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1:学生寮
投稿者:
ぽんぽこ
世田谷の外れにひっそりと建つ古びた学生寮。そこには男たちの若い匂いと、どこか湿った欲望の気配がいつも漂っていた。
この寮の寮母を務める晴美は、三十六歳。かつては商家の娘として慎ましく育てられ、駆け落ち同然に家を出たものの夫は早逝。以来身を細めるように、亡夫に操を立てて女独りで生きてきた。 しかし、その矜持とは裏腹に齢を重ねるほどに心の奥底に潜んでいた淫靡な欲望は膨れ上がり、今では若い男の肉体を思い浮かべるたび、下腹に甘い疼きを覚えるようになっており、ことに、月島慎也という二十歳の寮生には特別な思いを寄せていた。 月島には亡き夫の面影があった。長身に均整の取れた体つき、黒目がちの涼やかな瞳。その清潔さと、時折見せる無防備な笑顔が晴美の胸をかき乱す。毎朝の食事の配膳で彼が味噌汁を手渡すたび、晴美の指先は無意識に彼の手に触れようと伸びる。それに気づいた自分を叱りつけるが、欲望は日に日に増すばかりだった。 その夜も、晴美はいつものように風呂場で一人、湯に浸かっていた。 薄暗い脱衣所のすりガラス越しに映る自分の裸身を眺める。かつては張りのあった乳房もわずかに重たげに垂れ、くびれた腰も少しばかり肉付きがよくなった。だが、その肉感が却って若い男たちを誘うことを、晴美はどこかで知っていた。 湯船の中で乳房を撫で、指先で乳首をつまむと、じわりと熱が走る。 「ああ……馬鹿ね、私……」 開いたもう一方の手が下腹に伸びる。下腹の奥にの疼きは収まりを知らず、滑りを帯びた蜜となって膣穴から溢れ、晴美の花弁に甘く絡んだ。 「ああ…ん。あっ…」 淡い快感が晴美の背筋を走り、その度に甲高く細く甘い吐息が晴美の唇から漏れる。 晴美の指先が膣穴に滑り込もうとした瞬間だった。ふと気配を感じ、振り返ると、扉の隙間から誰かが覗いている。薄闇の中、その瞳は間違いなく月島のものだった。 見られた。 それは恐怖というより、長年胸に抱えていた妄想が現実になったこれまで感じた事のない悦びだった。 晴美の中で何かが、ぷつりと音を立てて切れた。 翌日、月島は一日中落ち着きなく過ごした。講義も上の空で、思い返せば晴美の裸は、年齢を感じさせぬ艶やかさを湛えていた。濡れた黒髪が肩に貼りつき、蒸気に潤んだ目が官能に溺れていた。 夜、月島は部屋で耐えきれず自慰に耽る。布団の中で硬く勃起した肉棒をしごきながら、昨夜の晴美の乳房、淡い桃色の乳首、湯に濡れた下腹を脳裏に浮かべる。 「ああっ…晴美さん…晴美…くっ…」 声を殺して何度も精を吐き出す。だが、今度はそれを、開け放した襖の隙間から晴美が見ていた。 月島は飛び上がるほど驚き、近くに脱ぎ捨てていたズボンを捕まえると、慌てて下半身を隠す。 「あ…あの…これは…」 月島は言い訳の言葉を探すが見つからず、口ぱくぱくするばかりである。 だが晴美は何も言わず、微笑みを浮かべて近づいてくる。 「あのね…私…」 晴美は月島の隣に腰を降ろす。 「あの、俺…俺…晴美さんのこと…」 晴美はそっと唇を重ね、口止めをするように舌を絡めた。 月島の部屋には二人の甘い吐息が満ちた。 晴美はゆっくりと月島の衣服を脱がせ、若い肉体に指を這わせる。盛り上がる胸筋、引き締まった腹筋、赤黒く膨張した脈打つペニス。晴美は自分の手の中で暴れるそれを見つめ、舌を這わせる。 張りと弾力がある若い男の肉の感触が晴美の口腔で爆ぜ、月島の息遣いに合わせてピクピクと踊る。 「こんなにしてたの……私のせいね」 月島の亀頭の先の割れ目から染み出る雫を舌先で味わいながら、晴美は月島の顔を見上げる。 