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1:母娘・陵辱 5
投稿者:
マコト
佐山の陵辱を受けて礼子が帰宅したのは、午前
零時に近い刻限だった。 娘の奈津子が県外での一泊二日の教員研修会で 不在だったのが、身も心もズタズタにされた礼子 にとってはわずかな救いだった。 息子の正人が心配げに居間に降りてきたが、あ のおぞましくも忌まわしい出来事を話せる訳もな く、適当に言葉を繕って礼子はそそくさとバスル ームに入った。 脱衣室で上着とブラウスを脱ぎスカートを下ろ すと、ショーツを穿いてない下半身が露呈され た。 マンションを出る時、佐山から置いていけとい われたのだ。 ほつれやや乱れ気味の束ねた髪を下ろして、バ スルームに入りシャワーの湯を汚辱にまみれきっ た全身に強く浴びた。 溢れ出る涙を何度も何度も湯を顔に当て流し落 としながら、礼子の脳裏にまだ一時間ほど前の屈 辱の出来事が、自分の意思とは裏腹に打ち消して も打ち消しても、鮮明な光景となって浮かび上が ってきていた。 教育者として当然な理性的判断を、子供を救お うと母としての誤った愛情で図らずも否定してし まい、結果的に最悪な下品で狡猾な男の姦計に嵌 ってしまった。 そして礼子は屈辱的に犯されたのだ。 悔やみきれない慙愧の念に礼子は苛まされた。 しかしその一方で、色白の細身の身体に熱いシ ャワーを浴びながら、礼子は濡れそぼった下腹部 の漆黒の茂みの奥深くで、理性の思いとは真逆の ジンジンとした官能の疼きのようなものを感じて しまっていたのも正直なところだった。 漆黒の中の柔らかい皮膚のいたるところに、男 の佐山の肉棒に何度も突かれ擦られた感覚が、い まもヒリヒリと熱く残っていた。 夫を亡くして五年になり、性の行為というもの とは全くの絶縁状態にあったはずの、しかも五十 七才という年齢の礼子の身体に女としての目覚め の炎、初めての面識の佐山という男の卑猥な手練 手管で点火させられたのは隠しようもない事実で もあった。 あのおぞましい行為の途中から、礼子ははした なくも女として反応してしまい、女として熱く喘 ぎの声を何度も上げた。 認めたくはなかったが、それからは悶え喘ぎ続 けて、最後には佐山の首や背中に自分からしがみ ついていったのだ。 熱いシャワーを浴びても拭い落とせなかった、 身体と心の澱みきった疲弊を重く残したまま礼子 はバスルームを出た。 寝室の灯りを消して布団に入っても、まだ身体 のどこかの部分にジンジンとした熱のような感覚 と、下卑た男の体臭が礼子の鼻腔にはっきりと残 っていた。 眠れたのかどうかもわからないまま礼子は朝を 向かえ、何事もなかったかのように平静を繕って 勤務する学園に出た。 そしてその日の夜八時過ぎに、礼子は再び佐山 のマンションの玄関に立ち、険しく蒼白な顔でチ ャイムボタンを押した。 息子の不始末の黙認料という名目で、バッグの 中に三十万円を封に入れ持っていた。 これで事が全て済むという確約は勿論なかった が、一刻でも早く決着をつけて、息子の不行状の 消去と自分が受けた忌まわしい屈辱をとにかく消 滅させたかった。 今夜の礼子はグレーの上下で゜スラックス姿だ った。 もう昨日のような辱めを受けるつもりは毛頭な かった。 最善策といわないまでも、金額での示談で全て を忘却することだけが目的で、長居は当然するつ もりはなかった。 玄関ドアが開きジャージーズボンによれよれの ポロシャツ姿の佐山の、酒を飲んでいるのかにや けた赤ら顔が見えた。 そのままソファのある居間に通されて、礼子は 思わず目を大きく見開いて入り口のドアの前に立 ちすくんだ。 長いソファの中央に見知らぬ男が座り込んでい たのだ。 薄い白髪の六十年年配の小太りの男が、煙草の 煙りをくゆらせながら、礼子の全身に粘い視線を 送りつけていた。 「この人は俺が仕事上でお世話になってる山崎 さんという方で、あんたの息子の件でもいろいろ と相談に乗ってくれてる人だ」 佐山が礼子に早口で、驚きの表情をしている礼 子に向かっていった。 山崎と紹介された男は礼子に向けて、太い小首 をこくりと動かせて、 「どうも」 と短く野太い声を出した。 金縁フレームの眼鏡の奥の切れ長の目を伏目が ちにして、礼子は心を激しく動揺させていた。 どちらかというと疚しい金品の受け渡しの場 に、唐突に部外者が入ってきたような感じで礼子 の思いはさらにざわめいた。 一刻でも早く事を済ませてここを退散したかっ た礼子は、出来ることなら佐山と二人だけで内々 に早く済ませたかった。 「俺が今回の件を黙認してやろうと決めたの は、この山崎さんの大きなアドバイスがあったか らなんだよ」 佐山が妙に含みのあるような言葉をいって礼子 に目をやった。 不吉な予感が礼子の脳裏をよぎった。 そして事態は佐山の言葉の主導で、礼子の怖れ ていた予感に向けて進捗を早めた。 