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2025/01/15 19:40:12(cLa.phmN)
今から5.6年くらい前の話です。
私は当時23歳でまだ新米教師でした。 私の配属された中学校は田舎の方で、多少の問題児はいても全体的には落ち着いた雰囲気の所でした。 小柄で細身ではありましたが、元々勝気だった私は中学から大学まで柔道をしていた事もあって、担当科目は体育。 そして柔道部の顧問になりました。 顧問として意気込みを持ち望んだのですが、 柔道部員は地域では弱小で、男女併せて全体で6名と団体戦は出れない程少なかったです。 それでも、私自身が中学生の時に小柄なりに県で良い成績をだし、それがきっかけで進路に活路を見いだせた経験があったし、地獄のような練習を共にした部員とは今も絆がありました。 だから、少しでも何かを掴んで欲しいと思い、まだ慣れない教師としての仕事を何とかこなしながら、愛情をもって顧問として指導してきました。 最初こそやる気の無い生徒達も、練習の成果が出始めると、やる気を出して練習に取り組むようになりました。 時には厳しい指導もしましたし、生徒が泣く事もありました。 それでも、私が顧問を初めて3年が経つ頃、生徒達の柔道の成績はとてもよくなり、その影響もあって1.2年生の部員は14名と増えていました。 まさに、これからと言う時に、、、あのコロナ禍に突入しました。 コロナ禍で部活動は中止となり本来なら中学生最後の春の大きな大会も中止となりました。 この年の3年生はA君というとても真面目な子が1人だけ柔道部でした。 私が赴任して柔道部の顧問となった年に1年生だった彼は、同学年に柔道部員が居ない中、先輩達に沢山教えて貰いながら頑張り抜き、そして、先輩達が抜けたあとは1人で後輩達に模範の先輩として背中を見せ続けて来てくれました。 私にとってA君は親心にも似た感情がありました。 A君には最後の試合、、、大会を悔いなく、3年間の総決算として迎えて欲しかったです。 しかし、A君はコロナ禍によって練習の成果を出すことなく部活動を終えることになりました。 私はすごく心が苦しく、どうにもならない現実に涙を流しました。でも、それ以上に悔しく辛い思いをしたのはA君だったと思います。 A君はコロナ禍で部活動が中止となり、大会も中止となった現実に、ぶつけようの無い憎しみを抱いたの思います、 彼は少しづつ非行に走り出しました。 どうせ勉強しても意味ないからと学校をサボったり、学校に顔を出したと思ったらピアスをつけていたり、学生服はだらしない着こなしをしたり、 生徒指導の先生や担任に呼び出しをされてもバックレたり、、 以前の真面目なA君からは想像もできない生活態度となっていきました。 私のいる地域は、都内と比べてもコロナ感染は無い状況、、、それでもいつ学校が閉鎖されて自主学習やオンライン学習に切り替わるのか分からない状況でしたが、もし、オンライン学習に切り替わればA君は絶対に非行の道に更に突き進むという確信もありました。 そして、タイミングの悪い事に夏休みも迫ってきています。この夏休みという長期休みがA君に及ぼす影響、、、。 しかし、確実にその時は迫ってきている。時間はありませんでした。 私自身、ようやく教師としての仕事に慣れ始め、その矢先のコロナ禍で様々な対応に追われ大変な日々が続く状況でしたが、A君の為になにか出来ないかと模索していました。 そして、地域の教育委員会の決定で夏休みが前倒しとなり、例年よりも1週間早く始まる事となりました。 その決定が各学校に降りてきて、朝の職員会議で正式な通達がなされ、私は意を決しました。 夏休みに入る直前、たまたま学校に来ていたA君を捕まえる事ができ、A君に放課後に柔道場に来るように言いました。
25/01/15 19:40
(cLa.phmN)
私は、残業覚悟で、本来やらなければいけない業務を後回しにして、放課後直ぐに柔道場に向かいました。
