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1:優子・34歳
投稿者:
(無名)
『はぁ~い!』
チャイムが鳴り、優子は急いで玄関へと向かう。(こんな時間に誰よぉ~?)、彼女がそう考えるのも無理はない。時刻は午後7時を回っているのだ。 『どちら様ですかぁ~?』 扉越しにそう聞く彼女に、『泉です!佐知です!』と若い女性の声が響く。その声を聞き、優子の身体には寒気が走った。 (もう?この娘、もう来たの?)、僅か2時間前に別れたばかりの佐知が、この時間になってまた現れたのだ。 『優子ちゃん、それなら女の子のお友達なんかどう?』 姉と慕う近所の女性から、そんな提案をされたのは10日ほど前のことだった。心に闇を持つ優子がその女性は打ち明けたことで、彼女が考えてくれたのだ。 そのお友達というのが佐知だった。34歳の優子よりも若い、22歳の女の子。この日が佐知とは初対面となった。 初めて佐知を見た時、優子の身体にはなんとも言えない感覚が走る。若さもあるが、その美人の顔に目を奪われてしまったのだ。 『きれい…。』、優子は女ながらにそう思う。特に仲良く話をする訳でもないが、優子の目は自然と佐知の顔に向かっている。 可愛すぎて、どうしても目がそちらに向かってしまうのである。 『優子さん、おいくつですか?葉子さんとお知り合いなんですねぇ?』 初めて声を掛けてくれた佐知に、優子は慌てて返事をしたが、その顔はなぜか赤く染まってしまう。憧れの女性にでも話し掛けられた気分だったのだらうか。 優子は、佐知を家の中へと上げていた。キッチンでお茶を入れ、彼女の前へと向かう。佐知の顔が見え、(ほんと可愛い。)と目を奪われてしまうのでした。 『佐知さん、こんな時間にどうしたのぉ~?』 声を掛けた優子だったが、『佐知さん』と彼女の名前を呼んだだけで顔が赤くなってしまう。それを悟られないように、顔は背けている。 『優子さんに会いたくなっただけ!それだけ!』 屈託のない佐知の笑顔に、お世辞でも喜んでしまう。テーブルにお茶を置いたが、自分の座る場所を考えてしまうほど、佐知のことを意識してしまっている。 それでも彼女は、思いきって佐知の隣へと腰を降ろした。心のどこかで、(もう少し、この娘を感じたい。)とそんな欲求が出てしまったのかも知れない。 優子は、佐知と一緒にテレビを観ていた。面と向かって話しはしづらいが、テレビを観ながらなら容易と考えたからだ。 優子の狙いは合っていたようだ。『佐知さん、ボーイフレンドは?』『佐知さん、おうちは?』と次々と佐知に話し掛けることが出来る。 佐知もちゃんと答えてくれていて、仲も段々と深まってきている。そう実感していました。 そんな頃、見ていて飽きることのない佐知の美人顔が見たくなり、『それでさぁ~?』と彼女の方を向こうとした時だった。 優子は首の辺りに人肌の温かさを感じた。それは押し付けられ、彼女の首を縦になぞってくる。佐知の細い人差し指だった。 突然のことに動けなくなってしまった優子。佐知の指が更に触れてくるが、意図が分からないために逃げることも出来ない。 『きれい…。』 佐知が呟いた。優子はチャンスとばかりに、佐知の方を見た。彼女の意図が知りたかったのだ。 しかし、そこで彼女と目が合うこととなる。佐知はずっと自分の方を見ていたのだ。そして、その目が普通でないことを感じた。 (この娘、もしかしてレズの気がある娘?) そう思い掛けた瞬間、佐知の唇が優子の首元を襲う。厚い唇が首に触れ、同時に佐知の鼻息が耳に掛かってくる。 『佐知さん、やめてぇ~。私、こういうの苦手だから~。』 そう言って逃げ掛けた優子だったが、佐知の両手で自分の身体がすでに抱き締められていることに気づく。 慌てた優子はソファーから逃げようとするが、背の高い佐知の身体に押しつぶされてしまい、そのまま寝かされていくのが分かった。 (まずい。この体勢はまずい。)、そう思った彼女はソファーの端を握り、自分の身体を引こうとしていた。 しかし、その手を佐知の手が払ってしまったのである。 スタイルのいい佐知の大きな身体が、更に優子の身体をソファーへと押し付ける。慌てる優子だったが、目の前に見えたのは佐知の厚い唇たった。 その時、時が止まっていた。『この娘の唇、触れたらどんな感じなんだろう?』と好奇心が勝ってしまったのだ。 12歳も若い、それも同性の唇と重なっていました。しかし、優子の期待したような感覚はなく、すぐに『女の唇。』と判断をします。 『佐知さん、ちょっとやめて。こんなの違うから。』と言い、必死に身体を動かせます。しかし、佐知の唇は重なり、そして舌までもが求めてくるのです。 『佐知さん、やめて!佐知さん!』、彼女の唇から逃れ、優子は必死になって訴えました。すると、佐知から思いもよらない言葉が飛ぶのです。 『優子さん、強姦されたんでしょ?もう男とセックス出来ないんでしょ?』 それは、姉と慕う葉子にしか言っていないことでした。つまり、佐知は葉子から聞いたとしか考えられません。 『そんなことないって!男の人とセックスしたこと何回でもあるわ!』 優子は強気に言っていた。佐知を説得するために、普段は出さない大きな声で伝えていた。しかし、同時に涙が溢れ出てしまう。 『じゃあ、どうして泣くのよ!男のことがわからないようになってるからでしょ!』 佐知の言葉が胸に刺さった。彼女の言葉は図星だった。言葉は出ないのに、目から涙だけは溢れ出てしまう。 その涙を、年下の佐知の舌が何度もすくってくれていた。その行為に優子の身体からは力が抜け、同時に佐知の優しい口づけを待ってしまう自分がいたのです。
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2020/06/03 00:56:51(tC7xxDXL)
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