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可愛い弟子14
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ロリータ 官能小説   
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1:可愛い弟子14
投稿者: タカ ◆8pDveiYQdk
あるところに、孤独な王様がすんでいた。

王様は、孤独だったけれど、財力はあった。

その財力を使って、王様は、孤独のさみしさを埋めようと思った。

王様は、女を、飼いはじめた・・・・・・。

ひとり、ふたり、と金で買われた女たちが、王様の城に連れてこられる。

みな、人形のように美しい顔をした女たちだ。

王様は、連れてきた女たちをひとつの部屋に閉じこめた。

どこへ出ることも許さなかった。

金で買った女たちだ。

女たちは、王様だけのものだった。

女たちは、外の世界を恋しがった。

だが、魔法をかけられて、動くことができなかった。

動けなくなった女たちを、きれいに並べ、王様は、毎晩慰みものにした。

やがて、女たちは王様を恨むようになった。

どこへも行けない。

好きなことも出来ない。

夜になれば、裸にされ、狂ったように弄ばれる。

恨んでやる・・・・・・・・・。

呪ってやる・・・・・・・・・。

殺してやる・・・・・・・・・。

怨念が、女たちに取り憑いた。

そして、ある晩、動かないはずの女がひとり、しずかに立ち上がっ
た・・・・。







どんなにケータイを鳴らしたところで、アイツには繋がらなかった。

短いメールもしてみたが、やはり返事は、返ってはこなかった。

『タカ!やばいよっ!。オレ、見つけちゃったんだ・・・。ヤバイよっ!、
すぐに来て!お願いだから、すぐに来て!』

いったい何があった?

奴になにが起きたんだ?

マンションに辿り着いた頃には、11時を回っていた。

奴の住んでいる部屋は15階。

エントランスにあるインターフォンで、奴の部屋を呼んでみたが、やはり応
答はなかった。

ひどい胸騒ぎがした。

はやる気持ちを抑えてエレベーターに乗り込んだ。

こんなときは、まず落ち着くことだ

焦るとロクなことがない。

修羅場をくぐった経験は何度かある。

学生の頃は、とてもホメられた生活じゃなかった。

それでも階数を表示するデジタル数字の変わっていくのが、ひどくもどかし
く感じて、ならなかった。

エレベーターを降りると、すぐに目の前にアイツの部屋があった。

床面積100m平方を超える3LDK。

奴はここに、独りで住んでいる。

オレと同い年でたいした奴だ。

いかに、奴がネット株で儲けたかが、わかる。

取りあえず、夜逃げの場所は、確保できたな・・・・・。

玄関のドアに近づいた。

壁に身体を預けて、中の様子を窺う。

これがテレビの刑事ドラマあたりなら、ケツに差した拳銃を、胸に構えたり
するんだろうが、あいにくオレはそんな上等なものを持っちゃいない。

だが、オレには拳銃なんぞより、はるかに早くて強力な武器がある。

接近戦なら、鍛え上げた人間の身体にかなう武器はない。

右手の拳を、握りしめた。

息を殺して、中の様子を窺う。

わずかに人の動く気配が感じ取れる。

どうする?正攻法でいくか?奇襲をかけるか?