A君はまだ柔道場には来ていませんでした。 私は、指導中にいつも座っていたパイプ椅子に腰をかけて気持ちを落ち着かせようとしていました。 A君は担任や生徒指導の言う事を聞かずにバックレばかりしていたので、いち顧問である私の言う事を聞いて、柔道場に来てくれるかどうかは分かりませんでした。 ただ、3年間顧問として正面からA君にぶつかって、それなりの絆はあると思いますし、私自身が親心のような気持ちを持っているように、A君も私に対して特別な家族のような気持ちを持ってくれていると信じていました。 コロナ禍で部活動の無い放課後の柔道場、体育館は静寂に包まれています。 外からは生徒がザワザワと帰宅していく音が聞こえました。 時間は経って生徒の帰宅の音が小さくなった頃に、A君はひょこっと顔を出しました。 「あ、、先生まだいたんですか?」 A君はバツが悪そうな苦い顔、でもどこか嬉しそうな顔をしていました。 私は信じていた事もあり、来てくれた事に凄く嬉しく、涙目になってしまいました。 A君が私の感情や涙目になった事に気づいたかは分かりませんが、A君は言い訳するように、 「今は先生とは話したく無いから、わざと遅くいって、先生帰ってるの期待したんすけど、、、先生待ってたんですね。」 私は、 「来てくれてありがとね。ちょっとお話いい?ここ座って。」 と、私の正面に置いたパイプ椅子に座るように促しました。 素直に座ったA君は、普段のだらけた姿勢では無く、多少の緩みはあれど行儀の良い姿勢で椅子に座りました。 彼の中で柔道の精神性や部活動で先輩方に教えて貰ったことが残っているのだと感じました。 元気?勉強大丈夫?体調は?と少し雑談をした後、私は単刀直入に本題に入りました。 「A君、、コロナのせいで部活や大会が中止になったのは、、、残念だったね。 あんなに頑張ってひたむきにやってきたのに、辛いね。」 A君はわざとフンと鼻で笑ったあと、 「まぁ、、そうですね。確かにめちゃくちゃショックでしたよ。」 「でも、もう吹っ切れたので気にしないでくださいよ。」 と答えました。私は 「そういう訳にはいかない! あんだけ真面目に一生懸命部活頑張って来たのに、、A君が自暴自棄になってどんどん学業が疎かになって、、」 「別に自暴自棄になってないんで!!」 A君は私の話に割り込んで声を荒らげました。 A君の声は静かな柔道場の中でこだましていますた。 「先生は勘違いしてますよ。俺は元々部活が終わったらはっちゃけようと思ってたんで。そんなクソ真面目な性格なわけ無いでしょ?俺が。」 「でも、、まあ、、柔道は厳しくて辛いこともあったけど、楽しかったんで。 先生には凄く恩を感じてるので、本当は呼び出しとか絶対バックレるって決めてたけど、、、、。 先生には恩があるから来て話聞くだけならいいかなっておもって。」 A君は言いながら席を立ち、帰ろうとしました。 この話が終わればきっとA君と話す機会はもう無くなる。 私は、A君にどうしても言いたかった事を言いました。 「A君!!」 「A君も勘違いしてる!!」 A君はちょっと驚いたようにこちらを見ました。今までは話していてどこか斜めに見ていたA君でしたが、今は正面から、、あの頃の真面目な顔で私を見つめました。 「A君、、私は、これ以上道を踏み外して欲しくないの。それはほかの先生達も同じ思いだと思う。」 「だけど、私が本当にA君に言いたかったことはね、、。 二学期中に必ず、A君が引退の試合を出来るようにする。 働きかけるし、なんとか試合が出来るようにするから。大会は無理だとしても、何らかの形で試合を組んでみる。それに伴って部活も再開出来るようにするから。」 「だから、それまではもう少し学校に来て。夏休みもなるべく不規則な生活はしないようにして欲しい。約束するから。」 「A君、、ちゃんと試合をしてケジメをつけよう。3年間の集大成を終えてから、、、それからはっちゃけるかどうかは考えて。」 A君は、肩が震えていました。涙が目から流れる事は無かったけど、、それでもA君の心に響いた感触を感じました。 A君は少し置いてから、 「先生、、忙しい中で色々考えてくれるは、、凄く嬉しいよ。いつもそうだったっすよね。先生は。」 と、声を震わせながら言いました。 そして少し考えてA君は 「先生、無理しなくていいんで。ほんとに。 正直、期待はしてません。 でも、やめろと言っても先生はあれこれ頑張っちゃうと思うし、、、」 「なんで、、、その、、、。分かりました。 期待はしてないっすけど、少しは考えておきます。」 そう言ってA君はお辞儀して柔道場を出ていきました。