月島はかすれた声で応えた。 「ずっと、晴美さんのこと……」 晴美は月島を仰向けに寝かせると、月島の肉棒を己の花芯を探り当て、濡れそぼったそこへ導いてゆっくりと腰を沈める。 「ゔ…ああああっ…」 ずぶずぶと淫猥に、肉が肉を飲み込みきった刹那、合わせた様に二人の身体が震える。 「慎也君の…気持ち良い…」 月島の肉棒は、晴美の体内で膨らみを増してヒクヒクと暴れ、精を求めて下がった晴美の子宮を奥へと押し戻す。言葉にならない快楽が晴美を襲い、晴美は無意識に腰を振った。ぬちゃぬちゃと粘着質な湿った音が、晴美の腰の動きに合わせて暗い部屋に響く。 「ふうっ…ぐううっ…」 臓腑を押し上げられた晴美は、苦しむ様な低く曇った声を漏らしながら、海老反りになって果てる。そしてまた亀頭を子宮口に擦りつける様に腰を振る。 晴美は二十歳の男の生命力に喘ぎ、理性を失う。親子といっても過言ではない年齢差や、寮母と寮生といった関係性、亡き夫への操など、風前の塵の様に消し飛んでいく。 激しく貫かれるたび、若い男と自らの欲望の交錯を丸ごと飲み込み、味わうように腰を揺らす。 「気持ち良い…晴美さんのまんこ…気持ち良い」 その言葉に、晴美の奥底に眠っていた淫靡さが火を噴いた。 「もっと、突いて…お願い…中に頂戴…」 「あっ…ダメだ…出るっ!出るっ!」 硬く目を閉じて苦悶の表情で射精を我慢する月島のペニスは、表情に比例して更に硬く強張る。晴美にはそれがなんとも可愛く感じた。 「あ…私も…また逝く…一緒に…一緒に…」 「あああっ…くぅっ…」 晴美の膣を押し広げながら最高潮に膨張した月島のペニスは胎内に熱い液体が注ぎ、ゆっくりと落ち着きを取り戻す。 晴美は何度か大きく全身を仰け反らせた後に全身の力を失った様に、どすんと月島の上に身体を落とした。 結合部から、混ざりあった二人の体液がどろりと流れ出す。 二人は無言で髪や顔を撫で合い、唇を重ねる内に芯を残した若い肉棒はすぐに硬さを取り戻す。何度も交わり、精を注がれてもなお晴美の欲は収まらない。 それは月島も同様で、晴美の乳房にむしゃぶりつきながら腰を打ち据え、思いの丈のすべてを晴美にぶつける。やがて、ふたりは息も絶え絶えになりながら、汗と体液、晴美の小便の匂いの混じった布団の中で寄り添い、温もりを分け合って眠った。二人にはそれがとても心地良かった。 それからというもの、夜になると晴美は月島の部屋を訪ね、貪り合うように身体を重ねた。 男たちの寝静まる頃、廊下を忍び足で歩き、ふすまをそっと開ける。布団の中で待っている月島の隣に滑り込み、肌と肌を擦り寄せ、互いの熱を貪る。 時には風呂場で、時には寮の倉庫で。 背徳という蜜は麻薬だった。ふたりの理性を奪い、ただ性の快楽に溺れる情交を繰り返した。 月島は晴美の熟れた肉体に、晴美は月島の若く硬い躰に耽溺し、心も身体も、もはや逃れられぬ関係となり、変態性を増しながら月島が大学を卒業した後も続いていく。 やがて晴美は月島の子を宿して夫婦となった。そしてその後、子は二人、三人と増えていくが… その関係性は未だ変わらない。
2025/05/12 07:01:45(WvVgGRG5)
投稿者:
ぽんぽこ
◯タワーマンションの夜(前)
