おれは石川五右衛門の末裔である。
悪行の限りをつくし、京は鴨川の河原で釜茹でに遭った大先祖
と違って、生まれつき女好きが嵩じて、俺の得意技は婦女暴行と
こそ泥だ。
このままでは、冥土に言った時に大先祖に顔向けできないので、
大事件を起こそうと発起した。
自己紹介しよう。おれの名は石川九右衛門、３９歳。
女房はいたけど、出て行った。
あまりに､女にだらしなかったのが原因だ。
今はちょっかいを出して転がり込んだ女３人と暮らしている。
１人は２２歳のフリーター千夏、二人目は３０歳の×一の啓子、
三人目は高校生だった恵美。
それぞれ、おれのセックスのテクニックが良いので、家から出て行
こうとしない。
３人の女には貢がせていたのだが、金が足りない。
金がないときは、強盗を働く。石川家では、ごく自然の成り行きだ。
だが､おれ１人では自信がないので、助手に年長の啓子を連れて
行く事にした。なにしろ、女を逝かせる技は抜群だが、強盗は
やったことが無い。
そこで、どこの家を襲うか調べさせたところ、商店街のある
ブティックが流行っていると聞いた。
４０過ぎの女店主は滅法色っぽく、大学生の娘がいる。
旦那はドメスティックバイオレンスを働き、裁判の結果敗訴、
家を出て行ったということだ。
つまり女二人だ。これなら、おれでも襲えるな。
夜半、おれたちは覆面、ジャンパー、トレパン、スニーカーにいたる
まで黒一色の泥棒スタイルで身を固め、ブティック店に忍び込んだ。
親子の寝室は２階にあることは分かっている。
部屋は隣りあわせである。
私は店主の寝室へ、啓子は娘の部屋へ。
「おい、起きろ、おれは強盗だ」
ほんまに、あほや思うで、自分で強盗を名乗るとは。
「お名前は？」
「はい、石川五右衛門の子孫九右衛門です」
「おほほ、お金ならありません。全部銀行に置いてあります」
途端に、気が動転した。
「なら、体にきくぞ」
「１０万でよかったら、そこの箪笥の引出しに入ってるわ」
そうか、と引出しを開けたとき、頭に猛烈な痛みを感じた。
店主が自分のケイタイでおれを撲ったのだ。
よたよたしていると、「親分、なにをしている」という声がしたと思うと、
て店主は投げ飛ばされた。
「ほんまに頼りない親分や」
啓子があきれています。彼女は柔剣道の達人なのだ。
啓子は手際よく、店主を後ろ手に縛りあげた。
「お金はどこにあるの？」と啓子。
「そこの箪笥に１０万あるいうとった」
「１０万じゃ、あわへんなあ」
あわへんとは、変な理屈やが、おれもそう思うで。
「娘は？」
「猿轡かまして、ベッドに縛ってきた」
「おめこしたいのやろ、１０分やで」
といって、啓子は家中を物色しに行った。
ほんまに、よく気の利く子分や。
「いやや、犯さないで」
店主が大声を出したので、付近に置いてあった下着で
口を封じた。
それから女を犯すまでの手順は見事なものだ。
両手を頭の上に縛り直すと、両足を離れ離れにベッドの脚に
くくりつける。スカートを跳ね上げるとパンティーを挟みで
切って取る。
剥き出しになったおめこに、媚薬を擦り込む。
クリトリスをいじる。責める。
「あああああ、ああああ、」
悲鳴を上げる店主の声が変わった。
感じてきたようだ。
おれはペニスに近ちゃんをかぶせる。証拠を残さないために。
店長の腰を救い上げると、濡れたおめこに自慢の男根を埋め込む。
「おお、ええわ。お母さんしてないのやろ」
ぐいぐい、ぐいぐい
ほんまにせわしないわ。
店主も腰を合わせだした。
「うーーーーーーーーーー、いいいいい」
「親分、まだ出ないの？」
啓子がおれの背中をつつく。
「親分、あとは私にしてちょうだいね」
店主は夢中で腰を動かしている。
「だめよ、私に出してよ。でないと警察にいうわよ」
「はい、承知しました」
そのあと３分で店主はおめこを収縮させて逝った。
「さあ、親分逃げるよ」
啓子は私に下着を履かせると手を引っ張った。そのとき、
「お願い」と店主の声。
「今度はゆっくり時間を取って、襲ってきて。お願い」
ああ、２階に若い娘がいたんだ、惜しい。
「この次、してやるからな」
後ろ髪を引かれる思いであった。

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