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可愛い弟子18
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ロリータ 官能小説   
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1:可愛い弟子18
投稿者: タカ ◆8pDveiYQdk
「あげる・・・。」

そこは、お姉ちゃんの場所だった。

まるで緑の絨毯を広げたようなクローバーが群がる草むらの中。

お姉ちゃんは、いつもひとりぼっちで、そこにしゃがみ込んでいた。

「はい・・・。」

丸くて小さな白い花でつくられた冠。

「シロツメグサよ・・・。」

そっと、頭に乗せてくれた。

ほっそりとした、白い指。

笑うと、右の口元にだけ覗く八重歯が、とても可愛らしかった。

その時、初めてお姉ちゃんが、すごく綺麗な人なんだってことに気がつい
た。

みんなは、お姉ちゃんを、お化けと呼んで怖がった。

背中まで伸びた長い髪。

誰にも見られたくないように、前髪をいつも下ろしていた。

不思議と、白いドレスばかりを着たがった。

そして、その格好で夜中に、突然フラフラと歩き出す。

急に、大きな声で叫んだりする。

だから、みんなは怖がって、お姉ちゃんに近づかなかった。

お姉ちゃんも、誰とも話さなかった。

いつも、ひとりぼっちだった。

でも、わたしにだけは、なぜか優しかった・・・。

お姉ちゃんは、いつもわたしを、違う名前で呼んでいた。

あの名前は、確か・・・・。






コトリの目がひっくり返った。

急に白眼になり、何かの支えを失ったように、小さな身体がいきなり倒れ
た。

「コトリっ!!!!!!!」

ひきつけを起こして、身体がけいれんしている。

歯をガチガチと鳴らしながら、口の端から白い泡沫状のヨダレが溢れてい
く。

マズイッ!

慌てて、コトリの身体をエレベーターの外に引っ張り出した。

自分のシャツを引き裂き、コトリの口の中に収まる程度に丸める。

「コトリッ!!しっかりしろ!!!」

何度も呼びかけてみたが、意識が戻らない。

このままだと、舌を噛み切る危険がある。

クソッ!仕方がねえ!

額とアゴを掴んで、無理に口を開かせた。

だらりと舌が、伸びてくる。

もう、手を離すことは出来ない。

「誰か!!!誰か、いないか!!!」

両手で口を開かせているから、シャツを口の中に突っ込むことが出来ない。

誰かの助けが必要だった。

「誰かいないか!!!」

勢いよくドアの開く音がして、慌ただしく足音が近づいてくる。

「どうしました!?」

管理人か!?