25/01/15 19:41
(cLa.phmN)
A君は私との約束を、「少し考えておく」と言っていましたが、そこから夏休みに入るまで、毎日学校に来て授業を受けていました。
授業中の態度や身だしなみはだらし無かったですがそれでも、私との約束を守ってくれていることに、感謝と嬉しさが込み上げました。 夏休みに入り、私はどうにか試合が出来ないか、、調べたりほかの先生や、他校の先生に聞いたりと、必死に動きました。 他校との練習試合、部内での引退試合、挙句は地元警察の柔道練習の場での試合や練習と、、あらゆる考えで動き働きかけましたが、 どう足掻いても、そんな事はおろか、部活動の練習すらも出来ないという現実が明るみになるだけでした。 また、親御さん達もコロナ禍での練習には反対をしているため、私の考えは孤立していました。 夏休みはあっという間に終わりました。 夏休み期間、A君が補導されたとか、なにか悪い事をしているという噂は聞きませんでした。 そして、二学期早々にとうとう、コロナの三波が都内で起こり、その余波はついにこの地域にも押し寄せて来ました。 私たちの学校は授業をオンラインに切り替える事になりました。その頃はまだiPadの普及はありませんでしたから、親御さんのスマホやパソコンを使う事になりましたし、手探りでの授業をする事となりました。 授業を行う教師は学校に出勤してそこでオンラインをたちあげて、授業を行いました。 私のような体育科目や美術や音楽、、いわゆる受験に響かない科目については、自宅学習で課題を出して終わり。つまり、授業はせずにいました。 それでも、何かしら教務をこなさなければならず、学校に出勤していました。 なので、オンラインでもA君がちゃんと授業に参加しているのは耳に入っていました。 私は、A君の健気なこの思いと行動になんとか応えたいと諦めわるく部活が出来ないか?試合が出来ないか?探していましたが、 実際のコロナの影響を受けたこの地域のダメージはデカく、、、絶対に無理なのだと気付かされました。 そんな中で、最後の手段だと思っていた事、、、。 それをする決断を下すことにしました。 私は最後の手段を移行する為に準備を進め始めました。 学校登校の目処が立たない10月の初旬、、本来なら、、コロナがなければ中学校は新人戦の季節でした。 この日は休日でしたが、当番のため私は1人で学校に出勤していました。 私は昼前にA君のご自宅に電話をかけました。 出たのはお母さんでした。 社交辞令のような挨拶を3.4言終えた後に、部活動の事でA君に確認をしたい事があるとお伝えすると、A君はまだ寝ているとの事でした。 起きたら学校に連絡をする様にお願いでき、私は学校で1人業務を行いました。 お昼を回った頃に学校にA君が訪問してきました。 電話が来ると思っていた私は驚きましたが、正直に会って話したいと思っていたので、嬉しく思いました。 私以外誰もいない職員室にA君を通し、椅子に座ってもらいました。 「話って、、試合の事ですか?先生。」 「うん、、、本当にごめん。」 私は率直に謝りました。 A君は全て察していたかのようで、 「いや、、流石にコロナでこんな状況なのに無理っすよね。 俺も受験とかあるし、、、。こう見えても高校は行きたいんで、無理出来ないから。」 「でもね、先生。そういう風に色々頑張ってくれたのは凄く嬉しかったんで、、感謝はしてます。 はっちゃけようとは思いますけど、この状況下だと流石に、、、ね。」 「まあ、、コロナ明けたら警察の御用にならない程度に、遊ぼっかなっとは思ってますけどね。」 A君は私の言葉を、、言い訳することを見越して、ひたすらに言葉を続けて言いました。 きっと先生のこんな姿は見たくないのだろうと、察しました。 「A君、、確かにコロナ禍で、、実際コロナが本当に怖い世の中だけど、、、。」 私はA君を見つめて話を続けました。 「試合や部活は出来ないけどね。