佐山は礼子に向かって露骨ないいかたをしてき た。 無罪放免の代償に、あろうことか昨夜のように 今度は山崎という男に抱かれろというのだ。 「そっ、そんなことできませんっ!」 礼子は同じ場所に立ちすくんだまま血相を変え て拒絶の言葉を強い口調でいった。 佐山と礼子の間で数度の激しい言葉の応酬があ った。 屈服を余儀なくされたのは礼子のほうだった。 佐山は昨夜の恥辱の行為を、山崎の前で下品で 露骨な表現をして話し最後には、 「何をお高く止まってんの?あんた自分の立場 ってものを全然わかってないね。じゃあ明日警察 とあんたの学校へ行って、全部正直に喋ってやる よ」 と決定的な殺し文句を口汚く吐いて礼子に詰め 寄ってきたのだ。 結局は昨夜のおぞましい顛末と同じで、しかも 今夜は相手が一人増えている。 蟻地獄にどんどんと引き込まれていっているよ うで、礼子の心は暗澹となるばかりだった。 昨夜の佐山との不覚な恥辱の絡みが、またして も礼子を奈落の底へ突き落とそうとしていた。 この場から逃げ出す毅然とした勇気もなく、礼 子は仕方なく佐山に無念の応諾の意思表示をした のだった。 「いいんだな?」 それまでじっと黙って佐山と礼子の言葉の応酬 を聞いていた山崎が、二人に確認するように短く 低い声でいった。 礼子が返事を返すことなく黙っていると、 「佐山君のお下がりというのは気に入らんが、 俺は俺のやり方じっくり楽しませてもらうよ」 とさらに言葉を続けながら、礼子に向かってこ ちらへ来るよう手招きしてきた。 眼鏡の奥の目を哀しげに深く落として、礼子は 蒼白な顔のまま足を小さく前に動かした。 礼子の細い首筋から背筋にかけてに身震いする ような怖気が走っていた。 ソファから立ち上がっている山崎の手の届く位 置まで、礼子は全身をぎこちなく緊張させて寄っ た。 「服を脱がせてやる」 そういうが早いか山崎の武骨そうな手の先が礼 子のスーツに伸びてきた。 いいようのない怖気で無意識に礼子は半歩ほど 後退ったが、すぐに山崎の手の力で元に戻され た。 スーツが肩と腕から脱がされ、ブラウスの前ボ タンが上から順に外されていく。 礼子は目を固く閉じて、全身を硬直させて堪え 忍ぶしかなかった。 室は暖房されてるが、露呈された素肌の肩から 腹部あたりにひんやりとした冷気を感じる。 しかしそれ以上に礼子の身体の内部から、何か 得体の知れない微熱のようなものが沸々と湧き上 がってきているのも驚きの事実だった。 昨夜の佐山からの陵辱で、礼子は五十七才とい う年齢で図らずも女というものを身を持って感じ させられ、女としてこれまでの人生で体験したこ とのない熱くはしたない官能の喜悦の声を上げさ せられた。 潜んでいたその埋み火が、礼子の意思とは裏腹 に赤い炎になろうとしてきていた。 ブラジャーを外されショーツ一枚だけの裸身に 剥かれた時、礼子はそんなまるで予期していなか った思いを意識し、心の中を大きく動揺させた。 そしてその礼子の狼狽え見透かしたかのよう に、 「おやおや、もう濡らしてきてるぜこの先生。 佐山君の昨日の潤滑油のせいかな?」 と山崎が味噌っ歯を見せて、近くで傍観してい る佐山に顔を向けていった。 礼子の脱がされたスラックスの下の薄い水色の ショーツに、山崎の目が落ちていた。 露わになった絹のショーツの中心部に、恥ずか しく濡れそぼった染みがくっきりと滲み出てい た。 「ああっ…」 礼子の蒼白な顔と首筋が一気に濃い朱色に染ま っていた。 礼子がいま最も感ずかれるのを怖れていた恥ず かしい現象だった。 「ふふ、女は幾つになっても女だな。頭のいい 先生は物わかりがいいから、男を迎える準備も万 端だ」 長く真面目一途に聖職の場に身を置いてきた者 の心をズタズタに引き裂くような、山崎の卑猥に 満ちた揶揄に、礼子はもう立っていられないくら いの羞恥に目が眩みかけていた。 「あっ…」 片方の手で覆い隠していた胸の隆起と、下腹部 の濡れそぼった中心に山崎のごつごつとした手が いきなり伸びてきた。 かたちよくくびれた腰を礼子は左右に振って、 山崎の狡猾な手の指から逃げようとした。 「動くんじゃない」 山崎がいった。 「ああっ…」 礼子はもう喘ぎに近い声になっていた。 乳房への感触とショーツの上から喰い込むよう 押さえてきた山崎の固い指先に、礼子の身体が勝 手に反応していた。 そのままの姿勢で山崎に顔を寄せられ、礼子は 唇を唇で塞がれ重ねられた。 「ううっ……むむうっ」 口の中で礼子は山崎の舌にすぐに応えた。 忘我の境地がもうすぐそこにきていた…。
2011/04/04 23:05:08(bdZXbYSG)
投稿者:
(無名)
続きが楽しみです。
頑張って下さい!
11/04/05 19:39
(xqe5uYYV)
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