「悪いけど、そこに丸めてあるシャツを、この子の口の中に突っ込んでく
れ。」

「引きつけかい!?」

「たぶん、そうだ!」

「だったら、棒の方がいい!今、部屋に戻って探してくる!」

初老の管理人は、こういったことに慣れてるらしい。

シャツでは、気道をふさぐ危険がある。

それを知って、彼は棒を探しに行ったのだ。

すぐに彼は戻ってきた。

「これを口に挟もう!」

手に割り箸を握っていた。

3本の割り箸を、輪ゴムでひとつにまとめてある。

やっぱり、慣れている。

1本ぐらいでは、たとえ子供と言えど、簡単に噛み砕いてしまう。

それほどに、けいれんしたときの人間のアゴの力は凄まじい。

現に、コトリのアゴを支えるオレの腕が震えるほどだ。

「指を入れないように。」

割り箸を噛ませるには、まず、伸びた舌を口の中に戻さなければならない。

その作業を指でするのは厳禁だ。

うっかり間違って、アゴを支える手が外れたら、間違いなく指を噛み切られ
る。

初老の管理人は、小さく頷くと、まず、割り箸を使って、コトリの長く伸び
た舌を口の中に戻していった。

割り箸を挟めるまで戻したら、今度は、その割り箸を真一文字にコトリの口
に咥えさせていく。

ゆっくりと額とアゴを支える手の力を弛めていくと、コトリの歯が割り箸を
噛み締めた。

これで、ひとまず大丈夫だ。

「すいません、救急車をお願いできますか?」

コトリの震えは小さくなっていた。

おそらく、このまま小康し、やがて震えは止まるだろう。

だが、安心は出来ない。

原因が、わからないからだ。

コトリに、テンカンの持病はない。

原因がわからないからには、このままアパートに連れ帰ることは出来ない。

「すぐに呼ぶから、待ってておくれ。」

管理人は、慌ただしく部屋へと戻っていった。

アンタが居てくれて助かったよ。

レンを呼ぶことも考えたが、アイツじゃ、たぶん役に立たなかったからな。

ほんとに感謝します。

オレの宝物を守ってくれて・・・。

やがて、救急車のサイレンが聞こえてきた。

オレとコトリは、管理人と、その頃には、騒ぎに気づいて集まってきた何人
かの野次馬に見送られ、降りしきる雨の中を病院へと向かった。



奇しくも、コトリが運ばれたのは、シホの勤める病院だった。

シホは、ちょうど仕事を終えて、退社するところだったらしい。

コトリが、救急外来搬入口からストレッチャーに乗せられて、運び込まれる
ところに、裏口から職員駐車場に向かおうとしていたシホと、ばったりと出
くわした。

シホは、ストレッチャーに乗っているのがコトリだと知って、顔色を失っ
た。

「どうしたの!!?」

「わからない。急に倒れたんだ。」

そうとしか答えようがない。

何が原因で、倒れた?

思い当たることが・・・・ないわけではなかった。

だが、それを今、シホに告げることは出来ない。

とにかく今は、コトリの無事を確かめることが先だ。

「コトリ!!コトリ!!!」

シホは、搬送されるコトリに向かって、必至に呼びかけていた。

顔面が蒼白になっている。

今にも泣き出しそうだった。

無理もない。

親ひとり、子ひとりだ。

姉妹のように仲の良いふたりだった。

今さらながらに、コトリを想うシホの気持ちに胸が痛む。

コトリは、救急搬送室に運び込まれた。

看護師に入り口で制止され、オレは倒れそうになるシホの身体を支えてやる
しか、出来なかった。




「ツグミちゃん・・・」

ツグミって・・・誰・・・?

「なに言ってるの?・・・ツグミちゃんは、あなたよ・・・。」

違うよ、わたしは、コトリだよ・・・。

「あなたは、ツグミちゃんよ・・・ねえ・・・早く、お風呂に入りましょ
う・・・。」

い、いいけど・・・。

「また・・・気持ちよくしてくれる?・・・。」

どうするの?

「こうするのよ・・・・。」

ヤダ!そんなとこ触らないで・・・・。

「あら?・・・どうして、ないの?・・・。」

なにが?

「蝶の入れ墨がないわ・・・。」

入れ墨って?

「ここに、綺麗な絵が描いてあったでしょ?・・・」

ないよ、そんなの・・。

「嘘よ・・・ほら、わたしみたいに蝶の入れ墨がここに描いてあったでし
ょ?・・・」

どうして、そんな変なところに絵が描いてあるの?

「あなたも、描いてあったわ・・・どうやって、消したの?・・・。」

そんなの描いてないもん・・・。

「嘘。どうやって消したのか教えて・・・これが、あるとママが迎えに来て
くれないの・・・。」

ママ?