奴は、ケータイに出なかった。

インターフォンの呼びかけにも応答しなかった。

出ないのではなく、「出られない」と考えた方がいい。

何者かの力が作用している。

そう考えた方が妥当だ。

ならば、奇襲だ。

相手が、何人いるのかわからない。

正攻法でまともにいくのは、賢いやり方じゃない。

奇襲で一気にケリをつける。

だが、問題がある

玄関のドアはオートロックだ。

奴が、マスターキーのカードを使って、開けていたのを、何度か見たことが
ある。

奇襲をかけるにも、まずこのドアが開いてくれないことには、どうにもなら
ない。

試しに、ドアノブに手をかけてみた。

軽く引っ張ってみると・・・・

スッと音もなくドアは開いた。

開く・・・・。

やはり何事かが起こったのだ。

でなければ、オートロックのドアが何もせずに開くわけがない。

静かにドアを開けて、中の様子を窺う。

誰もいない。

わずかな隙間から、体を滑り込ませた。

ドアが閉まると、ホールから差し込んでいた光が失われ、途端に目の前は暗
闇に覆われる。

ほんの一瞬だが、真っ暗になって、何も見えない。

少しずつ目が慣れてきて、ようやく、辺りの配置がわかるようになってき
た。

ちなみに、人間の目が暗闇に慣れていくのを『暗調応』と言う。
暗調応は、通常の人間なら、15分から20分かかるのが普通だが、オレ
は、2分から3分で目が慣れる。
小さな頃から、ほうれん草やニンジンをたくさん食べてきたからだ。
ほうれん草やニンジンに多く含まれたビタミンAが、人間の目を健康な状態
に維持してくれる。
逆にビタミンAが足りないと、夜盲症になる。いわゆる『鳥目』だ。
『百聞は一見にしかず』という言葉があるように、人間の身体の中で、目ほ
ど大量の情報を一挙に獲得できる優れたレーダーはない。
「目が悪い者は、一流の格闘家になれない。」
オレだけに教えてくれた館長の言葉だ。
だから、オレはガキの頃から野菜をたくさん食べて2.0の視力を維持しつ
づけてきた。
視力を維持するために、勉強もしなかった!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
館長に到っては、いまだに5.0の視力を持っている!
と、本人は豪語している。
てめえは、アフリカにでも住んでたのかよ?
つい最近まで、それを信じていたオレもオレだが・・・・・・・。
と言うわけで、イイ子のみんなは、野菜を、たくさん食べようね♪


足音を忍ばせながら、ゆっくりと奥へ進んだ。

広いリビングに、人の気配はない。

耳をすませると、くぐもった声が、となりの部屋から聞こえてくる。

アイツのコレクションルーム。

ヤツが愛してやまない、人形たちの部屋。

そっと、ドアを開けて、わずかな隙間から中の様子を窺った。

真っ先に目に飛び込んできたのは、暗闇の中に浮かぶ小さな影だった。

部屋の真ん中に一体だけ、ぽつんと人形がおかれている。

闇の中でわかるほど、鮮やかな光沢を放つ髪。

金髪か?

そんなのいたっけ?

後ろを向いているから、どんな顔をしているのかわからない。

その人形の下に、縦に伸びる長い影があった。

投げ出されていた2本の足。

アイツだ・・・・・・・・。

感でしかなかったが、オレには、その影がはっきりとアイツだと確信でき
た。

「うっ!」

思わず息を呑んだ。

目を見開いていた。

人形の髪が動いている。

いや、頭が動いているのだ。

オレの呻き声が耳に届いたのか、小さな影の動きが止まる。

信じられなかった。

背筋が凍りついた。

ゆっくりと立ち上がっていく。

金色の髪をした人形が、オレの目の前で、ゆっくりと2本の足で立ってい
く!

風もないのに、ドアが開いた。

まるで、隠れてもわかるのよ、と言いたげに、オレの前から遠ざかっていっ
た。

人形が、完全に立ち上がった!

そして、首が、オレの存在を確かめるように、ゆっくりと後ろへと回ってい
った・・・・・・。

ギャアァーーーーーーーーーーーー。


「あんた、ダレ?」

「へっ!?」

「タカッ!!」

寝ていた影が、慌てて立ち上がる。

暗闇の中に、カチャカチャとせわしなく擦れる金属の音。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

お前ら、いったい、なにやってた?・・・・・・・・・・。



灯りがつくと、目の前に派手なメイクをした少女が立っていた。

顔は派手だが、目鼻立ちに幼さがまだ残っている。

中学生くらいか?・・・・・・。

意外と背は高い。

ゴシックロリータ調の黒白ツートンのフワフワドレス。

頭には、金髪のヘアピース。

顔は、どう見ても日本人。

「タカぁ、来るならちゃんと、チャイム鳴らしてよぉ。」

後ろでアイツが、困ったような顔をしている。

「ケータイも鳴らした。メールもした。エントランスからインターフォンも
押した。」

出なかったのはテメェだろ!

「えっ?、そうなの・・・・・・・。」

リビングに行って、すぐにアイツが戻ってくる。

「ごめん、ケータイ、バイブにしてた。」

ぜんぜん悪びれてない。

「で、インターフォンは?」

ちょっと、こっちはご立腹。

凄みをきかせて睨んでた。

「あ・・押し売りがよく来るから、その・・・ボリューム落としてるんだ。
ほとんど・・・・聞こえないくらいに・・・・・・。」

最後の方は、お前の声もほとんど聞こえなかったがな。

さすがに悪いと思ったのか、アイツはバツが悪そうに頭を掻いた。

「兄貴、もういい?いいんなら着替えたいんだけど。」

アイツの後ろでロリータ娘が不機嫌そうな声を出した。

えっ?

アニキ!?

