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1:密かな楽しみ40~孝史と香奈~
投稿者:
瀬名
「ごめんな。家まで押し掛けちゃって。白坂に聞いたんだ、オマエの家。」
「・・いいよ・・別に。」 「お母さん、病気なんだって?みんなオマエが来ないんで残念そうだったよ。」 「・・そう。あの・・話って何?中村君。」 香奈と中村は、香奈の家の前で壁に寄りかかり僅かな距離をとって立っていた。 時刻は9時を過ぎていて、電柱に設置された街灯が辺りを頼りなく照らしている。 風はなく、真っ暗な冬空には、雲の隙間から星がチラチラと見えて、月明かりが僅かに零れている。 二人が吐く息は白く、凍えそうな程寒かったが、香奈は、嬉しさでその寒ささえ感じないほどだった。 中村が会いに来てくれた。 それがたまらなく嬉しかった。 「あのさ・・あの・・最近さ、オマエと話す機会が無くてさ、元気なかったしさ、その・・なんて言うか・・話すタイミングが掴めなかったっていうか・・。」 中村は後ろ手に壁により掛かり、下を向いてもごもごと口を濁しながら喋っている。 いつもの中村らしくない。 「・・そうだね。最近、中村君と喋ってなかったね・・・あたし・・嫌われてるって思ってた。」 「そんなわけないだろ?そんなんじゃなくて・・・。」 中村も香奈も気まずい雰囲気を察して暫く無言で地面を見ていた。 「あのな。あの時のヤツ。アイツと付き合うのやめろよ。オマエには合わねーよ。」 中村は急に顔を上げると香奈の横顔を見ながら、少し大きくなった声で言った。 その言葉を聞いた香奈は驚いて慌てて否定した。 「違う!違うよ!付き合ってなんかいないよ!あの人は・・・。」 そう言いかけて香奈は口ごもった。 『・・なんて言おう?どう言えばいいの?ホントの事なんて言えない!!』 香奈は必死に考えた。上手く誤魔化せる言い訳。 「・・あの人は・・何だよ?」 中村は口調を荒げて聞いた。 「・・お兄ちゃんの友達で・・なんか・・しつこくて・・でも付き合ってなんか無い!もう会ってないし!ホントだよ!」 「・・そう・・なの?・・ホントに?オレの勘違いだったのか?」 中村は訝しげな顔で香奈を見た。 香奈は、真剣な顔で中村の顔を見据えている。 「悪ぃ。岡本がそう言うなら・・そうだよな。ごめん、変なこと言って。そうだよな。オマエがあんなヤツと付き合うわけ無いもんな。」 中村は堅くなっていた表情を崩し、ぎこちない笑みを浮かべて言った。 その表情を見た香奈は、ホッと胸を撫で下ろし安堵の溜め息をついたが、それと同時に心の奥底から沸々と沸き立つ苛立つような感覚を覚えた。 中村を愛している。 狂おしい程に。 こうして会いに来てくれた事が堪らなく嬉しい。 しかし、中村は紗耶香を想っている。 その事実が香奈を苦しめる。 いくら中村を求めても、その想いは届かない。 そして狂わんばかりに心がもがき苦しむ。 その切なさが香奈の小さな胸を引っ掻き回し、激情させ、沈黙させる。 そうした感情をずっと抑えつけてきた。 そして、いつしかその愛情は憎しみにも似た感情を香奈の深層に芽吹かせていた。 「なんかホッとしたよ。岡本の事心配してたんだ。だって見るからに軽そうな男だったからさ、騙されてんじゃ無いかって。」 優しい笑みを浮かべながら目を見て話す中村の顔を見た時、香奈の心は一気に激情に駆り立てられた。 「・・なんで・・そんな事言うの?・・なんで?・・中村君には関係ないじゃん!!あたしが誰と付き合おうと中村君には関係ないでしょ!?」 「・・いや・・なんでって・・・。」 激しい怒りに我を忘れて声を上げる香奈に、中村は驚き、答えに詰まってしまった。 香奈の苛立ちは抑えが効かず、後から後から吐き出される。 「あたしは!!あたしはこんなに苦しいのに!!あたしはこんなに悲しいのに!!