「そう・・・この入れ墨があるから、ママが迎えに来てくれないの・・・。
だから、どうやって消したのか教えて・・・・。」

なに言ってるかわかんない。

「ねえ、意地悪しないで・・・。早く教えて・・・・。」

怖いよ、お姉ちゃん・・・知らないものは、知らないよ・・・。

「嘘。早く教えなさい・・・ママに逢いたいの・・・また、ママと一緒にあ
の人に可愛がってもらいたいの・・・だから、早く教えなさい・・・。」

ちょ・・・なにするの・・・やめて・・・苦しいよ・・・。

「さあ、早く教えるのよ・・・さっさと、言いなさい・・・さあ・・・早く
言え!!!」

お姉ちゃん!!・・く、苦しいよ・・・・・。




「今のところ、これと言った異常は見つかりませんでした。しかし、念のた
めに、今夜はここに泊まっていった方がいいでしょう。」

救急搬送室から出てきた医師は、簡単にそう告げると、軽く頭を下げて暗が
りの廊下を歩いていった。

コトリがストレッチャーで救急搬送室から運び出されてくる。

「コトリ・・・。」

「今、鎮静剤で眠ってますから・・・。」

ストレッチャーに駆け寄るシホを諫めるように、看護師が言った。

コトリは穏やかな顔で眠っていた。

看護師は、応急処置室前を通り過ぎて、ストレッチャーを一般病棟へと押し
ていく。

応急処置室に運ばないと言うことは、それだけ心配がないと言うことだ。

取りあえず、ほっと安堵に胸をなで下ろす。

シホは、コトリが治療を受けている間、ひたすら、祈りつづけていた。

組んだ両手を額の前で併せ、涙を流しながら。ずっと身体を震わせていた。

とても、何かを話せる状況ではなかった。

コトリが、一般病棟の個室に運ばれ、ベッドの上に寝かされると、ようやく
安堵したのか、シホの顔にも赤みが戻ってくる。

それまでは、死者のように蒼白で、まるで魂を失ったかのような顔だった。

シホが、コトリの小さな手のひらを握る。

「コトリ・・・、コトリ・・・。」

ささやくように呼びかける。

コトリは鎮静剤が効いているのか、かすかな寝息を聞かせるだけで、身動き
ひとつしない。

「いったい、何があったの?・・・・。」

コトリの顔を見つめながら、ようやく訊ねてきた。

声音に、非難の色はなかった。

「まったく、わからないんだ。急に白眼を剥いて、倒れた・・・。」

「どこで?・・・」

「オレの友達のマンションだ。」

「友達の・・マンション?・・・・。」

それまで、コトリを見つめていた顔が振り返る。

「どうして、そんなところに?・・・。」

「ちょっと、そいつの所に用事があってね。コトリもいたから、一緒に連れ
てったんだ。」

「そこで、倒れたの?」

「ああ、1階のエントランスで急に倒れた。・・・今まで、こんな風に倒れ
たことは?」

今度は、オレが訊ねていた。

「いいえ、一度もないわ・・・。」

そうか・・・今回が初ってわけだ・・・。

「ねえ、ちょっと訊きたいことがあるんだけど、いい?」

「なに?・・。」

オレの挑むような訊ね方に、シホの瞳の中に、わずかに不安の色が混じる。

「前、コトリちゃんに聞いたんだけど、シホたちって、4年前にこっちへ引
っ越してきたんでしょ?」

「え?ええ・・・。」

「その前って、どこに住んでたの?」

「それが・・・コトリが倒れたのと、何か関係あるの?」

「いや、そうじゃないけど・・・・。」

実は、大いに関係がある。

コトリは、女の子を知っている、と言ったあとに、倒れた。

女の子とは、あのビデオの中に映っていた子に間違いないだろう。

レンの話しでは、あのビデオは、東北地方で創られたものだと言う。

シホたちが、以前に東北に住んでいたのなら、コトリとあの女の子に接点が
あってもおかしくはない。

ならば、コトリがどこで、あの女の子を見たのかわかりさえすれば、キョウ
コの居所もわかるのではあるまいか。

そして、コトリが倒れた原因も・・・。

オレは、そう考えていた。

だが、あのビデオのことをシホに告げることは出来ない。

コトリに、そんなビデオを見せたなんぞとわかった日には、何をどう勘ぐら
れるかわからない。

コトリに直接確かめてもいいが、過去の記憶が曖昧すぎる。

とても詳しい住所まで覚えてるとは思えない。

それに、あの女の子の話をしたら、また、ひきつけを起こして倒れるかもし
れない。

原因がわかってないのだから、迂闊なことを口にすることは出来なかった。

「できれば教えてもらえると、ありがたいんだけど・・・・。」

「なぜ?」

聞きたいからだよ!