思わず目ん玉開いて、ふたりを見比べた。

アニキって・・・・・。

確かに、似てるっちゃあ似てるけど・・・・・。

アイツが上目遣いにオレを見て、さらにバツの悪そうな顔をする。

「はは、これ・・・オレの妹♪」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

い、妹って、あなた・・・・・・・・。




明るい光の下には、生々しい痕跡がいっぱい。

丸めたティッシュが、そこら辺に散らばっている。

ゴミ箱の中身を、ちょっと上から覗いたら、丸めたティッシュと一緒に、コ
ンドームまでありやがる。

それも、ついさっき使いましたと言わんばかりに、中身がたっぷり。

お前なぁ・・・・・・・。

いくらモテないからって・・・・・。

近親相姦なんて、初めて見た。

当たり前だけど・・・・・

すぐに着替えたらしくて、あのロリータ娘が寝室から出てくる。

やっぱり中学生。

見覚えのあるセーラー服。

オレの母校じゃん!!・・・って、同じ街に住んでるんだから当たり前か。

ちょっとスレた感じ。

改造したスカートは、股下くらいまでしかない。

パンツが見えそう。

はっきりとわかるくらい派手な化粧。

でも、意外と可愛らしいかも・・。

派手な色彩に彩られてはいるが、顔には幼さがまだありありと残っていた。

「お小遣いありがとう。」

ロリータ娘は、さっさと玄関で帰り支度。

お小遣い?

「また、足りなくなったら来なよ。」

「うん、そうする。じゃあね。」

オレには目もくれないで、帰っていった。

「ハハ、バレちゃったね。誰にも言わないでね。」

アイツはオレに向かって、照れ笑い。

まったく悪びれた様子なし。

だいたい構図が見えてきた。

自分の妹にサポかい・・・。

世も末だな・・・・・・・。



「タカが、来ると思ってたから、自動ロック外しておいたんだよ。」

オートロックの謎。

「ほら、せっかく来てくれるのに鍵掛けてたら、悪いじゃない。」

聞いていい?

お前、友達何人いる?

温かい気遣いありがとう♪

おかげで、こっちはゾッとする目に遭わせてもらったよ!!

コレクションルームの中。

アイツは、オレのためにコーヒーを煎れている。

14畳ぶち抜きのでかい部屋。

3LDKの豪華なマンション。

他にも部屋は、たくさんある。

けれど、ヤツは電化製品をたくさん持ち込んで、1日の大半をこの部屋で過
ごす。

壁には、きれいに並べられたヤツの愛妾たち。

彼女たちの視線に見守られながら、ヤツは、思い思いの時間に耽るのだ。

乾いた瞳が、オレを見つめていた。

美しい顔から放たれる冷たい眼差し。

怖ぇよ・・・・・・・。

「でも、いきなり部屋に入ってくるなんて、思ってもなかったよ。」

アイツが、コーヒーを手渡しながら言った。

お前、ちゃんと手、洗ったろうな?

なに、オレが悪いわけ?

ってか、オレがやってくるとわかっているのに、なぜ女を連れ込む!?

「タカに電話してるときに、ちょうど、やってきたんだよ。ケータイ取られ
て、いきなり切られちゃった。なんか、これからまたクラブに行くんだっ
て。すぐにお金が欲しかったみたい。」

「クラブ!?あの子まだ中学生だろ!?いったい今、幾つなんだ!?」

「13だよ。」

アイツは、当たり前みたいにあっさり。

「13って、お前・・・・・・。」

つい、この間まで小学生じゃねえか・・・・・・。

「別に驚く事じゃないよ。アイツは、5年生くらいから、繁華街うろついて
いたから・・・・。」

「ご,5年生?・・・・・・。」

「ああ、元々身体が大きかったからね。化粧すれば、うまく誤魔化せたみた
い。」

ずいぶんおませな妹さんですこと・・・・・・。

「親御さん、心配してないのか?」

「うちの親?」

アイツは、短いため息を吐いた。

「心配してるんじゃない?特に親父はね・・・・・・。」

そう言って、遠くを見るように、窓の外に目を向けた。

黙り込んでしまって、それ以上ヤツは口を開こうとしなかった。

男親なら、娘は特に心配だろうな・・・・。

可哀想に・・・。

「ところでお前、オレを呼び出した用事はなに?」

「えっ?用事?」

口を開けて、ポカンとした顔。

てめぇ、マジでぶっ飛ばすぞ・・・・。

「ああ!そうだ、タカに見せたいモノがあったんだ。」

「見せたいモノ?」

「うん。」

PCの置いてある机の引き出しを開けて、アイツは何かゴソゴソ。

「ねぇ、タカ・・・・・。」

「ん?」

「サカイさん・・覚えてる?」

不意にヤツの口から懐かしい名前を聞かされて、胸がつまった。

サカイキョウコ。

オレが、高校時代にずっと憧れていた、女の子の先輩。

こいつも同じ高校に通っていた。

だから、彼女の名前を知っている。

「あ、ああ・・・。彼女が、どうかしたのか?」

「あれ?どこにいったかな?・・・・最近、彼女に会った?」

アイツは、違う引き出しを開けて、またゴソゴソ。

「いや・・・。」

風の噂で、彼女はどこかに引っ越したと聞いていた。

最後に会ったとき、彼女のお腹は大きかった。

きっと、どこかで幸せな家庭を築いているのに違いない・・・。

「ボク、彼女に会ったよ。」

えっ?

