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はっきりとした事
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:はっきりとした事
投稿者: オースター ◆CDDi1fgMw2

ワンルームの部屋、マットレスの上に寝転び、天井を見ていた。
マットレスの横、絨毯の上に置いたノートパソコンからラジオを流し、
世間の話題を耳に入れている。内容は頭に入っていない。
無音という寂しさ、孤独感を耳に入れたくなくて、ラジオを流していた。
午前中はひたすらインターネットで、色々なサイトを閲覧していた。
朝と昼兼用のご飯を食べ終わった時には、時間潰しに閲覧するサイトは無くなり、
こうして横になり天井を見ている。こんな生活をもう2ヶ月続けている。

32歳で会社を辞めた。自己都合退職だった。
安月給だったが職場に不満があったわけじゃない。
大企業の系列子会社、法人相手の営業事務。
役職があるわけでもなく、仕事のできる女性に囲まれ、
愛想良く毎日の業務をこなしていた。
その毎日は単調で、代わり映えのしない日々だった。
29歳で会社を辞めて転職しようと思った事があった。
散々悩んだ挙句、上司に引きとめられ、その時は仕事を続けた。
32歳になった年、事務処理で些細なミスを犯した。
自分では気づかないミスだったが、まだ入社間もない派遣社員の女性が気づき、
誰にも気づかれないように修正、処理してくれていた。
その事に気づいた時、自分を情けなく思った。
只々自分が情けなくて転職したいと上司に申し出た。
32歳いまだ役職もない俺を、上司はあの時みたく、引きとめる事はなかった。
送迎会では職場の人が集まり、転職おめでとうと見送ってくれた。
転職先なんて決まっていなかった。嘘をつきその場をやり過ごした。
だけれどそんな嘘を上司は見抜いていただろうし、
感のいい女性陣も気づいていただろう。
ミスをカバーしてくれた女性から貰った送迎の花束は、
送迎会の後、帰宅時のタクシーの中にわざと置き捨てた。
花束なんて貰う立場じゃなかった。

安月給だったがワンルームの部屋に住み続けたおかげでいくらか貯金があり、
貯金と雇用保険で生活できる内に、32歳でなにか資格を取ろうかと考えていた。
資格のなにかも決めていないくらい計画制のない無謀な退職だった。
身寄りは両親と姉がいるがどちらとも疎遠で、俺は未婚だから、
一人暮らせればそれで良かった。辞めたばかりの頃は毎日、
午前中からハローワークに通い求人案件を閲覧したり職業相談をした。
でもそれは一ヶ月も続かず、こうして天井を眺めている。
たまに職場の後輩から飲みに行かないかと誘いがあるが、
嘘をついて退職した身で返信をする勇気はなかった。
退職しても代わり映えのない毎日に変わりはなかった。
ただ無職になり自由になった毎日は自由という孤独に押しつぶされそうな毎日だった。
仕事をしていた時には感じなかった孤独と共に、無駄な性欲も沸いてでてきた。
インターネットで出会い系サイトを閲覧し、掲示板を使い誰でもいいから相手を探す。
都合良く見つかるわけもなく、アダルト動画サイトで性欲を満たそうとした。
自分で性器をいじり、その場では満たされても、
それ以上に欲求不満が溜まり、性欲は肥大するばかりだった。
15時を過ぎると、これは毎日の事だが部屋の中にいる事が辛くなる。
俺はその時間になる前にシャワーを浴びて出掛ける用意をする。

俺が住む街は風俗街に近く、外国籍の人や夜の店で働く人が多く住む街で、
繁華街は昼も夜も多くの人で賑わっている。
目的のない俺は三階建てのファストフード店で100円のコーヒーを買い、
人少ない店内、その三階フロア、通りに面する窓際カンウンター席に座る。
コーヒーを飲みながらiPhoneをいじり、繁華街を歩く人を眺めていた。
最近の日課になっていて、ワンルームの天井を眺めるより、
繁華街を歩く人を眺めるほうが心が落ち着いていた。
17時近くなると風俗店から仕事を終えた女性や、
これから夜の店に出勤する女性が現れ、
初夏の陽気と夜の街に合わせたいやらしくセクシーな服装が俺の無駄な性欲を刺激してくれる。
誰かがみればつまらないであろうこうした時間も、社会に対して無気力な俺には楽しめた。
10代にも見える女性が淫らな服装で勢いよく歩く。
40代らしき女性は、自慢するかのように胸元をあけた服装で、
ゆっくりと自信を持って歩いていた。
街が風俗街である事もあり、仕事を辞めた後、なんどか風俗店に通った事がある。
ヘルスにデリヘル、何人かの女性と性行為をしたが、
お金をかけているせいか、まるで職場にいるような気分だった。
だから楽しめず、こうしてファストフード店の三階、
窓際から繁華街を歩く色気のある女性を眺めるほうが、
日常の中の真のエロさがあって楽しめた。
だけれど沸いてでてくる性欲を満たせる程ではもちろんなかった。