「なぜって言われても困るけど・・・・言いたくないの?」

「別にそんなことはないわ・・・・熊本よ。ここに来る前は、熊本に住んで
いたわ・・・。」

「熊本!!?」

「声が大きいわ。」

「あっ、ごめん・・・。」

熊本と青森じゃ、南と北じゃねえか。

「熊本って、雪降るの?」

「どうして?」

「いや、前にコトリにちゃんに聞いたら、雪がたくさん降るところだって、
言ってたから。」

「降るわよ。冬になったら結構積もるわ・・・。」

そうなんだ・・・。

じゃあ、なんでコトリは、あの女の子を知ってるって言ったんだ?

あの子も熊本に住んでたんだろうか?

「あのさ・・・シホたちって、青森にいたことはないの?青森じゃなくても
東北のどこかとか?」

「ないわ。」

あっさり否定かよ。

「どうして、そんなことを聞くの?」

「いや・・・それは・・・。」

「結婚してから、ここに来るまでの間、ずっと熊本にいたわ。」

なんか、切り口上だな。

「・・・んと、離婚したのは・・・・。」

シホたちが、この街にやってきたのは4年前だ。

だが、離婚したのはコトリがお腹にいた頃だと聞いている。

離婚してからも、しばらく熊本に住んでいたことになるんだが・・・。

「コトリが1才の頃よ。」

ん?離婚したのは、コトリが生まれてからか・・・。

「と言うことは・・・。」

「何が聞きたいのかわからないけれど、離婚してからも、しばらくは熊本に
住んでいたわ。もちろん夫とは別々だったけど。何もなければ、そのまま熊
本にいたと思うけど・・・でも、コトリのことで夫と揉めて、それで、仕方
なくこっちへ移ってきたのよ。」

シホは、どうやらオレの意図を察したらしい。

聞いてもいないことを丁寧に説明してくれる。

しかし、瞳の中にわずかに嫌悪の色があった。

「揉めたってのは、例の?」

「そうよ、あの人がコトリを欲しがったの。だから、私たちは逃げるように
熊本を出てきたのよ。」

逃げるようにね・・・・。

そこまで追い詰められたってことは、やはり、前の旦那ってのは、相当強引
なヤツらしいな。

「その時に、お世話してくれたのが重丸さんよ。父の古い知り合いだったか
ら、父が頼んでくれたの。どう?これでいい?」

これでいい・・・って・・。

「なんか、勘違いしてるみたいだけど、オレは別に・・。」

「そうよ、私は何も悪くないわ。」

きつい眼差しがオレに向けられていた。

「悪いだなんて、何も・・・。」

「そうとしか聞こえないわ。どういうつもりか知らないけれど、昔のことば
かり私に訊ねて・・・コトリは、あなたと一緒にいるときに倒れたのよ。少
しは・・・少しは、責任とか感じないの!」