「どこで?」

懐かしい顔が鮮やかに脳裏によみがえる。

甘酸っぱい想いが、胸に広がっていく。

「あ、あった。」

「いったい、どこで会ったんだよ!?」

焦るように訊ねていた。

あいつは、オレに振り返って、あっさりと言った

「この中で。」

手に、一枚のDVDを持っていた。





お腹がすいた・・・・・・。

タカコは、空腹感に目が覚めた。

ぼんやりと映るおぼろげな視野の中に、見慣れた家具を認めて、そこがリビ
ングであるのに気がついた。

どこからか、いい匂いがする。

これは・・・・お寿司の匂いだ。

甘い酢飯の匂いが、かすかに鼻に漂ってくる。

身体を起こそうとして、タカコは、自分の両手が動かないのに気がついた。

まただ。

また、アイツらは、忘れていったらしい。

両の手首に、革のベルトが巻かれている。

厚くて頑丈そうな堅いベルトが、金属の輪を通して、二つの手首を繋いでい
た。

タカコは、両手で床を押しながら、身体を起こした。

自分の足に目を向けた。

足のベルトは・・・・繋がってない。

少しだけ、ほっとした。

この前は、足のベルトも繋がったままだった。

おかげでトイレに行くことすら、ままならなかった。

我慢できなくて、飛び跳ねながらトイレに行った。

用を足しても、両手は繋がり、足を開くことも出来なかったから、きれいに
拭くことも出来なかった。

夜になってやってきたアイツらに、お尻を開かれ、臭いとなじられた。

お風呂場に連れて行かれ、水を掛けられた。

もっとキレイにしてやると笑いながら、頭からオシッコまで掛けられた。

でも、冷たい水よりも、温かいオシッコの方が、まだマシだ・・・・。

タカコは、虚ろな目をテーブルの上に向けた。

寿司桶がある。

まだ、いくつか中に残っていた。

タカコは、寿司桶を手にした。

床に置いた。

じっと中を見つめた。

手を使って、摘むことは出来る。

だが、タカコはそうはしなかった。

床に胸を併せるようにして、伏せていった。

寿司桶に顔を入れて、口だけで食べた。

犬は、手を使うことを許されてない。

タカコは、犬だった。

アイツらに従順に奉仕するだけの愛玩犬だった。

アイツらは、いない。

でも、そうすることが相応しいように思えてならない。

犬としての生活が、すっかり身に染みついている。

寿司桶に顔を入れていると、寝室のドアが開いて、中から女が現れた。

「ママ・・・・・。」

ママと呼ばれた女は、やはり虚ろな目でタカコに一瞥をくれただけで、フラ
フラとトイレに向かって歩いていく。

短いキャミソールの下着は肩紐が落ちて、片方の乳房が露わになりかけてい
た。

長くてストレートだった清潔そうな髪の毛も、今はきついウェーブがかけら
れ、所々が跳ねている。

顔には、濃い化粧がされ、唇には毒々しい真っ赤なルージュが塗られてい
た。

水の流れる音がして、また女が戻ってくる。

「ママ、お腹が減ったよ・・・・。」

タカコは、繋がれた両手を差し出し、精一杯懇願してみた。

しかし、女は魂の抜けたような顔を前に向けているだけで、タカコに目を向
けようともしない。

そのまま、また自分の部屋へと帰っていった。

ガサガサと音がして、すぐに寝室からは、なにも聞こえなくなる。

これから、また眠るのだ。

ママと呼んだ女は、もう、目覚めることはない。

今から、深い眠りの中に落ちていく。

夜になり、あの男たちが、やってくる、それまでの間・・・・。



その男たちが、現れたのは、父が死んでから、ひと月もしない頃だった。

父は、大きなトラックの運転手だった。

「どうだ、凄いだろう。」

父に連れられて、いつもトラックが置いてある駐車場に行ってみると、そこ
にはいつもとは違うトラックが置いてあった。

「今度、タカコにも乗せてやるからな。」

父は、自分だけのトラックを手に入れて、とても嬉しそうだった。

「困ったパパね。」

母は、父ほど嬉しくはなかったらしい。

父は、母に内緒で、勝手にトラックを買ったらしかった。

綺麗なトラックだった。

父は、とても嬉しそうに、そのトラックを眺めていた。

父の嬉しそうな顔を見て、母は、困ったような顔をしながらも、優しげに目
