数日後・・
製薬会社の近くのビルの屋上で様子をうかがう
キャンディーで偵察した結果、夜でも警備員が巡回しているのが分かった
相談した結果・・やはり日中より夜のが侵入するのがいいと決まった
夜になるまで屋上で待機する
まわりはもう薄暗い
美空と僕はもう戦闘用スーツを着ている
コートを着れば隠せるし便利だ
すこし肌寒い
美空は双眼鏡で様子をうかがっている
僕は鞄から羅紗のヘルメットを取り出した
すこし軽量化されて昨日も追加した
相変わらず犬耳はついている
「これ作ったのはついこの前みたいに感じるよ」
「そだね・・」
美空は双眼鏡をのぞきながら返事をした
僕が14歳くらいの時に作ったんだっけか・・
早いなぁ・・
美空がため息をついて僕を見た
きれいなガラス玉のような瞳
吸い込まれそうなくらいきれいな青い瞳
「美月、私たちはずっと一緒・・それだけで幸せだよね」
「うん・・ずっと一緒」
友達はみんな大人になった・・利奈も春も・・
僕たちはずっと子供・・
「美月、今は思考の無駄使いしないの・ ほら、準備しよ」
「うん、了解」
ヘルメットをかぶる
僕は羅沙に・・
美空は銀兎に変わる
「メニューは?」
銀兎が訪ねる
僕はMP7を取り出した
これはすごく使いやすくて気に入った
子供体型の僕たちにはぴったりだ
「メニューはこれ」
銀兎に渡すと少しため息
「いい武器だけど飽きてきたよ」
「銀兎は飽きっぽいね」
「羅沙もね」
僕も正直他の武器を使ってみたい
けど贅沢は言えない
リニアナイフは改良してさらに使いやすくした
一番最初に発明した武器だ
準備をしながら気づくと回りは真っ暗
もう完全に夜だ
「二人ぼっち?」
僕は呟いた
銀兎は僕を抱き締めて軽くげんこつした
「お母さんも方舟もある・・私たちは幸せ者だよ」
「だよね・・」
僕は銀兎を抱き締めて気合いを入れた
「行こう、銀兎」
「うん、羅沙」
手間のかかる暇つぶし
この世界には知りたい事がたくさんある
今から行く先に何があるか・・ワクワクする
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