東京の空に群青の幕が降りる頃、私はその高層マンションのエントランスに立っていた。 都心の一等地にそびえ立つ、総戸数三百を超える超高級タワーレジデンス。その最上階に、私の勤める会社の社長である篠田雅哉の住まいがある。 招かれたのは休日の夜だった。入社してまだ二年目の私が、社長の私邸に呼ばれる理由など皆目見当がつかない。ただ、誘いの電話口で社長の声は妙に穏やかで、時折後ろで女の笑い声が混じっていた。 フロントで名乗ると、すぐにドアマンがエレベーターを案内した。最上階の表示にランプが灯ると、静かに扉は閉まり、吸い込まれるように上昇していく。心臓の鼓動が高鳴るのが自分でもわかる。 迎えてくれたのは、社長の妻、篠田怜子だった。 「まあ、いらっしゃい。ようこそ、おいでくださいました」 その声に、私は思わず息を呑んだ。怜子夫人は噂に違わぬ美貌だった。三十八と聞いていたが、その肌はまるで薄絹のように滑らかで、透き通るほど白い。切れ長の目はわずかに伏し目がちで、艶やかな黒髪が肩にかかっている。華奢な首筋に浮かぶ鎖骨の線まで、完璧な造形だった。 黒のノースリーブのワンピースが、細身の身体の線をあらわにしていて、その奥に潜む肢体を想像せずにはいられない。 社長は応接室で待っていた。グラスに琥珀色の酒を傾け、穏やかな笑みを浮かべている。 簡単な挨拶を交わし、用意された料理に箸をつける。イタリアンのコース仕立てで、怜子夫人が手ずから作ったという。どの皿も見目麗しく、口に含むたび芳醇な香りが広がる。 「彼ね、会社でも評判なのよ。よく働いて、誠実で……」 社長は怜子夫人ににこやかに、饒舌に私の話をし、私はつい恐縮する。 食事は和やかに進んだが、その空気が変わったのは、デザートの皿が下げられた直後だった。社長がふとグラスを置き、低い声で口を開いた。 「実は、君に頼みたいことがあってね」 私は驚いて姿勢を正す。怜子夫人もグラスを持ったまま、微かに俯いた。 「私の……身体がもう、女房を抱ける状態じゃなくてな。手術して以来、どうにも不能になってしまった。だが……怜子には子を産ませてやりたい。家の跡継ぎを」 その言葉に、私は息を呑んだ。 「そこで君に頼みたい。今夜、怜子と……」 言葉を濁したが、その意味は明らかだった。社長はまっすぐ私を見据えた。その瞳は微かな熱を帯びている。 私は迷った。だが、この場で断れるはずもない。私は多くを聞かず、ただ「わかりました」と答える。 社長が静かに頷き、小さな声で「ありがとう」と言うと、私にベッドルームへ行くように促した。 長い廊下を抜けて突き当りのドアを開ける。案内されたベッドルームは、天井までの大きな窓から夜景が広がり、薄暗い間接照明が室内を艶やかに照らしていた。中央のキングサイズのベッドの脇に備えられた椅子に、ガウンを纏った怜子夫人が切なげな表情で座っている。 怜子夫人は私の姿を見ると立ち上がり、ガウンの帯をするりと解き、胸元が露わになる。 黒いカップレスブラが丸出しの乳房の形をより強調しながらも、美しいレースが白い肌を縁取る。 透けるほど薄いショーツは前が開いており、秘肉の襞が隠されずに露出している。 怜子夫人が完全にガウンを脱ぎ捨てると、その肢体は更に美しさを増した。谷間も腹部も滑らかな曲線を描き、小ぶりの乳房は形よく膨らみ、その先端に鎮座する大ぶりの乳首は目視だけで硬く敏感になっているのが見て取れる。 「……お願い、しますね」 怜子夫人は微笑みながら、そっと私のネクタイに手をかけ、緩めた。その指先はかすかに震え、吐息が近い。私は思わずその身体を抱き寄せた。 怜子夫人の身体は驚くほど冷たく、空調が利いているにも関わらず、その背はじっとりと汗ばんでいる。 「緊張してますか?」 「ん…うん…」 私は不憫に感じ、怜子夫人の頭を引き寄せ、肩口で包むように抱き締めて髪を撫でた。 「そりゃそうですよね…」 「ごめんなさい…」 「良いんですよ…」 暫しの会話で緊張が解けたのか、視線が合うと怜子夫人は自ら唇を求める。唇を重ねると、怜子夫人はわずかに首を傾け、舌先を差し出してきた。