を細めていた。

とても綺麗な母だった。

いつも笑顔を絶やさない明るくて優しい母だった。

タカコは、この若くて美しい母が大好きでならなかった。

だが、ある日突然、母からその笑顔が消えてしまった。

父が死んだのだ。

父は、タカコとの約束を守ることなく、そのトラックに乗り、交通事故に遭
って死んでしまった。

ひどく雪が降った、寒い日だった。

母は、泣いた。

大きな声で泣いた。

タカコは、父が死んでしまったことも悲しかったけれど、何より、大好きな
母が、悲しそうに泣くのが、辛くてならなかった。

そして、悲しむタカコにさらに意地悪をするように、悪夢は、すぐにやって
きた。


父が死んで、それほど日が経っていなかったある晩、その男たちは、突然、
何の前触れもなくタカコたちのアパートにやってきた。

「金を返せ。」

アイツらは、しきりにそんなことを言っていたような気がする。

ひどく横柄でガラの悪い男たちだった。

何度も母に迫り、大きな声で怒鳴り散らしていた。

タカコは、怖くて、身体が震えてならなかった。

どうやら父はトラックを買うために、お金をアイツらから借りていたらしか
った。

男たちはしつこく、母に金を返せと迫った。

「利息だけでも払ってもらおうか?」

男のひとりが、ひどく卑下た笑みを浮かべて、母にそう言った。

周りを、3人の男が取り囲んでいた。

有無を言わせぬ迫力があった。

母の顔が、無惨なほどに青ざめていた。

男のひとりが、母の手首を掴んだ。

母は、抗った。

抗う母の耳元で、その男が何事かを囁いた。

それで母は、逆らうのをやめた・・・・。

「自分の部屋に・・・・帰ってなさい。」

震える声で、母はタカコに向かって、それだけを言った。

タカコは恐ろしくて、逃げるように自分の部屋に帰った。

すぐに隣の寝室から母の悲鳴が聞こえてきた。

「いやっ!やめてっ!お願いです!やめてくださいっ!!」

必至に懇願する母の悲鳴。

何かを引き裂くような音。

男たちの荒々しい声。

男の怒声の後に、何かを叩くような乾いた音がして、母の悲鳴がやんだ。

「堪忍してください・・・お願いですから、許してください・・。」

悲鳴は、泣き声に変わっていた。

母は、すすり泣いていた。

タカコは、耳を塞いだ。

怖くてどうしようもなかった。

母は、ずっと泣き続けていた。

どれだけの時間、母は、泣いていたかわからない。

一緒に聞こえていた男たちの卑下た笑い声。

そして、はばかることなく上げていた獣のように吼える呻き声。

怖くて眠ることも出来なかった。

母の泣き声は、一晩中続いた。

堪えることなく、母は、泣き続けていた。

タカコも恐ろしくて、母の泣き声を聞く度に、耳を塞ぎ続けた。

そして、明け方近くになった頃、母の声が変わっているのに気がついた。

絡みつくような濡れた泣き声。

父が生きていた頃に何度か聞いたことがある。

あの声だった・・・・。


それからというもの、アイツらは、毎晩タカコのアパートにやってくるよう
になった。

初めは拒んでいた母も、そのうちアイツらを、当たり前に部屋に上げるよう
になった。

男たちはやってくると、必ず豪華な出前を取る。

うまそうにご飯を食べる男たちの隣に座って、母は酌をした。

男に肩を抱き寄せられながら、嬉しそうに笑顔まで見せて酌をする母の豹変
ぶりが、タカコには信じられなかった。

腹が満たされると、男たちは、母の腕を掴んで寝室へと連れて行く。

ひとりの時もあれば、ふたりの時もあった。

多いときは、すべての男たちが、母と一緒に寝室へと消えていく。

そして、すぐに母の濡れた声が聞こえてくる。

はばかることなく母は大きな声で泣くようになった。

あの濡れた声でた。

気持ちいい!気持ちいい!!と叫びさえした。

タカコは、怖くて、自分の部屋で耳を塞いで震えているしかできなかった。

そして、あの日、いつものようにタカコが耳を塞いでいると、突然ひとりの
男が、部屋に入ってきたのだ。

男は、いきなりタカコの顎を掴んだ。

酔った赤い顔が恐ろしかった。

濁りきった化け物のような眼がタカコを睨んでいた。

男は、ひとしきり舐めるようにタカコの顔を眺めた後、突然、胸に手をかけ
