そして数日が経ち、例のDVDが届きました。
僕は、雑に梱包された紙を破り機器にDVDを挿入させテレビの電源を入れビデオ１にすると、しばらくしてタイトル画面になり、リモコンでスタートすると画面はとある一室真ん中のソファーに女性がかしこまった様に座っているシーンに変わりました。
女性は、水色のキャミソールの上に同じ色の薄地のカーディガンを羽織り、下は白地に花柄をプリントさせた長めのスカートをはいて照れた様な笑顔をカメラに向けていました。
最初に見たサンプル画像通りのシーンでした。
すると画面に写ってないのに男の声が聞こえてきました。
『はじめまして。』
男が言うと
『あっ！はじめまして…。』
と、女性は言いました。
少し頭を下げうぶな少女みたいに照れ笑いをしていました。
僕は、彼女の声を聞いて愕然としました。
まさしく聞き覚えのある声でした。それも昨日の夜も携帯で声の主と話していたのです。
母でした…
『お名前は？』
画面に写らない男の声が続きました。
『あっ、はいっ…亮子です。』
『亮子さんは、おいくつですか？』
『今年で、44になります…』
男の簡単な質問に、画面の母はさらりと答えていました。
僕は、ボー然としながらテレビ画面を見ていました。
すると質問は、母の性生活の質問へと変わりました。
『旦那さんとは、週にどれくらいですか？』
『主人は今、台湾に単身赴任中なんです。ですから主人が帰って来た時しかありません…』
母はやっぱり、そんな話しになると恥ずかしいのか顔が少し赤みかかってきました。
『それじゃあ…浮気とかは？ありますか？』
『あ……はい、あります。』
まさしく衝撃な答でした。あの母が浮気していたなんて…
『その浮気相手とは一回だけ？』
『いえっ…今も付き合っています……。』
二回目の衝撃です。浮気していた…ではなく浮気しているだったとは！
僕は、DVDのストップボタンを押す事が何故か出来ませんでした。
そして母の性生活話しが続き男は母に
『今回、モデル希望メールでSMに興味があるらしいですね…』
『あっ…はい…いえっ、あの興味あるじゃなく…今現在…調教を受けていまして……』
母は消え入る様な声で答えていました。
『えっ!?その例の浮気相手に調教受けているの？』
『はい……』
僕は、何故か変な興奮をしてきました。