豪華だね」
「うん・・」
美空は端末を閉じてため息をついた
「これが今まで調べた中で唯一の成果・・かな」
「お疲れさま、ありがとね」
美空の頭をなでてあげた
嬉しそうに笑った
僕はなぜ別行動していたかと言うと
春の結婚式に・・出席はできなかったけど
遠くから見に行った
相手はもちろんあの子
僕の思った通りになった
春は成長して幸せそうに笑っていた・・
僕はそれを眺めて羨ましいと思った
ごく普通な事なのに・・
僕は・・・
「美月っ」
美空に抱き締められた
「不老不死って悪くないと思ったけど・・辛いね」
人って・・変わっていくから楽しい物なんだよね
「ずっとかわいいままだよ!私たちは・・」美空が笑って慰めてくれる、それが唯一の救い
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