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1:第1話(全3話)
投稿者:
無我
◆P4lM88oIiM
1
ベットの上で、か細い喘ぎが聞こえる。 大きな手が、わずかに濡れた花弁を揺らすたび、由香の口から 苦しげな息が漏れた。 夫が、硬くなった男竿を由香の唇に押し付けるように運ぶ。 いくら夫婦とはいえ、この行為そして背後からの挿入だけは どうしても嫌悪感がある。 夫の求めには逆らえず、由香は目を閉じ、口に含んだ。 由香が舌を使うまでもなく、夫は興奮に任せ、動き始める。 仰向けになった状態で、深く刺し入れられ、由香は時折咳き込む。 舌の上で、夫自身が膨張するのがわかる。 夫は、由香の唇を解放すると、うつ伏せに裏返した。 腰を持ち上げ、狙いをつける。 「いやあーー!」 由香が叫びながら身を捻った。 由香にとって後背位は、動物的かつ恥辱的なおぞましい行為だった。 夫は、正面から抱きかかえると、静かに突き入れた。 まるで犯されているような由香の叫びが響いた。 2 このあたりの地理にもかなり詳しくなった。 夕食の買い物を終え、袋を片手に、由香は商店街を歩いていた。 大学時代に知り合った同い年の夫。 転勤を機に、正式にプロポーズし、現在この地で新婚生活だ。 25歳といえば、今では早婚の部類だろう。 由香がふと足を止めた。見事なフラワーアレンジメントだ。 華やかさや繊細さが、実によく調和している。 見入る由香に、花屋の中から話しかける者がいた。 「アレンジメントに興味おありですか?」 店長のその女性と由香は、暫し花談義に文字通り花を咲かせた。 3 「25なの?いいわねえ、若くて!」 友人もない新しい土地での生活に、よいハリが生まれた。 週に一度のアレンジメント教室。 講師役の店長をはじめ、受講生仲間たちは、由香を暖かく迎えた。 年上の女性ばかりで、同世代は少ないが、居心地は決して悪くなかった。 「そうそう、知ってる?由香ちゃん! 噂なんだけどね、講師の須本さん、けっこう事業を広げて、 資金繰り大変らしいわよ!」 噂好きの主婦の根も葉もない話と、由香は気にも留めなかった。 4 「じゃあ、久しぶりに楽しんでこいよ!」 夫はドアを閉めた。 さあ着替えだ!アレンジメント教室の仲間との一泊二日の温泉旅行。 黒いタイツに脚を通し、華奢なからだに濃茶のワンピースを纏う。 まだまだ女子大生で通りそうな若妻であった。 ・・・・・・ 「今ハヤリの”隠れ家”って感じの宿だからね! 楽しみにしてて!」 現地集合ということで、由香は須本の車に乗せてもらっていた。 高速を降り40分。民家も少なくなってきた。 「さあ、着いた!」車が右に曲がった。 「どう?渋いでしょ? ここは10人も泊まれないのよ!」 「普通の民家みたいですね。」 由香の言葉どおり、その建物は古い屋敷という風情だった。 他に車はない。仲間たちはまだ到着していないようだ。 由香は、ロングブーツを脱ぎ、玄関に上がった。 出迎えの係もいなければ、スリッパすらない。 「ちゃんと部屋もきまってるから、入りましょ!」 須本に促され、由香は廊下を進んだ。 床の冷たさが、タイツ越しに伝わる。 畳の部屋に落ち着き、コートを脱いだ。 「皆さんまだみたいですね。」 「ちょっとわたし、宿の人の所に行ってくるから、ここで待ってて。」 「じゃあ、わたしが!」 「いいから、いいから。主役はそんな事しなくていいの!」 須本は扉を開け、廊下に出た。 去り際に、須本が笑った。 「由香ちゃん、スタイルいいわね! みんな喜ぶわよ!」 何の事か?女だけの小旅行なのに、誰が喜ぶのか? 怪訝そうな表情の由香は、窓から外を眺めた。 屋敷の裏に、黒塗りの車が数台見える。 その時、車のエンジン音がした。須本の車が走り去っていく。 宿の人間は、違う場所にいるのか?あまりに無用心ではないか? いくつもの疑問の中で、先ほどの須本の言葉が由香の心に暗雲をかけた。 由香は、須本の携帯を鳴らした。通じない・・・ 突然、扉が開かれた。 「おおう! こりゃあ間違いなく素人さんだな! 今日は久しぶりに盛り上がりそうだ!」 見るからに「普通でない」二人の男が入ってきた。 由香の口の中がカラカラに乾いた。 一人の男が、由香の携帯を引ったくり破壊した。 「皆さんお待ちかねだ。お嬢さん行きますよ!」 二人が、由香の手首を掴んだ。 「たすけてえーーーーー!」 叫びが届くはずもなかった。 二人の脇に抱えられた由香は、廊下に出された。 哀願が廊下を走る。漆黒のタイツが宙を舞う。 奥の部屋から歓声が聞こえる。哀れな獲物の到着を待つハイエナの声だ。 扉が開くと同時に、どよめきが起こった。 由香のからだが、畳に下ろされた。 「今日は、正真正銘の素人です。心ゆくまでご堪能ください!」 薄暗い部屋。20畳はあろうか。 部屋の端には、6,7人の目を血走らせた男たちが由香を凝視している。 へたり込む由香は、二人の男に抱き上げられ、観衆に顔を向けさせられた。 凍りつく由香の全身に、視線が絡みつく。 続
2005/01/19 14:03:16(7oApkyxd)
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