私はそれを絡め取り、湿った舌と舌が溶け合う。 唇の端から、透明な糸が引き湿った音が二人の耳に届いた。 私は掌で怜子夫人の柔らかな乳房がふわりと包み、指で円を描くようにゆっくりと乳首を撫でる。 「あっ……」 怜子夫人は背を仰け反らせ、小さく喘ぐ。乳首を口に含んで舌で転がし、軽く甘噛みすると、ぴくりと全身が震えた。 「感じやすいんですね。痛くないですか?」 「んっ…気持ち良い…」 手は滑らかな太ももを経て付け根を撫で、布地の割れ目からはみ出した肉襞へ及ぶ。僅かに触れるだけで夫人は身をくねらせ甘い吐息を漏らす。肉襞の狭間に指を沈めると、膣口から漏れ出た強くぬめった夫人の愛液が指全体に絡んだ。 ショーツを膝下まで降ろすと、怜子夫人は恥じらうように太ももを閉じたが、私はその膝を割り、ゆっくりと秘部に顔を寄せた。 「だ、だめ……そんな……」 微かな声を振り切り、舌先でそっと割れ目をなぞる。怜子夫人の肉襞は薄褐色で僅かに開き、隙間から覗く真紅の淫肉を縁取っている。膣口からはすでに白濁した愛液が溢れ、小さく窄んだ肛門まで垂れていた。 私は舌で流れ出た蜜を掬い、中心に顔を出す大きめの陰核を口に含む。 「ああっ…いやぁ…あっダメっ…」 腰が跳ね上がり、指が私の髪をきつく掴む。唇で秘唇を吸い上げ、舌で真珠を転がし続けると、怜子夫人の喘ぎは甘い悲鳴に変わる。 身体を反らし、何度も足先を震わせながら、怜子夫人は達した。細い肩が震え、冷たかった身体に熱を帯びる。 私はゆっくりと自らの衣服を脱いだ。怜子夫人は薄く目を開け、潤んだ瞳でそれを見つめる。 唇を重ねながら、ゆっくりと身体を重ねた。秘部は濡れて熱く、私を吸い込むようだった。 「う、うれしい……」 怜子夫人は小さく呟き、腰をゆっくりと揺らす。私はその細い腰を掴み、硬く反り立った肉棒を充てがうと静かに奥へと沈ませた。 肉棒は怜子夫人の肉襞を押し破りながら進み、こつりと子宮の縁に触れる。 私達は唇を重ねながら無意識下で腰を動かし、夫人の体内で亀頭と子宮を擦り合わせる。熱と湿り気に包まれ、二人の身体が溶け合った錯覚に陥る。 「怜子さん…」 「慎二くん…」 私達は手を握り合い、何度も名前を呼びながら体液を混ぜ合わせ、怜子夫人の胎内に何度も精を注いだ。 夜景の向こうには、東京の街が瞬いている。 その光の下で、禁断の情事は夜明けまで続いたのだった。
25/05/13 14:49
(2yqI18UX)
投稿者:
(無名)
◯タワーマンションの夜(後)
あの夜から、私と怜子夫人との関係は密やかに続いた。 一度火がついた肉欲は、長い禁欲生活で乾ききっていた夫人の奥底を焼き尽くし、次第に理性の楔は外れていった。 「お願い……今すぐに……」 平日の午後、社長が出張で不在の日を見計らい、タワーマンションの一室で怜子夫人は私を求めた。 薄いベビードールのガウンの下、透ける乳房と艶やかな肢体。私が部屋に入ると、すぐさま抱きつき、濃厚な口づけを交わす。 唇の隙間から舌を絡め、衣擦れの音と微かな吐息が交じる。夫人の手は私の下腹へと滑り、布越しに熱を帯びた肉棒を探り当てる。 「もう……こんなに……」 潤んだ瞳で見上げながら、怜子夫人はいきり立ったそれを手で包むと、唇を尖らせて亀頭の先から滲み出る雫をチュパチュパと愛おしそうに吸い尽くす。 「そんなにしたら…出ちゃいますよ…」 「一回目は飲みたい…」 怜子夫人は理知的な容姿とは裏腹に甘えた声で私に強請り、ベッドルームへと引き込み、私を仰向けに寝かせると馬乗りになって肉棒を口に咥えた。 「あふ…ふごひ…あふん…」 怜子夫人は目を見開き、頬を萎めて一心不乱に吸い上げ、暴力的に舌を絡ませる。