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中華飯店の女第一話
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:シナリオ 官能小説
ルール: エロラノベ。会話メインで進む投稿小説
  
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1:中華飯店の女第一話
投稿者: イエスタデイ
 東京行きひかり二十号が、終点の東京駅へ到着した。
 ドアが開き、前川 誠二は、ホームに降り立った。
 (東京も久しぶりやなあ)
 彼は、高校、大学と東京で過ごし、地元大阪に就職していらい、三年ぶり
に東京に来た。

 階段を降りて、東京駅構内に来ると、大勢の人が行きかえっている。
 (東京はやっぱり人が多いわ)
 と雑踏を、懐かしんでいた。
 誠二は、大阪の本社から、ここ東京の支社に転勤でやって来たのだが、支
社に行く時間には、まだ早く、昼食をとろうと周辺を歩いた。
 にぎわっている駅周辺を過ぎると、ちょっとした先に「中華料理 天心」
という看板が、誠二の目にとまった。
 (そうや、あっこで食おう)
 横断歩道の信号が、青に変わり、誠二は、その店に駆け込むと
 「すいません、休憩になるんですが・・・」と三十半ばくらいの女性の店
員らしき人に言われて、踵を返すと
 「いいよ。一人くらいなら。どうぞ、座ってください」と振り向くと、厨
房の中に、一見、強面のマスターが、にこっと笑って言った。
 そういわれて、誠二は、カウンターの隅に座ると
 「何にしますか?」とさっきの女性の店員に注文を、聞かれた。
 「えーと、中華丼で・・・」というと
 「はい、中華丼ね」と大きな声でマスターに言った。
 厨房の中にも、店員が二人いて、前掛けをはずし
 「それじゃあマスター、おかみさん、休憩にします」といい、さっきの女
性店員が
 「はい。ゆっくりしてね」と店員を見送っていた。
 女性の店員さんは、おかみさんだったのである。

 「はい、中華丼あがったよ」とマスターの威勢のいい声が聞こえ
 「どうぞ、お待ちどうさま」とおかみさんが、テーブルの上に置くと、思
わず
 「どうも。おおきに」と大阪弁が出てしまった。
 「お客さん・・・関西の人?」とおかみさんが聞き
 「ええ・・・転勤で東京に来ました」と誠二が答えた。
 「その割には、さっきは標準語だったわよね」とおかみさんが聞き返し
た。誠二は
 「ええ。高校、大学と東京でしたから」というと
 「ああ、どうりで・・・・・・」と奥から、マスターがにこにこしなが
ら、感心していた。
 誠二は、一口、中華丼を口にすると「うわっめっちゃうまいわあ、この中
華丼」とばくばく食べていると、おかみさんもマスターも、笑っていた。
 誠二は、あっというまにたいらげると、マスターに
 「ところどころで、地元の言葉が出ちゃうんだねえ」とにこりというと
 「興奮したり、テレビなんか観てると、独り言のように出ますね」と誠二
も、にこりとしながらそういった。
 「ご馳走様。とってもおいしかったです」と誠二がいうと
 「どうもどうも。お客さん、会社近いんですか?」とマスターが誠二に聞
いた。
 「そうですね。ここからだと・・・歩いて七、八分ってとこですね」と誠
二が答えた。
 マスターもおかみさんも
 「また寄ってくださいね」と揃って誠二にいった。
 「ええ。近いからまた来ますよ」といって、店を出た。
 (あそこ、安いし、うまいし、近いしで、ええとこみつけたわ)

 支社に行くと、営業所の所長から紹介され、誠二は挨拶をすませ、前の担
当の引継ぎをやっていると、みるみるうちに暗くなった。
 誠二は、一つのことに没頭すると、周りが見えなくなるタイプの人間だっ
た。例えば、卒業論文を仕上げる時にも、不眠不休で頑張ってしまい、寝不
足と空腹で倒れてしまい、救急車で、病院送り、なんてこともしでかすほ
ど、集中力にたけていた。

 しばらくすると、懐中電灯を照らしながら、警備員が部屋に入ってきた。
 「まだ、誰かいるんですか?あっ今日来た、前川さんじゃないですか。も
う九時ですよ」と注意され
 「えっもうそんな時間ですか?帰ります、帰ります」と急いで机の物を整
理し、慌てて会社を出た。
 (相変わらず時間に疎いなあ・・・・・気つけんとあかんな)

 お昼を食べたきりなので、気がつくと、無性に腹が減ってきた。
 (アカン、腹減りすぎて、気分悪いわ)
 ふらふらと歩くと、丁度「天心」の前だった。店は、まだ閉めていないみ
たいだ。
 誠二は、ドアを開け
 「まだ、いいですかね?」と声をかけると
 「あっ昼間のお客さん。まだ仕事してたんですか?いいですよ、どうぞ」
とマスターが言ってくれた。
 すかさず
 「すいません。焼肉定食。ライス大盛りで」というと
 「たいへんねえ・・・焼肉定食入ります」といいながら、おかみさんが、
水を持ってきた。
 「どうも」と誠二がおじぎし、その水を、一気に飲み干すと
 「うわあ生き返るなあ」と深呼吸した。
 お店のみんなが大笑いしていた。
 誠二が一息つくと
 「ピリリリ、ピリリリ」と携帯電話が鳴った。
 誠二は
 「すいません」とお店の人におじぎしてから
 「はい・・・もしもし、あっおかんか?何の用や」
 「荷物届いたんか?」
 「とっくやて。くだらんことで電話すな」というと
 「あほー、届いたんなら、電話くらいかけらるやろが。ばかたれが」と怒
鳴り返してきた。これには、誠二も
 「ああ、すまんすまん。用ないなら切るで」と一方的に電話を切ってしま
い、店のひとがあんぐりとしていた。
 すっかり満腹になった誠二は、お店の人たちと談笑し、その後、会社で用
意してくれたアパートに着いた。
 (なんやここ、えらいぼろっちいな)

部屋を片付けるのは明日にし、喉がかわいたので、近くの自動販売機でスポ
ーツドリンクを買うと、何やら電柱の影で、泣いている女の人がいた。
 「どうかしましたか?」と誠二が聞くと
 「はい・・・・・・」と女の人が顔を上げると、誠二はぎょっとした。
 その女の人は「天心」のおかみさんだったからである。
 「どうしたんですか、おかみさん」と誠二が聞くと
 「ごめんなさい・・・あたし、あたし」というと、その場で泣き崩れてし
まった。
 もう夜中の十一時過ぎである。このままでは、近所迷惑だと思い、誠二は
 「ここじゃ近所迷惑ですし、よかったら話聞きますから」と誠二は、天心
のおかみさんを、部屋にあげた。
 「なんかあったんですか、おかみさん」と誠二が聞くと
 おかみさんは、持っていたハンカチで、涙を拭い
 「うちのひと・・・・・浮気しているの。前から妖しいと思ってたけど、
今夜店終わってから、つけてみたら・・・女の人と一緒だったの・・・」と
涙をこらえていたが
 「どうして~・・・・・・」と誠二にしがみついて泣いていた。
 誠二には、訳がわからなくて、おかみさんが泣き止むのをただ、待ってい
るほかなかった。

~第二話へとつづく~
 
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2006/04/15 02:48:10(ToRgeMme)
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