もし、A君がそれでも良ければ、、、私と試合をしないかな? これ、バレたら大問題だから内緒での話なんだけど。」 A君は不用意な提案に驚いていました。この時は冗談だと思ったかもしれません。 「柔道場を使うのがバレただけでも大変な事になるから、日時は限られたタイミングになるんだけど、私が試合の相手をするから、、 A君の気持ち、、、。 この3年間の思いや、コロナに対する怒りも全部ぶつけて欲しいの。そこで勝つにしろ負けるにしろ、A君の中で残っているモヤモヤを全てケリつけよう。 そして新たなスタートを切ろうよ。」 「あ、でも、コロナが怖いとかあると思うから、無理じゃないよ。A君がもう心の整理ついてるなら、試合しなくてもいいからね。」 A君は喜びとも戸惑いとも怒りとも取れる、不思議な表情をしていました。 「心の整理、、、?つくわけないでしょ!!! おれは今日まで、ずっとモヤモヤしてきたんすよ? 先生は分かりますか?俺がどんだけ頑張ってきたか?最後の試合に賭けてたか、、、、」 ふー、、っと大きく息を吐き、A君は続けました。 「いくら頑張っても、、どんなにお願いしても、無理なものは無理で大会も部活も中止、、。 こんなんで、はい分かりました。なんて、納得できないです!」 「だから、正直期待してなかったけど、、、先生の試合の提案。俺の事よく分かってくれる先生だから、我慢して話聞いたし、言うこと聞いてたけど、、、」 A君は今まで抑えていた感情が爆発してしまった様で、自分でも何を言いたいのか分からなくなってしまっていました。 少し息を整えたA君は、さっきの感情剥き出しとは打って変わって、冷静に話し始めた。 「ね?今の言葉のように、、おれ、、本当はめちゃくちゃ思う事ありますよ。もし、先生と試合するってなったら、俺のこの思い全部出ちゃう。それでも先生は試合してくれるんですか? 受け止めてくれるんですか??」 私は真面目に、そして素直に答えました。 「もちろんだよ。試合しよう。」 「先生、、覚えてますか? 俺が2年の頃に、先生が直接乱取り稽古してもらってたじゃないですか。」 「覚えてるよ。」 私は覚えていました。乱取り稽古は試合形式に技を掛け合う練習です。 3年生が抜けて、2年生はA君だけしかおらず、1年生はまだまだ実力不足。1年生の練習にはなっても、対等に乱取り出来る部員が居ないため、私がA君の乱取り稽古の相手になっていました。 私の乱取り稽古は1年生が実力が着くまでは続きました。 「あん時は乱取り稽古で全然先生の事を投げられなかった。いつも僕が投げられてましたよね。」 「うん。まあしょうがないよ。私強いし。A君も強くはなってたけど、経験もまだまだだったから。」 「その態度がムカついてたんすよ。」 いきなりのカミングアウトに私は驚きました。 A君は気にせずに続けます。 「乱取り稽古で指導してくれるのは感謝してますけど、その見下した考え。めちゃくちゃ鼻につきます。」 私は見下してるつもりはありませんでした。 「だから、いつか見返そうって決めてて、、。まさか、本当にリベンジ出来る日が来ると思ってなかったですけど。 だから嬉しいです。」 「先生は小さい頃から柔道してきてそれなりに結果出してるから自信もプライドもあると思いますけど、俺がズタズタにへし折ってやりますから。 所詮、先生も女でしょ?俺が本気でやれば俺の方が強いと思うんで。」 私は、A君の発言に心を刺されたようにショックを受けましたが、直ぐに怒りも込み上げて来ました。 私は、男だからという理由で女性に負けないみたいな思考に嫌悪感があります。 元々気が強い性格です。売り言葉に買い言葉で私も応戦しました。 「A君は心の底まで腐っちゃったの?そんな事考えてたの?心底軽蔑するわ。」 「出来るもんならしてみなさいよ!その腐った性根も叩きのめしてあげるから!」 A君はフンと笑い、 「楽しみにしてます。怖くなって逃げないでくださいよ」 と言いました。 日時については後で決めることとなり、私とA君はLINEを交換し、A君は帰って行きました。
25/01/15 19:41
(cLa.phmN)
私はショックでした。
