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1:黒い下着2の1
投稿者:
ま
◆72/S7cCopg
F高校に入学した。かねて言っていた通り、僕らは自転車で一時間かけて
登校した。慣れてしまえばどうということはなかったが、それまではやはり 少し大変であった。F高校の近辺は盆地になっており、どの方面から来ても 坂があるので、行きは良いが、帰りは非常に大儀であった。登校初日、学校 の近くまで来て、そろそろ疲れているところに、割と急で長い坂があったの で、それを気持ちよく滑り下りると、 「帰りはこれを上らなきゃいけないんだね」 と白井が余計なことを言うので、げんなりしてしまった。 桜の花は、思いの外早く散り始めてしまって、満開というわけにはいかな かったが、僕の想像した通り、僕らは花咲く桜の木の下、二人揃ってF高校 の校門を通った。風が吹くと、花びらが散った。白井は綺麗な髪をさらさら となびかせていた。その美しい女性が自分の恋人なのだと改めて思うと、幸 福を感じた。 クラスは別になった。前から、同じクラスになれると良いねと言って、そ れを祈っていたのだが、届かなかった。僕らは至極残念がったが、そればか りはどうしようもなかった。 部活動は、白井と一緒に合唱部へ入った。僕が白井にひっついていくかた ちであった。白井は、一緒に入ってくれるのは嬉しいが、無理に自分に合わ せないで、自分のやりたい部活動に入ってほしいということを言った。僕 は、他に色々やってみたいのは確かにあったが、どれも試しにやってみたい という程度で、どうしてもというほどのものでなく、そういうことなら合唱 部とて同じことなので、どうせならということで、白井と一緒にいられるそ れへ入った。 僕ははじめ、合唱部というのを侮っていた。僕は音痴でないし、声も大き いので、歌は絶賛というほどではないが、まあ、うまいと言われるほうであ った。だから、歌には多少の自信があり、それで通用すると思っていた。と ころが、F高校合唱部は、さすがに全国レベルの演奏をするところだけあっ て、声質、声量ともに、僕にとっては未知の領域であった。僕は面食らっ て、置いていかれまいと必死に練習した。そうするうちに、いつのまにかか なりのめりこんでいた。合唱は、やればやるほど奥が深くて、面白かった。 白井は、自分にひっついて入部した僕が、ちゃんと続けられるのか、続けた としても、いやいやながらになりはしないかなどと心配したが、そんな僕を 見て安心したと言った。僕は、そんな余計な心配しなくていいのにと思っ て、苦笑した。 実力十分の部だから、文化部にしては男子部員は多かったが、それでもや はり女子部員の方が多く、女子約四十名、男子約二十名、総勢約六十名であ った、僕は、合唱なんぞをやる男子は、運動のできない、眼鏡をかけた優男 ばかりだと、勝手な、酷い偏見を抱いていたが、そうでもないので、意外に 思った。運動をしない部なのだから、運動神経の良し悪しはわからなかった が、見た目はそう悪くなさそうに思われる人はけっこういた。少なくとも、 もやしのような奴ばかりではなかった。とはいえ、僕の抱いていた偏見通り の人も数名いて、ある先輩などは、 「ああいうのが合唱部に対する偏見を生むんだ」 と言って、しんから忌々しそうにしていた。実際、僕もそういう偏見を抱 いていたのだから、その言葉は真実であった。 女子は何しろ人数が多いから、美人も不細工も、その中間の者もいた。白 井は美人のほうであった。僕にとっては白井が誰よりも美しいのだが、そう いう贔屓目を除いても、彼女は美人であるに違いなかった。僕はかなり得意 になった。入部したての頃、僕と白井が恋人同士であることを知らない男子 が、白井を見て、あの子可愛い、あの子可愛いなどと噂をしているのを聴く と、心の内で凱歌の声が起るほど嬉しかった。高校に入学した男子というの は、かなりの割合で、彼女をつくるということを望み、期待しているもの で、その点で言えば、僕は彼らより先んじていたのだから、優越感を感じず にはいられなかった。けれども、そういう男たちの中で、大胆な奴などは、 どんどん白井に話しかけ、白井は白井でそれに愛想よく応えるものだから、 それには嫉妬を感じた。人の女に気安く話しかけるなという心持ちがした。 白井に対してさえも、俺という男がいるのだから、もう少し慎んだ態度をと るべきだなどと、不愉快に思った。そういう考えは、いかにも小物らしい、 情けないものだと自認していたが、考えるものは勝手に考えてしまうし、考 えをよそうにも、よそうよそうとしいるうちは、考えているのだから、畢竟 どうにもならなかった。でも、だんだん慣れていったし、僕と白井が付き合 っているのが知られていくにつれて、他の男子たちは遠慮がちになっていっ たので、それはあまり気にならなくなった。だいたい、僕のほうも、白井と いう女がありながら、他の女子と会話していい気になることはあった。それ も、顔の良い子であれば尚嬉しかった。決して浮気をしようなどという魂胆 があるわけではないのだが、女の子と話をするのはやはり楽しいものであ る。それを見た白井が、嫉妬してくれたら愉快だと、意地の悪いことをも考 えないではなかった。そんな具合なのだから、僕が白井をとやかく言う資格 は無かった。 そういう悩みは、悩みというにはいささか呑気だけれども、相手を強く烈 しく想っているからこそのものであって、自らの精神を御するのに骨を折る こともあったが、結局、僕らはしんから愛し合っていた。 学校が遠いので、部活をしてから下校すると、もう親が帰宅していて、い ちいちホテルに行く金もない僕らは、セックスの回数が激減してしまった。 僕らはしばしば欲求不満になった。殊にセックスが好きな白井は辛そうで、 気の毒に思えるほどであった。その分、たまにできる機会があると、一層も 二層も激しくした。 「一人でするのさみしいよう」 と殊更甘えるように言って、僕のちんこを使って自らの性欲を満たしてい た。白井は、僕とセックスができないときは、オナニーをいつもしているよ うであった。白井は、そのことについて、何故か、 「ごめんね」 と言ってきた。セックスができないからといって、一人で勝手にして、気 持ちよくなるのが、僕に悪いという気がするらしい。悪い悪いと思いつつ、 むらむらするのを我慢できずに、気が付くと、クリトリスをなぶり、まんこ の中をかき回しているらしい。僕としては、もしそれで満足してしまって、 肝心のセックスのときに気が入らないのでは、確かに不満だが、そんなこと は全くないのだから、そのように謝られても、身に覚えのないことで謝罪さ れているのと同じことで、なんのことやらという感じがするだけであった。 一方僕は、オナニーはあまりしなかった。よほど溜まってきたなと思うと きに抜くくらいのものであった。おかげで、白井とするときは、濃厚な精液 をとばした。白井はそれを喜んだ。まんこの中以外なら、顔だろうと口だろ うと、どこでも精液を受け止める、淫乱な彼女である。たまっている分、早 漏気味になるので、彼女の絶妙なフェラチオに我慢しきれなくなって、本番 の前に、彼女の口の中いっぱいに出したことがあった。白井は顔をしかめな がらも、それを飲んで、 「濃いい」 と言って舌を出し、唇を拭うように動かした。 「美味しい?」 と僕が訊くと、 「美味しくないっ」 と言って、笑った。
レスを見る(8)
2006/10/11 20:39:23(mui7SCYi)
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