てきた。

卑下た笑みを浮かべていた。

突然、服を引き裂かれた。

いったい、何が起こったのかわからなかった。

荒々しい力だった。

まるで容赦のない力で、タカコは、簡単に剥かれていった。

瞬く間に、裸にされ、床の上に転がされた。

恐ろしすぎて、声を出すことも出来なかった。

足首を掴まれた。

大きく拡げられ、男が顔を埋めようとした。

タカコは抗った。

大きな声で叫んだ。

右の頬に、もの凄い衝撃が走った。

遠くに自分の耳鳴りを聴きながら、タカコは、すぐに深い闇の中に落ちてい
った。

ズキリとする鈍い痛みに目が覚めた。

股の間に、もの凄い痛みがあった。

「まだ出来そうにもねえからな。これで慣らしといてやる。」

男は、タカコの未熟な性器に指を突き入れていた。

指は、血まみれになり、赤く染まっていた。

あまりの痛さに、タカコは身を捩ってもがいた。

身体を縛られた。

口には、それまで自分が穿いていた下着を押し込まれた。

男は、タカコの膣を拡げようと、グイグイ抉るように指を動かし続けた。

痛さに気が遠くなりかけた。

何度も意識を失った。

何度目かの意識を失った後、髪を凄い力で掴まれて、目が覚めた。

目の前に、巨大に膨れあがった、醜い肉塊があった。

「今日は、使わねえで勘弁してやる。さっきまでオメエの母ちゃんの中に入
ってたモノだ。ちゃんと口で始末しろ。」

口の中にあった下着は、いつの間にかなくなっていた。

男は、タカコの口の中に、その巨大な肉塊を押し込んできた。

吐き気が込み上げた。

何度も歯を立てて、その度に男に頬を叩かれた。

「もっと、ベロを使うんだよ!」

男は、髪を掴んで、タカコの頭を揺さぶった。

意識が朦朧として、自分がどこにいるのかもわからなかった。

言われるままに、舌を使って舐めた。

男は、タカコの口の中に入れたまま、自分の手で扱き始めた。

「口を開いてろ。」

男は、ひとしきり扱いた後、呻いて、タカコの口の中に、白い物を噴出させ
た。

「飲め・・・。」

タカコは、ぼんやりとした眼を向けたまま、口の中にあったものを飲み込ん
だ・・・・・。



次の夜からは、タカコも母と一緒に使われるようになった。

母と一緒に並べられた。

母は、タカコが裸にされているのを見ても、顔色ひとつ変えなかった。

魂の抜けたような顔だった。

瞳には、生きる力がまったくなかった。

もう、そこにはタカコの知っている母の姿はなかった。

男が、母の股のところに何かを塗り込んだ。

タカコも、同じものを性器と肛門に塗り込まれた。

男たちが裸になっていった。

背中に綺麗な絵が描いてあった。

綺麗だけれど、どこか人を不安にさせる絵だった。

男のひとりが母に乗っていった。

母が、しがみついて、すぐに、はしたない声を上げた。

気持ちいい、気持ちいい、と狂ったみたいに叫んでいた。

背中の絵が妖しくうごめいた。

タカコは、指で弄ばれながら、それを見ていた。

不思議なほど、痛みがなかった。

夕べは、あれほど痛かったのに、それが驚くくらい全然なかった。

男の節くれ立った太い指が、タカコの中に深く突き刺さっていた。

何度もタカコの中を出入りした。

「気持ちいいか?」

訊ねられて、タカコは小さく頷いた。

本当に気持ちが良かった。

アソコから、ほわっと疼くような、奇妙な感覚があった。

それは、たちまち身体中に拡がり、やがて、タカコは、身体が溶けてなくな
っていくような錯覚に陥った。

男の指が動く度に、タカコは小さな尻をくねらせた。

どうしても、身体が勝手に動いてしまうのだ。

やがて大きなモノが、タカコの性器に押し当てられた。

男は、何度も入れては戻しを繰り返し、ゆっくりと入ってきた。

股を無理に拡げられる感覚はあったが、痛みなどは、それほど感じなかっ
た。

半分ほど入れてから、男は大きなモノを出し入れするように動きはじめた。

入ってくると、息が止まる。

でも、出て行くときは、もの凄く切なくなる。

何度も繰り返されているうちに、たまらなく気持ちよくなって、タカコは声
を出した。

「気持ちいい・・・・・。」

薄い乳房を舐めらても、お尻を撫でられても、すべてが気持ちよくて仕方が
