大都市ロサンオーヘルスには、かつて残虐者として支配していた大司教ファムロアークの末裔ファムファタールが居た
【始まりを読めばわかる】
ファムファタール「あのさ、保安局は私のどこまで知っているのかしら？」
キャビン「ひとつだけ言えるのはタダ者じゃない、この世の救世主なのか、はたまた侵略者なのか、その辺も定かではないが」
ファムファタール「わかったわ、そうねネクロスラング社を創設した大司教ファムロアーク。そして今に至るまでのファム一族の血統は魔族よ」
キャビン「魔族？！しかし血統とは言え少しずつ薄れていくものじゃないのか？」
ファムファタール「煤(すす)みたいな血統なら、どこかで途切れるかもしれないわね。でもね残念ながら脈々と魔族の血が流れているのよ。ファム一族は大昔、魔界妃クルエラの元で生業をやっていたわ」
キャビン「実年齢はいくつなんだ？実際」
ファムファタール「女に年齢を聞くのは失礼よ、たとえ魔族でも」
キャビン「すまなかった、続きを聞かせてくれ」
ファムファタール「魔界妃クルエラには禁断症状があったの。体内の性欲が破壊的衝動に駆られて、まさに極限状態になった時、白銀の悪魔胎に変貌したのよ。
体は真っ白、髪はシルバー、魍魎(もうりょう)で出来た鉞(まさかり)、性欲っていうより憎悪極めた塊だった」
キャビン「まぁありがちっちゃありがちだな」
ファムファタール「当時のファム一族の幹部連中は夜な夜な、クルエラを夜這いしてたの。もちろんクルエラも受け入れていたわ。まるでエキスを吸い取るように性行為を重ねた、性行為を重ねるうちにクルエラは特異を感じていたのよ」
キャビン「それが禁断症状の前兆だと言うのか？」
ファムファタール「えぇ、激しく喘ぐと赤い髪がシルバーになり、グチャグチャにされると薄紫色の体が白く変わり、そうして生み出した姿は超然破壊因子よ。表現するのであればタイトな災いだわ」
キャビン「その姿を見たやつは居るのか？」
ファムファタール「居ないわ、純情なものとツンデレがグチャグチャにされた化け物だと思ってちょうだい。
つまり見せられない姿なのよ、魔族でありながら」
キャビン「本来の色気ってそういう部分なんだろーな」
ファムファタール「セックスも性欲っていう括りだから許容範囲も広がる。けど広がった世界は暴力とも呼べるし、虐待にも繋がるわ、エスカレートすれば現代で言う痴漢。
性欲は平等でありながら禁忌な領域もある
オスとメスでありつつも平等だから、禁忌とされるセックスも超然でむしろ普通なのよ、汚ないのに潔癖を通すのがおかしいでしょ。秩序の中にあるタブー、だけどセックスっていう行為は異次元よ、タブーを壊すための行為とも言えるわ
セックスなんてシュールが当たり前、そして悪魔の儀式だわ」
キャビン「俺がもし抱かせてくれって言ったらどうする？」
ファムファタール「まず一線を超える、この時点で次元が変わるって事なのよ。私を抱いたとして真骨頂は何？」
キャビン「一線も超えて、もう一線超えるくらいのセックスだろーな。きっと」
ファムファタール「私の足のつま先とセックス出来るの？」
キャビン「前戯の時にたどり着く場所ではあるよな」
ファムファタール「私とセックスするなら性欲の頂きを知ってほしいわね」
キャビン「アブノーマル突入だな」
ファムファタール「つま先とセックス出来たら、ヌキヌキ行為も不要だわ」
キャビン「理不尽でありながら女王様目線、性欲は深いよな」
ファムファタール「あなたのぺニスを挿入するのよ、理不尽でしょ。伐採級の大罪だわ」
キャビン「脱線事故、お手上げ」