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俺の妄想笑笑
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:俺の妄想笑笑
投稿者: あき
ID:noa0518
今度飲み行こ!」
何気ないこの一言から、僕の恋は始まった。4月、一年間の浪人生活を経て晴れて大学生になり、新たなスタートに希望を抱いていた。一方で、彼女いない歴イコール年齢の自分に、女友達ができるのかという不安もあった。一通りガイダンスを終えた帰り道、
「どのサークルに入ろうか」
特に決めてもいなく、かつなんの興味もなかったが、折角大学に来たんだし、入ってみるかという軽い気持ちで考えていた。ざっと目を通し、1番興味を持ったのが“英語研究会”
「英語話せたら、カッコいいよな」
またもや軽い気持ちで入ることにした。しかし、今考えてみると、この選択は人生において重大な分岐点だった。

入部届けを出し、体験を兼ねて行った活動初日のことだった。
「こんにちはー、部長のゆうきです。よろしくね。」
僕は人生で初めて一目惚れというものをした。見た目、声、話し方、全てがどストライクだった。
「この人だ……」
そう心で呟いていた。それからサークルの日は、自然と彼女を目で追ってしまうほどまでいっていた。あるとき、ペアワークでペアになり、ついに話すことができた。
「こんにちは」
「あ、こんにちはー。一年生だよね?」
「そうです。」
「よろしくね!」
「あ、はい。よろしくです。」
童貞の僕には、これが精一杯だった。
(やっぱ無理だ。僕には……)
そんな僕でも、絶好のチャンスがあった。新入生歓迎会(というなの飲み会)が予定されたのだ。
ここでから話せるかも、そう思い即参加を決意した。当日、珍しく髪をセットし、集合場所に向かうと
「あ!!わたるくん!おつかれーー!」
僕のあこがれがすでにいた。いざ飲み会が始まると、酒の助けもあったのか、思いのほか話が弾んだ
「へぇ、一浪なんだー。なんか意外かも笑」
「そうですか??」
「うん、でも大人びてるなーっていう印象はあったよー」
なにもかも上手くいった。いや、いき過ぎていた。そんな現実に酔いながら、新歓終了の時刻は迫っていた。
「もう終わりかー、早いねー」
「そうですね。」
「わたるくんと会話してるの、すごい楽しかった」
「まじすか?!」
「今度飲み行こ!!二人で!もっと会話したい!」
比喩的に、恋の矢が刺さったというが、本当になにかが刺さった感覚がした。これが恋なんだと知ったのは、それからずっと後のことだった。
「じゃあ、店探しときますね」
そう約束し、新歓は幕を閉じた。

「ここ行きません?」
「え?雰囲気めっちゃいいじゃん!!」
「オシャレなのもなんか気使うかなって思ったんで笑」
「いいセンスしてるよ!ありがと!」
ついに、僕は憧れの先輩とデートすることができる。何故かはわからないが、そんなに緊張はしなかった。
「ごめんね!待った?」
「いえ、僕も今来たばかりなので」
「よかった~、じゃあ、行こっか!」
予約した店に行き、飲み物を注文した。
「ホントいい雰囲気」
「よかったです」
他愛のない会話をしていたら、飲み物がきた。
「よーし、かんぱーい!!」
「乾杯」
その後も酒も話もどんどんすすみ、今までで1番というくらいに酔った。
「私さー、酒飲むとほんとネガティヴになるから、みんな私と飲み行きたがらないんだよね……」
(いや、そこが可愛いのに……年上女性の甘えってマジ可愛い……)
「ねえ、私めんどくさいでしょ?」
「(?!)、そんなこと思ってませんよ」
「ほんとに……?」
(上目遣いすんなよ、惚れるだろ。もう惚れてるけど)
「ほんとですよ」
「でも、私女としての魅力ゼロだからなー」
(んなわけねーだろ、ったくもー)
「そんなことないですよ、僕はむしろ貴女みたいな人好きですよ」
(言っちゃった……やば、これ引かれたな……)
「……じゃあ……キス……してよ……」
「え?!」
「私の事女として見れるんでしょ?じゃあしてよ……」
「い、いや、それは……」
「なん……で……?」
「だっていま、先輩酔ってますし、絶対後悔しますって」
「それでもいい。こんなことなかったから、正直嬉しいし、それでも、それでもいいから……ごめん」
急に接近され、初キスを奪われた。
「……こんな先輩で、ごめん……」
「……いいですよ。僕でよければ、相手しますよ」
「じゃあ、君に甘えちゃおうかな」

気がつくと、朝になっていた。いつも寝ているときとは違う、温もりを感じた。
「……わたる……くん……大……好き……」
温もりの正体を確認し、一人幸せを噛み締め、また眠りについた。
2017/12/20 00:45:00(Qlka7qSs)
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