十二話
_敏感な性感帯に触れられたような甘ったるい感触に、女の芯を湿らせていくつぐみ。
_私をどうにでもして欲しい。
_都合良く、たった一度きりの女でもいい。
_今だけあなたの為に女の役目を果たしてあげたい。
_あなたは私の生き甲斐なのだから。
_そんなつぐみの思いを嗅ぎとったのか、紳一はつぐみの背中まで腕をまわして抱きしめ、そのまま布団の上にもてなした。
_重なる唇を少しだけ離してみれば、そこにはもう目を潤ませた恋する乙女の哀願が見えているだけだった。
「私、ごめんなさ……」と言いかけたつぐみの口をふたたび唇でふさぐ紳一。
_才も色も兼ね備えたこの人が僕の前でだけ見せた弱い一面。
_それだけでいい。
_それだけで僕が彼女を抱く理由になる。
_つぐみはすべてを紳一にあずけて、脱がされていくシャツやブラジャーの行方を目で追っていた。
_そしてスカートは畳の上でただの布切れとなり、貞操をまもっていた生下着を剥かれるまま成り行きにまかせるのだった。
_紳一はつぐみの皮膚の隅々までを撫でまわし、下ぶくれの乳を吸いしぼり、触りの良い尻の面積をたしかめていく。
_男と女の営みにはあまり免疫のないつぐみであったが、次はどこを慰めてくれるのかと、その体は愛撫にまみれながら淫らに先走っていた。
_紳一の指先はつぐみの臍(へそ)を掘り、子を授かるためのそこへ合図をおくる。
_そこから腹を下りていったその先に、いちばん触りたい場所がある。
_とん、とん、すーっ。
_紳一はずる賢く指を送り込んでいって、びらびらの皮がめくれた姫穴を触ってみる。
_これはもう男なら誰でも夢中にさせてしまうほどの触り具合だ。
_その熱い汁の中に指をひたしたら、枯れかけた年増の股棒でも若々しく反り返るにちがいない、と紳一はつぐみの膣口をさすりながら思った。
「森南先生──」
「いやです。今だけ……、つぐみと呼んでください──」
_つぐみの声はかすかにふるえていた。
「つぐみ……、君の名がつぐみなら……、僕が触っているこの濡れた部分は、つぐみのものなのかい?」
「それは……言えません……。紳一さん……、もっと私に……したいこと……してください」
_息継ぎもままならないほどつぐみの呼吸は荒くなって、鼻から抜ける吐息を六畳間に吹いていた。
_こんな花盛りお嬢さんなら、自分の恥部を人目にさらすのは惜しいはずなのに、なにひとつ隠さず僕に差し出してくれている。
_君がその気なら僕もその気になって、なにもかもを君に差し出すよ、つぐみ。
_下がりかけた紳一の熱がまた上がったのか、あるいはつぐみを思う熱なのか。
_その熱さがつぐみにも伝わってくる。
「あなたの人肌を……、私の中で……、結ばせてください」
_それは挿入を催促するつぐみの声色であった。
_汗ばんだ寝床の上で受け身になっているのは、女学校の女教師……、いや、ひとりの女。
_紳一はつぐみの両脚を持ち上げて、さらにつぐみの乳房のあたりにまで折りたたんだ。
_そこに見えたものは、経験の少なさをうかがわせる色の良い女花のあるべき姿。
_紅い割れ目から乳白の液が垂れ流されている。
「もったいない──」と紳一はつぐみの股間に口をもっていった。
「う……、いん」
_紳一の唇が陰唇にあたってかすかに沈むと、すぐに互いをはね返した。
_するとそこから蜘蛛の巣のような糸をひいて、紳一の唇に膜をはった。
_甘美な酸味がいつまでも舌に残る。
_そしてふたたびつぐみの股間を頬ばると、鼻先でクリトリスを突きながら剥き身に吸いついて、そこから湧き出る女汁を唾といっしょに飲み込んでいった。
「あふ……、ふう……、あい……いっ」
_ぴちゃぴちゃと湿った音が自分の股下から聞こえてくる。
_いやらしい声が鼻から抜けていく。
_もう前戯はいらない、絶頂が欲しい。
_つぐみがそう思った時、紳一に腰をつよく引きつけられ、一瞬だけ体が浮いた。
_そこに覆いかぶさるたくましい腹筋がつぐみの腹に密着して、鍛え上げられた頼もしい体つきに今更うっとりした。
_紳一は「ぐぐぐ……」とうなり声をあげながら腰を浮かせて、股間から生える太い生首をつぐみの裂け目に通していった。
「はう……、あう……」
_とても大きな存在に下から突き上げられ、あいた口がいちど閉じてカツンと歯が鳴った。
_ざわざわと鳥肌が立って、体中の産毛が白く逆立っている。
_足の裏は天井を向いて宙を蹴飛ばし、膣を打って掻きまわす男性具の出入りを許してしまうのだった。
「あ……、んか……、うん……、ひ……」
_深く突かれれば深い吐息を吐いて、浅く突かれれば浅い吐息を漏らした。
_つぐみの潮水が派手に飛び散り、紳一の寝床をますます汚していく。
_こわいくらい気持ちいい。
_きっとこの人とは体の相性がいいのでしょう。
_私は女でありながらこんなにもふしだらな体になってしまった。
_でもいいの。
_あなたの都合で私の乳も女々ももてあそんでくれればいい。
_あなたのことが好きすぎて、私があなたを壊すまえに、あなたが私を壊してください。
_気絶しそうな快感の中で、つぐみは紳一にしがみついて奥歯を噛んだ。
_限界の予兆がつぐみの子宮から下りてくる。
_膣の奥から快感の産物すべてを排泄したいと、つぐみの体温がわずかに下がるのだった。
_紳一もそれを感じとって、なけなしの精力を一滴のこらず使い果たそうと、つぐみの腹に穴が空くほど腰をしならせた。
_紳一の意識はすでに朦朧としていた。
_それでも萎えることのない自分自身を姫穴に詰めこみ、二人の呼吸を合わせて腰を前後させた。
_つぐみの手は握り拳をつくったり開いたりしているし、紅く染まった唇は女性器のように濡れているし、目は涙ぐんでいる。
_「乳揉み」と「膣掘り」に耐えきれなくなって、大きな喘ぎを叫びながら、つぐみはとんだ。
_大人しそうなつぐみからは想像できないほどの痙攣。
_その膣圧が紳一の具を締めつけて、あっけなく男の役目を果たし、膣の天井に向かって射精した。
_びゅるん……、びゅるん……、と小便を出すのとおなじ要領で、すっきりするまで出しつくした。
_しだいに紳一の小僧は小さくしぼんでいって、しまいにはつぐみの体から抜け落ち、そのあとから白濁した精液がようやく逃げ出してきて垂れた。
_美しい顔に釣り合わないほど、ふやけて、めくれた局部。
_つぐみの興奮が落ち着いてきた頃、彼女はその場にそっと起き上がり、しとやかな仕草で乳房と下腹部をさりげなく隠すと、乱れた髪に手ぐしを通していった。
_ひとつ深呼吸をする。
_そして紳一の裸の懐にすり寄って、余韻にひたる時間をいたずらに過ごした。
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