なかった。

小さな乳首をねじり上げられて、気が狂うくらいの気持ちよさに、タカコは
たまらず小便を漏らした。

男たちの叱咤を覚悟したが、奴らは打ったりしなかった。

卑下た笑みを浮かべ、満足そうにタカコを見下ろしていた・・・・・。


毎晩のように、母とふたりで男たちに弄ばれた。

もう、学校にも行っていなかった。

先生が心配して、訊ねてくれたけれど、母が怒鳴り散らして、追い返してし
まった。

母は、ご飯をまったく、つくらなくなった。

昼間は、ずっと寝ているだけで、なにもしてはくれない。

家の中は、荒れ放題になって、父の遺影も倒れたままだった。

夜になって、男たちがやってくると、母は、嬉しそうに出迎える。

男たちが取る出前を一緒に食べて、そして、お腹が膨らむと、タカコとふた
りで、男たちの相手を務める。

男たちは、カメラを構えるようになった。

カメラの前で、タカコは、母とふたりで一緒のおチンチンを舐めた。

太くて長い棒で、タカコと母のアソコを繋がれたりもした。

母にしがみつき、舌を絡め合いながら、「気持ちいい!」と言って泣いた。

お尻は、男の大きなモノにふさがれていた。

どんなに酷いことをされても気持ちよくて仕方なかった。

狂ったように泣き続けた。

もう、自分の名前さえも、タカコは忘れかけていた・・・・。




タカコは、自分の名前がそんなに好きじゃなかった。

今どき「子」が付く名前なんて、そんなに素的じゃない。

学校に行くと、カナとかマナとか、可愛らしい名前の女の子がたくさんい
る。

「とても格好良くて、素的な男の子だったのよ・・・・。」

ママに、どうして『タカコ』って、付けたの?って聞いたら、ママは、そう
言って教えてくれた。

やっぱり、男の子の名前なんて素的じゃない。

でも、男の子を思い出しているときのママの顔は、すごく素的だった。

とても、懐かしそうに目を細めていた。

そして、胸がドキドキするくらい瞳が輝いていた。

ママが、その人を好きだったんだってことは、タカコにもわかった。

ママが好きだった人の名前。

どうして、結婚しなかったんだろう?

たぶん、好きだったけど、結婚できなかった。

大人には、いろんな事情がある。

それくらい、タカコにだってわかる。

そんなに好きな名前じゃなかったけど、大好きなママが、好きだった人の名
前だと知って、タカコは、自分の名前がほんの少しだけ、好きになっ
た・・・・。



母がタカコの膝を割った。

黒い棒の付いたベルトが、腰に巻いてあった。

母は、タカコのアソコにその黒い棒をあてがった。

なにも言わず、当たり前のように、いきなりタカコの中に押し込んできた。

「気持ちいいでしょ!?気持ちいいでしょ!?」

母は狂ったみたいに、腰を振っていた。

「気持ちいいよ!ママ!」

タカコは、叫び続けた。

大好きだったママは、狂った。

必至になってタカコを犯していた。

狂った母の目を見ていたら、自分も狂っているような気がしてならなかっ
た。

それに本当に気持ちよかった。

たとえようもないほど気持ちがよくて仕方なかった。

母とふたりで、男たちの精液を身体中に浴びた。

母がそうするように、タカコは舌を伸ばして、夢中になって欲しがった。

お腹も減っていた。

だから、口にできるものならば、タカコには、何でも良かった・・・・。





身体が震えていた。

武者震いじゃない。

怖くて、震えたのだ。

どうして?。

それだけが、嫌と言うほど頭の中で渦巻いていた。

身体に力が、入らない・・・・。

立ち上がることも出来ない・・・・・。

「スゴイでしょ?。ボクも初めて見たときは、びっくりしたよ。だって、あ
のサカイ先輩だよ!。あの学校中のアイドルだった人だよ!。それが、こん
なビデオに出てるなんて、まったく、人って変わるよねぇ。」

あいつの声が、遠くに聞こえた。

身体中の血が沸騰していく。

目の前が真っ赤になっていく。

頭の中で、何かが叫んでいる。

「あの女の子、間違いなくサカイ先輩の子供だよね!すっごく顔が似てるも
の。やっぱりあれかな。お金に困って売ったのかな?でも、サカイ先輩に似
て可愛いから萌えるよね!」

