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夜……。牝奴隷市場にやって来た。紹介状を貰い、会員証を手に入れて最初の入場である。
「いらっしゃい。お客様、初めてですね」 いい牝奴隷は居るかな? それに、相場も分からないし、予算もあまり無い。そんな訳で、今回は見るだけ……と決めていた。その矢先、最初の店の女主人が、目の前にとび出してきた。閉経を終えて、何年経っているのか。かなりのお婆さんだが、肌に艶がある。 「い……、いえ。つまり……、その」 事情を話したいが、その年齢に似つかわしくない妖艶さに身体が竦む。 「あんたなんて、私に掛かれば三こすり半よ」 そう言っているようである。 「お客様にピッタリの牝奴隷が入荷していますよ。さあ、さあ」 拒むことも出来ず、背中を押されて店内に入る。そこには、全裸に首輪を着けた牝奴隷を入れた檻が幾つか並んでいる。この牝、いいな。そう思って目を留めることも許されず、一番奥の檻の前に立たされた。その檻に入っているのは、熟女の牝である。 「こちら、いかがですか? 裕子……って言います。仕事を持っていますから、プレイの時間は限られますが。飼い主を養ってくれる、賢い牝奴隷ですよ」 「仕事?」 「はい。市内の高校で英語を教えている女教師です。どうです?」 「旦那は?」 「いろいろあって、売られたんですよ。ほら! 買って貰えるよう、お願いしなさい!」 女主人の命令に、檻の中で横座りしている全裸で首輪姿の裕子は、ちゃんと正座をして。 「精一杯尽くしますから、買って下さい」 そう言って土下座をしてきた。もっと見て回りたいけれど、新参者の俺が老獪な女主人を言い包められる訳が無い。半ば迫力負けして……。 「幾ら?」 そんな言葉が出てしまった。値段を聞いて、予算オーバーだ……と言うと。 「幾ら持っているね?」 そう訊いてきた。これも先行投資なのか。端を切り捨て、予算内で売ってくれた。その代わり……。 「他所の店に入ったら、承知しないよ!」 そう釘を刺されてしまった。檻から出た牝奴隷裕子……。ここで寝泊まりして、高校に通勤していたらしく。外出着姿で、スーツケースを抱えて出てきた。 「本当に、俺にピッタリの牝奴隷なのかな?」 この期に及んで愚痴る俺に、女主人は笑いながら返す。 「あんた好みの牝奴隷に調教するのが、楽しいんだよ」 それは……、そうだが。
2014/07/03 07:51:52(S9kocrB2)
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14/07/03 09:42
(jU5tdztZ)
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