最後の方は、かなりトーンが高くなっていた。

「それは・・・。」

「ごめんなさい。しばらく、コトリとふたりだけにして。」

「シホ・・・。」

「悪いけど、今はあなたの顔を見ていたくないの。お願いだから、ふたりだ
けにして。」

きっぱりと、はねつける口調だった。

シホは、小さなため息を吐くと、また、コトリの手のひらを握りしめていっ
た。

しばらく、シホの背中を見つめていたが、二度と彼女は、オレの方を振り向
いてはくれなかった。

黙って、部屋を出た。

オレって、バカだ・・・・。



眼下に街の灯りが見える。

時間は、9時を少し過ぎたところ。

夕方に降った雨は、とっくにやんだらしい。

屋上に出ていた。

風が強い。

雨に濡れて諦めたのか、白いシーツが何枚か干しっぱなしになっている。

金網のフェンス越しに、星のようにきらめく、街の灯りを眺めていた。

口にする紙コップのコーヒーが、やたらと不味くて、苦かった。

まったく、オレって間抜けだ。

シホが怒るのも無理はない。

コトリは突然倒れた。

おそらく、今までにそんなことは一度もなかったのだろう。

シホの胸中は、荒れ狂う大海のごとく、穏やかじゃなかったに違いない。

仲の良いふたりだ。

シホが不安に、どれだけ胸を痛めていたか気遣ってやるべきだった。

それなのにオレときたら、見当違いの過去を根掘り葉掘り。

なじられても、仕方がない。

焦りがあったのかもしれない。

何かが掴めそうな予感があった。

シホの口から東北のいずれかの名前が出てくれば、その予感は当たっていた
のかもしれない。

だが、結果は、まったくの的外れ。

シホを怒らせただけ。

ほんとに、お笑いぐさだ・・・。

空の紙コップを握りしめた。

こんなときにタバコを吸う奴らは、煙で気を紛らわせるのかもしれない。

オレも始めようかな・・・。

そうだ・・・タバコで思い出した。

シゲさんに報告しなきゃ。

どんなに小さなことでもいいから、報告しろと言われていた。

コトリが倒れたのは、全然小さなことなんかじゃない。

でも、なんて説明しよ・・・。

エロビデオ見せたら倒れました・・・なんて言ったら、脳天カチ割られる
な。

光のような鋭い上段からの面一閃。

しかも木刀で・・・。

シゲさん、真剣持ってんのかな?・・・・。

いっそ、真っ二つに割られた方が、バカも直るのか?

直る前に死ぬな。

なかなか踏ん切りがつかなかった。

ケツのポケットから取り出したケータイを、いつまでも手のひらの中で弄ん
でいた。

しゃあない・・・取りあえず電話するか・・・。

諦めて、ケータイの番号を探そうとしたときだった。

「誰に電話するの?・・・。」

不意に、後ろから声をかけられた。

「シホ・・・。」

振り向くと、いつの間にか、シホが立っていた。

シホは、両腕を組んでじっとオレを見つめていた。

長い髪が、強い風に巻かれて、あどけない顔を隠すようになびいている。

「重丸さん?・・・。」

シホは、静かに近づいてきた。

なんでわかる?

エスパーかよ・・・。

それまで雲に隠れていた月が、にわかに顔を出した。

ゆっくりと暗い影が消えていき、月の光に、辺りがわずかに明るくなってい
く。

蒼白な顔をしたシホの顔が、目の前に現れる。

月の明かりに照らされているせいか、やたらと青白く見えた。

垂れた前髪の奥でシホは、うっすらと笑っているようだった。

また、あの目だ・・・。

シホは、静かに手を伸ばすと、オレからケータイを、そっと取り上げた。

そのまま、もたれるように胸を併せて、首に腕を絡みつかせてくる。

「ねぇ・・・抱っこして・・・。」

首を抱え込んだ両腕に力を込め、シホは、はしたなく片足をあげて、オレに
よじ登ろうとした。

ぴっちりとしたタイトスカートは、腰の辺りまで捲れあがり、ストッキング
の線までが、はっきりと露わになっていた。

「お願い・・・抱っこして・・・。」

触れるか触れないかまで唇を近づけて、濡れた声でささやく。

シホの望み通り、豊かな尻を手のひらに掴み、小柄な身体を持ち上げた。

シホは、細い足でオレの胴をきつく挟み込むと、甘えるようにしがみついて
きた。

スカートは、すっかり捲れ上がって、豊かな双丘が露骨に丸出しになってい
る。

「はあぁぁあ・・・・。」

喩えようもない愛しさを教えるかのように、切ないため息を耳元で吐いた。

「ねえ・・・タカ君・・・私たちのことは、重丸さんに言わない
で・・・・。」

シホは、赤い舌を伸ばして、オレの唇を舐めた。

「そして・・・私たちのことを、調べたりもしないで・・・・・。」

なぜ?・・・

シホの尻が、淫らにうごめきだす。

まるで欲しがるように、密着させた股間を妖しく、くねらせる。

「もう、私たちは、あなたのものよ・・・全部、あなたのもの・・・・それ
で、いいでしょう・・・・・昔のことなんか、もう忘れて・・・・お願いだ
から、今の私たちを可愛がって・・・・。」

わたし・・・たち?

