石井は某週刊誌とも手を組んでいた。女准教授のスキャンダルをスクープする見返りに偽の記事も書かせた。
計画を知らされたその会社は祥子の記事も独占することで承諾した。

＜女准教授のアダルト出演を見逃した美人理事長の放漫経営＞
＜闇金融会社に多額の借金か？＞


混乱して祥子は現状が把握出来なかった。
大勢のマスコミが駆け付け祥子は表に出られなかった。
「理事長、、とりあえず理事長室にお控えを。」

そこには週刊誌が置かれていた。祥子は見向きもしなかったがスキャンダルが報じられているようだ。
テレビのスイッチも入れられるとそこには表で待ち構えるマスコミの姿が見えた。

某週刊誌の記者から流れた内容をワイドショーで流していた。
祥子の顔や智子の顔も流されていた。
「どうして、、、これって犯罪者扱いじゃありませんか？一体、どういうことなんですか？」
部屋には前理事以外の理事や教授達もいた。智子も神妙にしてその場にいた。

やがて前理事が門を出て質問に答え始めた。
女准教授のことは全く突然のことで答えられない。
理事長は薄々知っていたらしいがスキャンダルを防ぐため自分たちには知らされていなかった。
放漫経営については以前から気付いていた。理事長を説得して学園の縮小を提案したこと。
大量の入学辞退者が出たが本日、代わりの生徒を確保したこと。

「なにせ急なことですので、、広瀬理事長は混乱しています。
お嬢様育ちのせいで、、もっと我々が監視していれば、、、詳しい経営状況などは詳しく分かりませんが
出来るだけ早く説得して皆さんの前で釈明させるつもりでございます。どうか皆さん、今日はこれでお引き取りの程を。」


「嘘です、、私はついこの前に理事長になったところなのに、、全部嘘よ。」
祥子は泣き喚いた。
「祥子さん、、ごめんなさい。」
「智子さん、どうして？本当なの？」
「「これを見ればわかりますよ。」
石井がＤＶＤを差し出した。

紛れなく智子主演の者だった。表紙には着物姿の妖艶な智子の写真が飾られていた。
現役の女准教授があの大作に挑戦。
裏側も見せられた。
その卑猥で下品な写真に一目見て祥子は目を背けた。
＜映画では表現出来なかった世界を敢えて美人准教授がみづから監督主演で挑戦。＞
＜現在のビデオ倫理のギリギリまで挑戦＞

そんな宣伝文句と共に排尿、排便、肛門での卵産み。そんなハシタナイ写真も無修正で貼られていた。
勿論女性器はいかにも剃毛していることが判明するようなものもあった。
勿論、性器は写ってなかったが。

「智子、俺たちは出て行くから祥子に因果を含ませてやるんだ。」
面接に来た生徒達にも用事があるのか智子以外は部屋を出て言った。

テレビの画像が入れ替わり奇妙な画像が流れて来た。
聞き覚えのある声に祥子はそれを見た。
智子の部屋での盗聴ビデオだった。
それは祥子を打ちのめすためには充分すぎる映像だった。

排便シーンだけでなく誰かに支配されたい願望や妄想の中にはいつも前理事長たちに辱められるような内容までが
含まれていた。

「消して、、」
「もう遅いの。みんなあの時覗いていたのよ、今残っている人全て。学生もよ。」
そんな、、あの時、、平服して祥子が理事長になることを認めた彼らが既に知っていたなんて、、、
先程、説教した道楽息子たちも知っていたと言う。


「祥子さん、、、私、ずっと彼らの奴隷だったの。あの時祥子さん、、良いこと言ったわ。
『団鬼六の世界はヒロインが勝者』だって。智子、今それを実感してるんです。
祥子さんもストレス溜まっているみたいで気の毒だわ。でも智子はもうストレスとはおさらば。
今の私にこんなものも必要ないの。」
そう言って衣服を脱ぎだして全裸になった。

「新年度が始まれば智子は全裸で過ごします。」
「あなた、、こんなことになってまだ学園に残るの？」
「ええ、、でも准教授というのは名目だけ、、その方が商品になるらしいんです。今は素っ裸でいるだけで彼らは労力を使って
智子に快感を与えてくれるんですよ。今日みたいに祥子さんと私を辱めるために懸命に努力してるんです、彼ら。
私は只、その時を待つだけ。お食事は自分で取らないと駄目だけど彼らは智子の排泄の世話までしてくれるんですよ。
勿論、そんなところ見たいって言う学生達がウンチした後のお尻の穴まで綺麗にしてくれてまるでどこかのお姫様になった気分なの。
ねえ、私達勝者になりましょうよ、生き恥晒して生きて行くの素敵だと思うの。祥子さん、彼らの言うこと聞いて恥ずかしい記者会見しません？」

身に覚えのない罪まで背負ってどんな会見をしろというのか、、、
だが祥子には心の底に灯される小さな炎が広がっているのを感じていた。

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