この時間、その窓の外、繁華街を歩く女性の中に気になる人がいた。
見た目は30代後半で髪はショートカット、オフィスカジュアルのような清楚な服装に、
品のある鞄を肩から下げ、二の腕とわきではさみ、
ヒールを履いて颯爽と歩く。窓際からその姿は、通り過ぎるほんの数秒しか見れないが、
俺はその数秒見れる女性を気にしていた。
美人だったし清楚な服装でも身体のラインがはっきりとわかるタイトな服装だったから、セクシーで好みだった。
初夏の陽射しが強い日、日傘を差す日は顔が見れず残念だったが、
その日傘のデザインからその人だとは分かった。
平日の週に3日くらいみかける程度で毎日ではなかった。
だからこそ、その姿を見れた日は嬉しかった。
その女性を気になった理由は、色気のある歩く姿だけではなかった。

その清楚な服装、品のある姿とはアンバランスな街並みを歩く理由が気になった。
彼女が向かう方向は駅だが、歩いてきた側は風俗街だった。
風俗店に勤めているのだろうか?俺はそう妄想し、興奮していた。
その女性にある種の恋をしていた。見かける日は嬉しかったし、興奮した。
追いかけるつもりもないし、声をかけるつもりもなかった。
只々無気力な自分の唯一の楽しみだった。
17時をまわり多くの人が通りを歩く時間、彼女が現れる時間だがこの日は現れなかった。
机に肘をつき顔を片手で支えながら時計を見た。

俺18時なる前には必ず席を立ち、トイレに向かう。
顔と手を洗い、いつもと同じ中華料理屋で夕飯を食べる為準備する。
トイレをでて窓際の席に戻ると窓際のカウンター席にショートカットの女性がいた。
すぐに彼女だと分かった。髪を濃いブラウンに染め、大人なデザインのワンピースを着ている。
網みタイツを履いた脚を組み、カウンター席の高さで脚が地面につかず、
軽くぶらぶらさせていた。俺はゆっくり彼女の後ろを通り過ぎ、
カウンター席、彼女から二つ椅子を挟んだ自分の席に座った。
横に並んだ彼女を観る為ゆっくり周囲を見渡す振りをする。
彼女だった。30代後半、スッキリした顔立ちで、身体は細身で見せる肌は白かった。
顎のラインと鼻の高さが綺麗で白い肌は健康的でセクシーだった。
組んだ脚がいやらしく、俺の席から絶妙に脚が綺麗に見えた。
両手で携帯電話をいじっていた。俺は中華料理屋に行くのをやめた。
彼女に声をかけるつもりはなかったがその場でせっかく少し縮まった彼女との距離を、
自分から引き離すつもりはなかった。18時を過ぎて彼女の携帯が鳴った。

「三階の窓際ですが…」と彼女が少し高い声でいった直後、背後に男が現れた。
50代スーツを着たサラリーマン。彼女は背後に人の気配を感じると、
携帯を耳元にあて席に座ったまま振り返る、
男性に気づくと、彼女も男性も携帯を閉じながら挨拶した。
「はじめまして」小さな声だったがはっきりと二人ともそう言った。
彼女は席から立ち上がりもう一方の席に置いた鞄を手に取り、男性と共に歩きだす。
俺はそこで迷った。彼女と男がどこに向かうのか気になり、
彼女達を追いたいという衝動と人としても理性とで、どう行動しようか迷った。
階段を降りるヒールの音と男の革靴の音が遠くなる。
窓の外、ファストフード店の出入り口から二人が見えた時、
俺は席を立ち、二人を追った。
俺が店を出た時には二人は2、30メートル前を行っていたが目には入り、
俺は後を追った。ファストフード店から風俗街に向かう通り繁華街、
裏通りはラブホテルが並んでいた。
その通りを二人が歩き、ラブホテルに入った瞬間を目にして、
俺はゆっくりと中華料理屋に向かった。

その日の夜、俺は目の先でみた肌の綺麗な30代後半のショートカットの女が、
その清楚な服を、50代の初めて会った男に脱がされ、
愛撫され、卑猥な言葉をもらい、淫らな行為をする姿を想像し、
一人満たされない性器を勃起させた。
俺はまた天井をみていた。
漠然とした将来の不安より、ラジオをつけてそらす孤独感よりも、
はっきりとした彼女に対する性欲を肥大させて、自分で性器をいじっていた。

2012/07/03 00:43:08(eq6KpIdM)
2
投稿者: ハニー ◆6vL./pYpzY
清楚な女性が初めて会った男性と何故そういうことをするのか?… ソコんとこも はっきりさせたいデスナ!再び彼女に会えたら聞いてみて下さいませ。
12/07/21 10:59 (t.4PW5d1)
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