ようこそゲストさん。
ナンネットIDにログインしていません。
ID: PASS:
IDを保存 
ナンネットIDは完全無料のサービスです。ナンネットIDを取得するとナンネットの様々なサービスをご利用いただけます。
新規登録はこちら
ID・パスワードの再発行はこちら
サバト(⑩ エピローグ)
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:SM・調教 官能小説   
投稿の削除 パスワード:
1:サバト(⑩ エピローグ)
投稿者:
2015年春…
臨月の大きなお腹を抱えた弘美の隣には父親の俊光が付き添っている。

夫は海外赴任だと近所には説明している。今度はいつ帰ってくるのかな、弘美は寂しそうに呟いた。
清楚な佇みや雰囲気は学生時代のままだった。だが、現実と妄想、本心と演技、もう弘美には判断する事が出来なかった。

------------------------

薫と弘美が挙式をあげた式場では、もうシーズンが始まっていた。

「あら?受付のかたも"薫"さんなんですね」
「はい、偶然ですね、読みはカオリですけどね」。

今季に挙式を予定している若いカップルが、長い黒髪に清潔感のある清楚なスーツ姿のウェディングプランナーと打ち合わせていた。

「そうですね、こっちの"薫"は"カオル"…男ですからね」
「また弘美は俺の名前を女みたいって馬鹿にする。幼稚園からずっとだぞ。それに弘美だって男で居るぞ」
「ふふっ、お2人とも仲が良いのですね。羨ましいですわ」。

来週ここで結婚式を挙げる若いカップルの申込用紙には"新郎 佐伯薫"、"新婦 水無月弘美"と書かれていた。

「えつ、幼稚園時代からの幼馴染なのですか?」
「ええ、ほんと、腐れ縁ですよ。実家もお隣さんですし。だから新居を探し中なんです」
「それでしたら、当式場をご利用のご新婚様に、格安の物件をご紹介させて頂いてますわ。よろしければ今からご覧になりませんか?」
「え、本当ですか?、それはぜひ見てみたいわ。薫、いいでしょう?」
「弘美がそういうなら…ま、今日は時間もあるしね」
「それではご案内致します。入口でお待ち頂けますか。きっとお気に召して頂けると思いますわ」。

入口へと向かう2人の後ろ姿を見送り、プランナーはスマホを取り出した。

「もしもし、天羽(アモウ)様。上物です、例の物件に案内しております。ええ、はい、あの価格であの内容ですから、きっと気に入って引っ越すと思います。はい、はい、え?ご褒美を…あ、でも今夜は既にご奉仕の先約が、2件ほど…あぁぁあ、はい、禰々(ネネ)お姉様ぁ…お姉たまぁぁん」。

そのプランナーの名札には"神埼薫"とあった。ウィッグの必要は無く、化粧も上達した誰が見ても女性のカオリが居た。あの時の薫は居ない、もう何処にも…。

2人が25歳になる年の、息吹の季節が始まる。


2014/06/03 22:34:45(x2Qp4xCO)
コメントを投稿
投稿前に利用規定をお読みください。
名前
メール
本文
スレッドを上げない
画像認証

上に表示されている文字を半角英数字で入力してください。
 
官能小説 掲示板
官能小説 月間人気
官能小説 最近の人気
作品検索
動画掲示板
画像で見せたい女
その他の新着投稿
人気の話題・ネタ
ナンネット人気カテゴリ
information

ご支援ありがとうございます。ナンネットはプレミアム会員様のご支援に支えられております。

Copyright © ナンネット All Rights Reserved.