A君が、 「私との乱取り稽古でボコボコにされた事を怒っていた事」 「女が男に勝てる訳がないと思っている事」 「私のことをプライドと自信のある人間だと思っている事」 私は子供の頃から大学まで柔道をしていて、それなりの成績を出してきました。 その中の経験で、やはり格上で年齢差や経験差のある人には、どうしても負けるというのが当たり前だと思っていました。 つまり、当時、柔道を初めて1年半のA君が私を投げることは不可能だし、当たり前だと思っていました。 A君も当たり前だと思ってると思いました。しかし、彼は悔しかったのです。 その悔しい気持ちは良いとして、問題はその理由が、私が女性だから。女性に負けたのが悔しい。という所です。 もちろん、同じ年齢で同じ年月の経験であれば、体格差や身体的特徴で男性のほうが女性よりも強いかとは思います。 それでも、A君の言い方に、私は「A君はどこか女の人を見下しているのではないか?」と感じました。 そして、私のプライドや自信について、、、それは正直あります。 生徒達を見下していたつもりはありませんが、ハッキリ言って、当時の中学生の頃の私の方が練習はストイックにしていたし、強いと思っていました。 時に厳しい指導をしたのは、その思いがあったかもしれません。それを見透かしていたのかと思うとショックでした。 A君の3年間頑張った総決算の試合ができるように、ここで全て精算して彼が新たなスタートがきれるように。 そして、A君のその女性軽視の考えを改められるように。 私は私で全力でA君をぶちのめすと決めました。 コロナ禍で唯一良かったこと。それは時間の余裕が出来たことでした。 私はA君と試合をすると決めた日から、毎日1人で自主練を積みました。 体力はだいぶ落ちていましたが、10分、、いやせめて5分でも全力で試合が出来る身体に仕上げようと走り込みもしました。 今更ですが、私は身長が156cmです。 現役の時は52kg級に出場していました。 元々、食べても太らない体質の私は、現役引退後、仕事による不規則な生活でも、体重自体は変わりませんでした。 しかし、実際に自主練をしてみるとだいぶ筋肉が落ちているのが分かりました。 そして、反射神経や動体視力も落ちていました。 唯一、そこまで落ちていないのが柔軟性と重心の置き方でした。 柔軟性と重心は攻防の中でとても大切ななものです。 以上の現在の私の状態を踏まえても、A君に負ける事はありません。ですが、完膚無きまでに倒す為に、A君に敬意を払って試合する為に、私は現役時代さながらの練習をしました。 1人で練習する為、乱取り稽古や寝技稽古は出来ませんが、それを補う練習に励みました。 学校が、このまま二学期はオンラインでの対応。登校は不可という決断が発表した10月の終盤、 私はA君に試合の日時を送りました。 試合日は11/13(金曜日)の夜19時から。 なぜこの日時なのか。それは11/13は昼間は私が残り番として18時までの勤務となり、他の先生は16:30には帰るため。 19時からの理由、それは3年間勤務していて19時以降は学校に誰も居ない事がわかったから。 18時から始めてもいいのですが、念には念を入れて19時としました。 1つ問題なのは、柔道場の明かりを付ければ、外から良く見えてしまいます。つまり、試合をした事がバレます。 これについては、事前に確認したところ、昼間に陽光がよく入るように、月明かりも良く入り、薄暗いものの、そこまで影響なく試合ができる。という事で、明かりは付けない事としました。 A君にその主旨のLINEを送ると、直ぐに返信がありました。 「分かりました。」と一言だけ。 一言だけに私は少し物足りなさ、、、というか、もっとなんか挑発してくるかと思っていたので肩透かしをくらい、 「A君、覚悟してね。圧勝してあげるから。」 と、大人げなく返信してしまいました。 A君からはからかうようなスタンプで済まされました。 それがイラっとしつつも、遂に日にちが決まり、俄然自主練に励みました。 そして11/13(金曜日)を迎えました。
25/01/15 20:26
(D3q4wOGt)
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