ツラい目にあったのに!!中村君は紗耶香が好きなんでしょ!!あたしの事なんか関係ないじゃん!!どうして会いに来たの!!どうして!?どうして優しくするの!?あたしは!!こんなに・・・こんなに・・好きなのに・・・。」 そう言い終わると、香奈は両手で顔を覆い泣き崩れた。 冷たいアスファルトの道路に膝をつき泣きじゃくる。 隣の家の犬が吠えている。 近くの通りを車が走り去る。 雲の切れ間から月明かりが零れ落ち、また雲に遮られる。 暗闇の向こうから誰かが歩いてくる足音がする。 足音がふと消える。 そして暫くの静寂。 中村は、香奈の前に歩み寄って、しゃがみ込むと香奈の震える肩に右手をかけて口を開いた。 「ゴメン・・おれ・・気付かないうちにオマエの事傷つけてたんだな。多分・・オマエの気持ち・・知ってたんだ。だから・・調子にのってお節介やいて・・。ホントにゴメン・・。」 そう言った中村の声を聞きながら、香奈はゆっくりと顔を上げた。 涙で滲んだ視界に中村の顔が見える。 『どうしてこの人を好きになってしまったのだろう。この切なげな顔があたしを苦しめる。この優しい目を忘れることが出来ない。』 間近に迫る中村の顔を見つめながら香奈は、淡く、切なく、後悔の混じった激しい恋心をあらためてかんじた。 たまらず中村の顔から逸らした香奈の目に人影が映った。 街灯の薄明かりに照らされた白い肌が背景の暗闇から浮かび上がっている。 肩まで伸びた真っ直ぐな髪がキラキラと輝いている。 この距離でもはっきりとわかる潤んだような透き通った目。 美しい少女が佇んでいる。 『・・・!紗耶香!?』 香奈が心の中で叫んだ時、中村がゆっくりと口を開いた。 「岡本・・おれ・・やっぱり・・今でも・・・。」 中村は紗耶香に気付いていない。 『・・ダメ・・言わないで・・いや・・今は・・言わないで!!』 香奈は、突発的に中村に抱きつくと唇を重ねた。 中村の背中に手を回し、体を密着させ唇を吸い続けた。 驚いた中村は目を見開き動かない。 香奈は中村の唇を吸いながら横目で紗耶香を見た。 紗耶香と目が合う。 紗耶香は、手のひらを口にあて驚き放心している。 香奈は力を込めて中村を抱き締め、唇を吸い続ける。 その小さな胸を中村の胸に押し付ける。 中村は躊躇しながらも香奈の腰に手を回し二人は抱き締め合い唇を重ね合った。 『もう離さない。中村君はあたしのもの。誰にも渡さない!紗耶香になんか渡さない!!』 香奈は紗耶香を横目で見ながら貪るように中村の唇を吸い続ける。 中村の唇の間に舌を入れる。 一瞬、ビクッと体を震わせた中村はその舌の感触を確認すると自らの舌を絡めだした。 二人の息づかいは荒くなっていく。 香奈は、背中に回した右手をゆっくりと撫でるように動かし始め、背中から腰へと移動させる。 中村も同じように右手で香奈の腰を撫でる。 香奈は、その中村の手の動きを確認し、右手を中村の股間へ移動させた。 また中村は驚き、ビクッと体を震わせる。 香奈は構わず中村の股間を撫でる。 形がハッキリとわかる。 興奮しているのが確認出来る。 香奈は中村のジーンズのファスナーをゆっくり下ろすと、右手を差し込み、その堅くなった中村の股間を握り締めた。 中村の息づかいが一段と荒くなっているのが解る。 手の平に収まるくらいの中村の堅くなったペニスを優しく握り締め撫でるように動かす。 もう一度、横目で紗耶香を見た時、紗耶香は駆け出した後だった。 遠ざかり、暗闇に消えていく紗耶香の後ろ姿を見ながら香奈は、このまま中村を部屋に上げようと考えていた────。
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2009/07/08 23:56:07(IcG38yam)
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