「ほら・・・こんなに欲しがってるわ・・・・あなたを、こんなに欲しがっ
てる・・・。」

淫らにくねる股間の動きが大きくなっていく。

まるで淫売だ。

そのあどけない顔からは、想像も出来ないほど、淫らでだらしない娼婦だ。

しかし、身体は素直に反応していった。

ヤツも、シホを欲しがって、その存在を誇示するように膨れあがっていく。

だが、シホの次の言葉が、オレの心臓を凍りつかせた。

「あぁぁあ・・・・そのうちコトリも欲しがるようになるわ・・・あの子も
たくさん、これを欲しがるようになる・・・・。」

・・・・!?

「コトリ・・・・って」

思わず、しがみつくシホの身体を引きはがしていた。

シホは、首に腕を巻きつけたままで、しっかりと胴を挟んだ足を、離そうと
もしない。

信じられない思いだった。

なぜ、コトリの名前が今出てくる?

シホは、ねめるような目でオレを見上げていた。

瞳の中に怪しい光が浮いている。

オレを見上げながら、彼女は確かに笑っていた。

「コトリは、何でも私に話してくれるのよ。・・・どんな小さな事でも話し
てくれるの・・・だから、あなたがコトリに何をしようとしていたのかも知
ってるわ・・・毎日、あの子に何をしていたのかもね・・・・。」

まるで勝ち誇ったかのような笑みだった。

全部、知っていた?・・・。

じゃあ、なぜ?・・・。

なぜ、シホは黙って見過ごしていたんだ。

理解できない・・・・。

まったく、理解なんか出来ない!

思考を妨げるように、また、シホがしがみついてきた。

オレの胸に甘えるように頬ずりを繰り返す。

「もう、私たちは、あなたのものよ・・・あなたのためなら、どんな事でも
するわ・・・・あなたにふたりで尽くすって、心から誓うわ・・・だから、
もう私たちを調べるのはやめて・・・重丸さんには、何も言わないで!」

もう、何も耳に届いていなかった。

あまりのショックに、呆然と立ちつくすしか、出来なかった。

そんな、バカな・・・。

シホが、オレの身体を滑り落ちていく。

足下に跪いた。

ベルトを弛めていく。

冷たい指が触れ、暖かい粘膜に包まれても、オレは呆然と、立っているしか
出来なかった・・・・。


 
2009/09/26 17:30:46(iuRwKkV5)
2
投稿者: タカ ◆8pDveiYQdk
申し訳ありません・・・

インフルAに犯されました・・・

どうせならキレイなお姉ちゃんに犯されたかった・・・

今、9度2分です・・

しばらく、筆が止まります。

この作品も、どこかおかしな所があるかもしれません。

ご容赦ください。

ところで、ついでなんですが、今までのお話の中で、辻褄の合ってない所っ
て、あります?・・・。

最後の落としどころは、もう、考えてあるんですが、一話一話がまったくの
勢いで書いてるもんですから、途中で話しが思わぬ方向にひん曲がっていく
んですよね・・・。

一応考えて、書いてるつもりなんですけど、不整合するところがあったら、
ご指摘ください。
また、無理矢理ひん曲げますんで・・・。

最後に、いつも応援してくださる方、ありがとうございます。

皆さんのコメントだけが、励みです。

では、倒れます・・・。

しばし、お休みなさい・・。
09/09/26 17:40 (iuRwKkV5)
3
投稿者: たいち
ごら~(#`皿´)倒れるな~!

良いとこなのに~!

物語の整合性は、今のところ大丈夫だと思いますよ!
サイドストーリーとのリンクも徐々に…最後の…多分…大 どんでん返しが在るような…

インフルエンザは人に移すと治るんじゃないΨ(`∀´)Ψ

09/09/26 20:52 (wewnizGc)
4
投稿者: ふりこ281
(・∀・)ノ(タミフル)
09/09/26 21:08 (T5h39dlA)
5
投稿者: 有里
ID:yurilily
お体大事になさってくださいね。
元気になられて、また執筆されるのを楽しみにしてます。

09/09/26 22:45 (QrD0IXww)
6
投稿者: 通行人
インフルさんは大変なので無理せずに倒れてくださいm(__)m

元気になって幸せなエンディング期待してます。

09/09/26 23:38 (EKhRE.Cd)
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