悦子の夫は48歳の若さで自ら命を絶って…逝ってしまった。
残された悦子は残された人生、いかに過ごすべきか苦悩する日々を過ごしていた。
悦子は義父と二人きりの生活になっていた。
そんな悦子を見かねた義父は、友人の僧侶に悦子の相談相手になって欲しいと頼んだ。
『悦子さん、息子があんたの人生を狂わせてしまって申し訳ない。
これからは悦子さんの人生を充実させてくれればよいのだからね。
余計なお世話かもしれんが、私の友人が寺で僧侶をしているから一度、行ってみたらいい。
きっと何か新しい道が見えてくるんじゃないかな』
『お義父さま、お心遣いありがとうございます。
お坊さんとお話ができるなんて、それだけでもなんだか癒やされますわ』
悦子は目を潤ませながら義父の提案を受け入れた。