両手の平を軽く広げて、触るというよりか撫でる、これはれっきとした医療行為であって、痴漢行為ではない。無論だが満員電車の中ですれば犯罪で、というか触れても服の上からだから、生のおっぱいを触るなんてできない。
　目の前の椅子に座り、私が上着を脱いでくださいと指示すれば上着を脱いで、発育の違うおっぱいを私に見せてくれる。最近の高校生は発育がよいのか、けっこう豊かなおっぱいを拝め、正直その彼氏が羨ましい。
　下の名前は覚えておく。無論だが名前とセットでおっぱいの豊かさと手触り、つまり柔らかさ、上向きの乳首の色や乳輪の広さを覚えておく。後で自慰行為に至る際、あどけない顔を頭の中に浮かべ、下の名前を呼びながら、覚えておいたおっぱいを揉んでやる。喘ぎ声は氏名を呼んだ時の返事から変換し、私はペニスを上下にしごきながら、目を瞑ったまま、手に残った肌触りを手掛かりに射精に至る。私の手は、ペニスをしだく私の手は、女子高校生たちのおっぱいで、パイズリだ。私は彼女たちにパイズリされ、真っ白な精子をたっぷりペニスの亀頭から発射し、頭の中にいる、私の前に座る彼女たちのおっぱいにかけてやる。時には顔射になり、女子高校生たちの顔を汚す。失敬、失敬と謝ってやる。
　気になったおっぱいは私のクリニックの再診をすすめる。クリニックの個室で心ゆくまま揉んでやり、やや、しこりがあると彼女たちの顔を不安にさせる。切らないと大変だと騒いでやる。私の言葉をなぜか信用して彼女たちは手術を受けるのだ。切らなくていいのに。いやそもそもしこりなんてないのに。
　乳首ごとおっぱいを切除してやると頭を深々下げて、彼女たちはお礼を言って去る。笑いを堪えて真面目な顔を保つのが大変だが。手術中に全身麻酔した彼女たちの膣の中にたっぷり精子を残したのも知らずに。というか一度中出しすると彼女たちに興味がなくなるのはどういうわけだ。永遠の科学の命題だろうな。
　散々弄んだ、無垢だが私の手で汚れた彼女たちの豊かな、上向きの張りのある若いおっぱいだが。
　私は。秘密の部屋の棚にずらっと並んだ、ホルマリン漬けのおっぱいを眺める度に、彼女たちの顔と下の名前を思い出し、達成感というのかたまらなく気持ちが清々しくなって、気付けば瓶に勃起したペニスを向け、真っ赤っかに膨らんだ亀頭から耐え切れず、どろっした精子を出してしまい、すっきりと我に返って冷静になった私は瓶に付着した粘着質の精子をキムワイプで拭き取り、笑ってしまう。
　健康なおっぱいを切除された、最愛の人と過ごす結婚のある幸せな人生を奪われた、なんとも悲しげな彼女たちの表情を思い出しては、射精したばかりの私のペニスはまた勃起し、誰に、誰のおっぱいに、精子をかけてやろうかと私は、うろうろ棚の間を徘徊するのだ。