お姉さんがカギを開け、家に入る
部屋の明かりが付く
一体…何をやっているんだろう
特に何か出来るわけでもなく
ただ付きまとってしまっただけ
虚しさが背中を冷やす

玄関の隣の部屋の明かりが付く
廊下沿いに恐る恐る近付くと水の音がする
上向きの半開窓が開く
間違いない、お風呂だ
一気に鼓動が高まる
心臓が飛び出しそうなのを抑えつつ
なんとか覗こうとするが届かない

スマホを動画モードにして
手を伸ばして差し向ける
画面を確認することはできない
願うしかない
バレたら走って、あっちに逃げよう
シャワーの音が止まる
慌ててスマホを戻す
身体を洗う音がして安堵する
かろうじて撮影継続していたスマホを再び伸ばす

そろそろ背伸びも限界だ
停止音でバレたら台無しになる
撮影したまま逃走し、敷地を離れる

すぐに確認したい
でも駄目だ、混乱している
まずは家に帰ろう

帰りが遅くなった言い訳をして
上の空で夕食を食べる
早々と風呂に入るので母に珍しがられ
雨で調子が悪いふりをする
無駄に心配され風邪薬を飲まされ
ようやく自分の部屋に入る

部屋にカギをかけ
ベッドに潜り込み
恐る恐る再生を押す

なるべく少しでも可能性を上げたくて
スマホを少し動かして撮影していた
逆にそれが仇となっているが
間違いなく映っている

お姉さんの胸…こんなに大きいんだ
気がつけば何度も何度も何度も再生している
妄想が勝手に膨らんでゆく

明日から夏休み

気がつけばスマホはお姉さんで溢れていた

流石に風呂場を覗く勇気は2度と出ない
チャンスもあれっきり訪れない

あの翌日は帰り道で会うだけで緊張した
結局、傘を借りた事は親に話せなかった
毎日どころか暇さえあれば動画を見ていた
物陰から写真を撮ったりもした

考えれば考えるほど気持ちが昂ってきた
毎日すれ違う時ですら
胸の谷間や腰に目が行ってしまう

夏休みの夜、こっそり夜中に部屋を抜け出した
チャイムを鳴らすと、インターホンから声がする
「あ…あの…」
『あれ！？どうしたの？？』

もう後には引けない
玄関ドアが開く
大きなTシャツ1枚でお姉さんが出てきた
『なんで？キミ…どうしたの？』
前屈みでお姉さんの顔が近付く
緩い首元から胸の谷間を覗いてしまう
下着は無く、胸が丸見えになっている

「あの…これ…」
件の動画を再生する
『え…？』
「これ…SNSに上げたら困りますよね？」

お姉さんが慌ててボクを部屋に引き込み
玄関の鍵とチェーンをかける

『お願い…どうしたら…許してくれますか？』

涙目で哀願する姿に頭が真っ白になる
お姉さんが腰を抜かし、床に崩れる
Tシャツの中は裸で、開いた両足の間から
初めて見る女性の膣唇に更に緊張する
「シャツ…脱げよ…」

顔を真っ赤にしながらお姉さんが裸になる
M字に脚を拡げながら涙目で許しを乞う
ネット動画で予習したはずなのに
全く思い出せない

兎に角ズボンを脱ぎ淫竿を膣唇に当てる
ヌルッとした感触に我慢が利かず
思い切り淫竿を突き刺す

お姉さんの甲高い喘ぎ声が響く
お姉さんの両脚がボクの腰を抱き締める
お姉さんの両腕がボクの首に絡みつく
お姉さんの胸がボクの眼前に迫る
赤ちゃんみたいに乳首に吸い付くと
ボクの耳元で喘ぐお姉さんの声に力が抜ける

ゴメンナサイ、許して
お願い、いぢわるしないで

何度も何度も繰り返し泣くお姉さんに
ボクも夢中で腰を振る
射精の感覚が激しく迫る

「ダメだ、出ちゃう！離れて！」
『お願い…動画…消して…』

慌ててスマホを開くが快感で手元が狂う
「ダメ！あぁっっ！」

お姉さんの温かい膣の感触
成す術なく勝手に精子が噴き出る
おおよそ自慰では体験できないほど大量に
それが何度も何度も噴き出る

『ぁ…ぁぅ…』
お姉さんの膣がボクの淫竿を強く締め付ける
脱力するようにお姉さんが床に転がる
慌ててスマホから件の動画を消す
「ほ、ほら、消したよ？」

床に仰向けに転がるお姉さん
膣唇からボクの精液が垂れている
「ご…ゴメンナサイ！！」

急いで服を着ると逃げるように家を飛び出す

あれから
しばらくはずっと怯えていた
でも夜中になると何度も夢に出てくる
あの温かく湿った感覚
まとわりついて
ヌルッとして
締め付ける感覚

あれ以来、通学路を変えた
帰りも会わないように気をつけた

でも冬休みになる頃、罪悪感に負けて
勇気を出してチャイムを鳴らした
空き家になっていることに後で気付いた

やがて彼女ができて
夜を共にしても
どうしてもあの時と比べてしまう

これがボクの罪
あの感覚はずっと戒めとして
脳裏に刻まれている