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自動ドアが開くとゆっくりと中へと進む、一階はエレベーターホールのようだ。 希美はエレベーターの前に行き階層案内を見る、事前に知らされていた通り叔父の会社は3~5Fとなっている。 【上】と書かれたボタンを押す、するとすでに1Fで待機していた為エレベーターのドアはすぐに開いた。 深呼吸をして乗り込み社長室のある5Fへと向かうボタンを押す。 ドアが閉じ希美を乗せたエレベーターはゆっくりと上へと向かう、仲の良い叔父の会社とはいえ緊張は高まってしまう…希美は両手でパンと頬を叩き気を引き締めた。 5Fへ到着しドアが開いた、エレベーターを降りてすぐの所に社長室と書かれたドアを見つけた。 もう一度深呼吸し背筋をピシッと伸ばす、覚悟を決めた希美は軽くノックをする。 コンコン…… 『はいっ開いてますよ~っ』 いつもと同じ陽気な叔父の声だ。 『失礼します…』 静かにドアを開け社長室へと入る、叔父はいかにも会社の社長らしい大きな椅子に座っていた。 『おぉ~来たね希美!まぁこっちに座りなさいっ』 応接用であろう革張りで座り心地の良いソファに座らされる。 『いやぁ…今日からよろしく頼むよっウチには女子社員が居なくて困っててねぇ~』 そう言いながら向かいのソファに座る叔父。 『あの叔父さん…私頑張りますからっ…何でも言って下さい!』 叔父の目をクリクリとした大きな瞳で見つめながら決意の言葉を述べる希美。 『うんうん、まぁ希美には庶務的な仕事をしてもいたいんだよ…1人だから少々キツい思いとするかと思うが頑張れよ!』 叔父は微笑みながら言った、だがいつも見せる笑顔と違う気がする。 どちらかと言えばニヤついているように見える。 『とりあえず制服に着替えてくれるかな?奥の部屋使っていいから…ほらっ』 叔父の笑顔に少しの違和感を感じながら、促されるまま奥の部屋に入り手渡された制服に着替えようとするのだった。
2013/02/28 20:05:20(kLayNsVA)
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