あまりに過保護に育てられた私だったんです。
幼稚園から私立。まわりは全て女の子。
テニスをやってましたので、大会ぐらいでしょうか、年頃の男の子としゃべ
るのは。
大学は、結局短大を選びました。
高校時代から、家に出入りしていた現在の夫と交際。
結局短大も息子の出産で、１年多く行く事になりましたけど。
実家から、車で数分のところに、家を建てて貰いました。
息子が生まれた後、何度か妊娠、そして流産。あきらめました。
息子は甘えん坊で、私の宝でした。
素直で良い子ですが、ちょっと時々癇癪を起こしてました。
幸せな平穏な日々。それが破られたのは、夫の浮気が原因でした。
夫の部下でした。
夫は忙しい毎日。海外出張が多かったのです。部夫が忙しい時に利用してい
るマンションでの事。
朝早く出たり、夜遅くなったり、ホテルに泊まるより安いと借りたもの。
相手の女性から、連絡があったのです。
夫に問い詰めると、もう、別れたからの一点張り。
許せない私に、夫は出て行きました。
毎日イライラしていました。もうどうでもいい、そんな気持でした。
そんな時、友人と飲んだ時彼と知り会いました。
彼は、３０歳を超えたばかり。凄くシャイな人でした。全てに完璧みたいな
野心家の夫とは違い、話してても誠実さが伝わる人でした。
最初は本当に、お話するだけで良かったのです。
淡い恋心でした。時々お茶を飲む関係で満足でした。
でも、彼にもそろそろ回りから、結婚と言うプレッシャーがかかっていたの
です。それは、彼を連れて来た友人から聞きました。
私は動揺し、思いつめて彼に告白したのです。
彼も私の事を愛してくれてました。そして結ばれたのです。
夫のひたすら激しいだけのセックスと違い、全部が好きだといって
体中にキス。もうとろけそうな気分でした。
でも、これからどうするって言う話はしませんでした。
それを考えると息子の事、私は子連れ、多分妊娠は難しい身体。
「ごめんなさい。貴方に、いい人が見つかるまででいいんです。」
そう言うと彼も「そうだね。」と悲しそうな顔で言いました。

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