舌のざらつきが肉棒を舐め溶かし、私は我慢しきれずにすぐに夫人の口腔内で果てる。 夫人はまるでワインでも飲むかの様に舌の上で私の精を転がして味わい、一息全て飲み込む。次いでまだ硬さの残る肉棒を手でしごき上げ、尿道に残る一滴までを味わい、その喉に流し込んだ。 「ああ…美味しい…慎二くんのエキスが私の中に…。抱いて……あなたじゃないと、もうだめなの」 私は彼女の尻をこちらに向かせると脚を開かせ、その最奥に肉棒を突き立てる。熟れた花弁は甘い香りと蜜を溢れさせ、腰を打ち据える音に合わせて身を震わせた。 「ああっ、もっと…もっと欲しいぃ…」 怜子夫人は悲鳴に似た哀願の声を上げる。 「いぐっ!あああっいぐぅっ!」 夫人は小便を漏らしながら果て、ガクガク痙攣しながら膝から崩れ落ちる。 私はそんな夫人を抱き上げてベッドに場所を変え、何度も何度も激しく、時にゆっくりと貪るように身体を重ね、怜子夫人の子宮を精で満たした。 しかし、月が巡っても、妊娠の兆しは訪れない。 社長は「気にするな」と言うが、内心では動揺しているのが伝わった。 最初の交わりから半年程経ったある日の逢瀬、情事の後で怜子夫人は私にこっそりと告げる。 「ごめんなさい…本当は……」 シーツの中で怜子夫人は涙を浮かべながら私にだけ不妊の真相を打ち明けた。私はその肩を抱き寄せ、濡れた髪を撫でる。依頼された契約だったはずであるにも関わらず、次第に淡い情が生まれ、遂には抱き合う事が生きる目的にすらなっていた。もはや私は、彼女なしではいられない。 ずっと彼女と一緒に居たい。だがそれが叶わぬと知ったのは翌週の事であった。 その晩。社長に食事に招かれた私は、これが最後だと告げられた。 「もう、怜子を……君に抱かせるわけにはいかん。私は、二人の様子にとうに気づいていた」 社長は老いた目を細め、しかし怒りの色はなかった。 「だが、最後にもう一度だけ……。今夜、私の目の前で、怜子を抱け」 信じ難い言葉だった。怜子夫人も既に知らされていたらしく、艶やかな黒のガウンで現れ、静かに頷いた。 社長はワインを片手にソファへ座り、私と怜子夫人はリビングのカーペットの上で抱き合った。 唇を重ね、怜子のガウンを脱がせてお互いが産まれたままの姿になる。 社長の視線を浴びながらの情事。羞恥と興奮が入り混じり、怜子は普段以上に艶めかしく乱れ、時に社長を挑発する。 「ああっ、見て…ほら…気持ち良いの…ああん…もう止まらない……」 怜子は社長が座るテーブルに手を付き、私の肉棒を求め、社長の顔を見つめながら何度も絶頂を迎える。蜜のしたたる秘唇は熱く、私もそのたび彼女を求め腰を振り続けた。 私達の衝動は冷めず、行為は夜が白むまで続いた。全てを染め上げる様に、口、膣、肛門に至るまで全ての穴に精を注いで別れを惜しむ。 「愛してる…ずっと…」 「ああ…慎ちゃん…愛してる…」 私と怜子は混ぜあったお互いの汗と体液にまみれながら愛を囁く。 社長はただ黙ってグラスを傾け、最後には目を閉じ、静かにこう告げた。 「怜子、これが最後だ。君は……子を宿して、私の家を守るんだ」 そして、それから3か月後。 怜子夫人の妊娠が発覚した。 私はその報せを聞いたのは会社の社長室であった。もはや、私は怜子には会えない。それでも怜子との結晶がこの世に宿った事が嬉しくもあった。 これは私と怜子との策略でもあった。 今でも思い出す。 夜景の中、薄絹のような肌と、甘い吐息。 私の中に巣食った、忘れられぬ背徳の記憶。 そして愛とその結晶。
25/05/13 14:50
(2yqI18UX)
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