うるさい・・・・・・・。

身体中の震えが止まらない。

「これ、すごく高かったんだ。まだ出たばっかり。でも、おかげで画質が良
かったから、すぐにサカイ先輩だってわかったよ。」

うるさい・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

「タカってさぁ・・・・」

もう、しゃべるな・・・・・・

「サカイ先輩のこと好きだったでしょ。だから、タカにも見せてあげようと
思って。」

好きだと言われて、あの日のことが、不意にフラッシュバックした。

『2年間、頑張ったご褒美。』

鮮やかに脳裏に蘇る懐かしい笑顔。

オレの心の中に、2年間ずっと棲み続けて、オレに喩えようもないほど甘酸
っぱい想い出だけを残してくれた、大切な人の笑み。

「高かったけど、タカならただでコピーしてあげるよ。」

プレーヤーから出したディスクを、アイツが目の前にかざした。

「なんで・・・・なんで、こんなもん見せやがった!!!!」

アイツには、きっとわけがわからなかっただろう。

アイツが悪いわけじゃない。

そんなこと、わかってる。

でも・・・・・身体は、わかってくれなかった。・・・・・・・・・。

気がついたら、血まみれのアイツが横たわっていた。

血まみれの手で、自分の顔を覆った。

どうしていいのか、わからない・・・。

身体中から力が抜ける・・・・・・。

膝が抜けたように落ちる・・・・

座り込んだ・・・・・・。

壁に寄りかかっていた。

隣の人形が、弾みで、もたれ掛かってくる。

冷たい眼がオレを見つめた。

「あなたも・・・同じ穴のムジナよ・・・・・・。」

オレの耳元で、彼女は確かに、そう囁いた・・・・・・・。




骨は、折れていない。

オレって、さすがだ。

あれだけ自分を見失っても、ちゃんと手加減してやがる。

アイツの介抱をしていた。

「うっ・・・・・・」

アイツが、気づいた。

まぶしそうに目を開けていく。

目の前にオレがいるのを認めて、慌てて後ずさっていった。

悪い・・・・・。

謝る・・・・・・・。

悪いのは、オレだ・・・・・・。

口には出さなかった。

「腫れるから、ちゃんと冷やしておけよ」

冷蔵庫にあったアイスノン。

アイツに向かって、放り投げた。

ポカンとした顔で、アイツは受け取った。

もう帰るわ・・・・・。

夜も遅い・・・・・・。

おかげで、明日は仕事が辛そうだ・・・。

って、もう今日じゃねえか。

おかしくって、笑みがこぼれた。

「タカ!」

玄関に向かっていこうとして、アイツが呼び止めた。

「ごめん・・・タカ。」

なんで、お前が謝る。

「タカに喜んでもらいたかったんだ!タカなら、きっと喜んでくれると思っ
たんだ!」

好きだった人のあんなビデオを見せられてか?

お前、株よりも少し人間を勉強した方がいいぞ。

もっとも、金で自分の妹を自由にするヤツだからな。

今さら言ったところで、わからないのかも知れない・・・・。

「タカ・・・・・・」

「ん?」

アイツが、すごく不安そうな目を向けていた。

「また・・・・遊びに来てくれる?・・・・。」

「ああ・・・・・。」

おかしくって仕方なかった。

お前、ホントに友達、いねぇんだな・・・・・。




アパートに戻ったときには、東の空が白くなり始めていた。

シホとコトリは、今頃ぐっすりと夢の中だろう。

アパートの前に立って、ふたりの部屋を眺めていた。

オレが求めれば、シホも同じようなことをするのだろうか?

狂ったように娘を犯していたキョウコの瞳。

シホが、海辺で見つめていた瞳に似ている。

(あなたのためなら・・・・どんな事でもするわ・・・・)

狂ったキョウコは、簡単に娘を生け贄に捧げていた。

絡み合っていたふたりの裸体。

壮絶で、凄まじいほど官能的だった。

でも、オレは反応しなかった。

虚ろで生気のなかった、あの親子の瞳が脳裏に焼き付いて離れない。

オレがしようとしてることって、同じことか?

確かにそうなのかも知れない。

でもな、詭弁に聞こえるかも知れないけれど、オレは、誰よりもお前たちを
愛しているよ。

アイツらとは違う。

あんな、酷いことはしない。

するかも知らんけど・・・・・・・。

3人で一緒にエッチしながら、ずっと笑って暮らしたいよ・・・・・・・。

そんなの、オレのわがままだってことは百も承知してる。

でも、仕方がないんだ。

だってオレ・・・・・・・・・・。



一人っ子だも~ん♪



この時はまだ、オレの身体に変化が起きてるなんて、気づいてもいなかっ
た・・・。

2009/09/11 16:17:36(xEtkTX.a)
2
投稿者: タカ ◆8pDveiYQdk
すいません・・・

また、先に謝っておきます・・・・

調子に乗りすぎました・・・・

キーボードを叩く指が止まりません・・・・

おまけに今回はちょっとダークです。

生理的に受け付けない方もいると思いますが、ご容赦を・・
09/09/11 16:19 (xEtkTX.a)
3
投稿者: 流
いつも拝見させてもらっています。
今回のも面白かったです。
ちょっとダークでしたがシホさんとコトリちゃんたちがハッピーになれたらいいなぁーと思います。これからも頑張ってください。
09/09/11 17:02 (rv/CMsNV)
4
投稿者: (無名)
いつも、楽しく時には興奮して拝見してます。
これからの展開、楽しみにしています。
09/09/11 19:20 (KXiKtTRc)
5
投稿者: 通行人
うーん
今回は無理

次に期待してます。
09/09/11 23:38 (5dCjvKR7)
6
投稿者: あず ◆HOZlQYR1MY
サカイ先輩とタカコちゃんを何とかしてあげてください(;_;)

09/09/12 01:32 (Emq0f3Y4)
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