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1:なつきちゃんの秘密4
投稿者:
はやま
渡り廊下をなつきと井上が縦になって歩く。井上が前、なつきが後ろという配置である。
井上「なあ。」 なつき「は、はい!なんですか?」 井上「お前本当に男なのか?理事長に言われてからも半信半疑だったが、どう見ても女にしか見えん。」 なつき「え、えーと…」 井上「まあどっちでもいいんだけどな。お前が入ってきた経緯も興味ないし俺には関係ないしな。ほら、ここが教室だ。」 あまりにもそっけない態度であった。しかし過剰に干渉されるよりは無関心の方がいいと思ったのでなつきは何も返さなかった。 井上「お前ら席に着けー。」 井上が扉を開けたとたんに散り散りになっていた生徒たちは各々の席に着席した。 井上「まず転校生を紹介するー。じゃあ入って自己紹介して。」 いきなりそう言われてなつきは頭が真っ白になった。大勢が自分に注目の目線を浴びせている。震えながらなんとか口が開いた。 なつき「如月なつきです。前の学校では卓球部に入ってました。これからよろしくお願いします……」 なんとか周りに聞こえる声で自己紹介を終えた。クラスの皆が小さく拍手をしてくれ少し安心した。 井上「じゃあ席は中村の隣が空いてるな。あそこに座ってくれ。」 支持された席に向かうと見覚えのある顔が… 女子卓球部の見学の時にいた中村まりである。 なつきは愛想笑いを浮かべながら軽く会釈をしたが中村の視線は冷たかった。あの時、観月との練習を邪魔されたのが根に持たれているようだ。 ホームルームが終わり、休憩時間になった。活発そうな女子生徒がなつきの席に集まってきた。 女子生徒A「如月さんってどこからきたの~?」 女子生徒B「好きなアーティストとかいる~?」 飛び交う質問攻めに四苦八苦していた。教室の隅では一部の男子たちが集まって「お前が話しかけてこいよ。」とやり取りしている。 戸惑いはしたが、クラスに変な印象は持たれていないことに安心した。しかし男であるというボロだけは出さないように必死であった。 入学式も終わり今日の日程は終了となった。これから部活の時間が始まる。 夏希は思い切って中村に声をかけた。 なつき「中村さん…よかったら一緒に…」 中村「私ほかの子と一緒に行くから。」 そう言って目も合わさず教室を出てしまった。 仕方なく一人で卓球場に向かうことにした。 なつき「考えてみれば人とかかわらない方がいいんだしな…ちょっとみんなにちやほやされて調子に乗っちゃったかも。」 小声で呟きながら歩いていると聞き覚えのある声がした。 観月「こんにちは如月さん。これから部活?なら一緒に行かない?」 なつき「あ!観月さん!是非!」 さっきまでの考えはなんだったのか。観月に誘われた途端に反射的に返事をしてしまった。 卓球場に入ると大勢の部員が観月に笑顔で挨拶をする。しかしなつきに対する態度はよそよそしく、遠くから小声で話をしながら視線だけ向けてくる。 観月「それじゃあ如月さん、先生が来るまで基礎打ちでも…」 女子部員A「えーっ!観月先輩今日私と売ってくれる約束じゃないですかー!」 女子部員B「その次は私のフォームを見てくれる約束ですよ!」 観月「わかった。わかった。ごめん、如月さん。また今度一緒に打ってくれる?」 なつき「は、はい!わかりました。」 結局なつきは打つ相手がいなくてあぶれてしまった。 部員は皆体操服で活動している。着替えるタイミングがなくて制服のまま隅で見学している。 自分が着たことがあるせいか、ブルマというのは改めて見ると露出度が非常に高い。太もも丸出しの丈でおしりが見えててしまいそう。激しい動きをするため部員たちはしきりに下着がはみ出ないよう指で直すがその仕草もまた性的興奮を誘う。 なつきのタッグしていたおちんちんが次第に反応してくる。 なつき(だめ!いま反応したら…) 中村「またその格好でやるの?」 突然中村が目の前に現れる。 中村「特待生は練習なんて制服で十分なのね。今日はどんな下着をみせてくれるのかしら。」 そう言って中村は去っていった。近くの部員はクスクス笑っている。 恥ずかしくて更衣室に逃げようとした時、卓球場の扉が開いた。 尾崎「はいみんな集合ー!これからユニフォーム配るわよー!」 全員が一斉に練習を中断し尾崎の前に集まる。観月の号令と同時に全員が礼をし、その場に座る。 尾崎「大会出場者はユニフォームに着替えなさい。別メニューをやるわ。それと如月。」 なつき「は、はい。」 尾崎「あなたの実力は買っているけど練習で特別扱いはしないわ。着替えもしないで見学しているなんて今後は許さないから。」 なつき「す、すみませんでした…」 いつもの陽気な雰囲気とは違う。呼び方もなつきちゃんから呼び捨てだ。 尾崎「とりあえずあなたもユニフォームに着替えてきなさい。」 そういわれ更衣室に入るとすごい光景が視界に入ってきた。レギュラー、補欠の部員がせかせかとユニフォームに着替えている。下着が丸見えだった。 なつき(こんな状態で着替えないといけないなんて…) 観月「如月さん、早くしないと!」 なつきも隅でこそこそと着替え始めた。あせりのせいか制服がうまく脱げない。 観月「如月さん?手伝おうか?」 なつき「い、いえっ!大丈夫です!」 今の状態を見られるわけにはいかない。やっとの思いで制服を脱ぎ、ユニフォームを手にとった。 しかしそこでもなつきは驚愕した。 なつき「これ…スカート……?」 ユニフォームは桜色の通気性のよさそうなシャツに黒色のミニスカートだった。最近スカートのユニフォームが流行っているとはいえ、まさか自分が着ることになるとは… しかも丈は制服と同じぐらい短い。 着替え終えると再び卓球場に戻った。ユニフォーム姿の部員を見てほかの部員は「可愛い!」「まり、似合ってるよー。」など歓声が沸いた。 尾崎「はいはい、静かに。あなたたちは今日からこれで練習するから。」 なつき(え!こんなミニスカートで!?これじゃまたパンツが見えちゃう…ほかの子は恥ずかしくないのかな?) そんなことを考えていると少し近くで、 女子部員A「ユニかわいいねー。でもスカート短くない?」 中村「中にブルマ履いてるから大丈夫よ。誰かさんと違って練習中にパンチラなんてしないわよ。」 女子部員A「きこえちゃうよ~。」 その声が聞こえてハッとした。 なつき(しまった。中にブルマ履いてない…) 考えてみればわかることだった。こんな動き回る競技でスカートの下にそのまま下着を履くなんてありえない。でも今更更衣室に戻れないし・・・ 中村「もしかして生パンだったりしてねあの子~。」 女子部員A「まさか~さすがにそれはないよ~。」 なつき(どうしよう…昨日はすぐ帰れたけど今日は…) 尾崎「じゃあユニフォーム組はゲーム練習ね。如月は中村とやりなさい。」 それを聞いて背筋が凍った気がした。この状況どうやって乗り越えればいいんだろうか。
レスを見る(1)
2015/01/30 16:59:58(rni2COlk)
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