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1:小学生女子に求婚されたのだが
投稿者:
たかし
◆j4mpxObhG.
ここは田舎の一軒家。
妻と死に別れて5年、どうにか頑張って一人娘の裕未を育ててきた。訳あって娘の他にもう一人、小学5年の亜季って子が同居してるんだけど、その亜季と私が妙な事になってしまったので、その事を書こうと思う。 事の起こりは3年ほど前のある日、うちの右隣の老夫婦のところに当時小学2年生だった亜季が引っ越してきたことに始まる。 聞けば両親が事故に巻き込まれて重度の障害を負ってしまったとかで、色々あった揚句に、亜季の父親の両親であるところの老夫婦が後見人となって育児をすることになったらしい。色々あったという中に、小学2年生には理解できない理不尽な扱いもあったようで、なんとも不憫な話に同情し、何かと不安だろうからと、私も娘も一緒になって積極的に亜季と関わるようにした。 初めて会った時、何故か亜季は泣いた。 こりゃ人見知りの激しい厄介な子供だぞと思ったけど、逃げるわけでもなく俺の前に突っ立ってただただ泣くばかりだった。どうしていいかわからずにいる俺をよそに、裕未が抱きついてよしよしと頭を撫でた。お姉さんっぽいことをしてるなぁと関心したけど、まだ泣きやまない。頑張ってあやしていたオネエサンだったが、やがて諦めたようだった。そして裕未の手が頭から背中に移り、そして腰に。亜季のスカートを掴んだと思ったら自然な流れで投げ飛ばした。なかなか綺麗な上手投げだった。そこで漸く亜季が泣きやんだ。投げられてぶつけた頭を擦りながら 「もう一回」と挑む亜季の顔は笑顔だった。なかなか変な連中である。 年の近い女の子同士が仲良くなるのにそれほど時間は必要なく、翌日から互いの家に行ったり来たりしてよく遊んでいた。 亜季の父親は私の中学の先輩で、全く知らないわけではなかったので、入院先を調べて見舞いに行ってみた。娘さんは元気にやってるから心配するなと言おうと思ったのだけど、夫婦で植物人間になっていてドン引きした。老夫婦に聞いたら亜季はこの事を知っているらしい。 まだまだランドセルが大きくて登下校で歩く様子が危なっかしい亜季。その小さな背中に本来あるべき後ろ盾がないのである。 裕未と無邪気に遊ぶ亜季を見て、この子の将来を考えるとどうしても憂鬱な気分になってしまう。 去年の冬に隣のお爺さんが脳梗塞で倒れたのをきっかけに、亜季を預かる事が多くなった。 裕未とは姉妹のように打ち解けていたので、我が家でのお泊りは何の問題もないと思っていた。 初めてのお泊りの夜、いざ就寝となると亜季は私と一緒に寝たいと言いだした。女の子同士で裕未の部屋で寝るものだとばかり思っていたので意外だった。眠たくなると不安が出てくるのか、涙目になって私の袖をつまんでいた。 考えてみれば、まだまだ親(大人)に甘えたい子供なんだよな。 これまで亜季は相当に頑張って気丈に振る舞っていたのかもしれない…と思い、亜季と裕未と私で川の字になって寝ることにした。私が左で裕未が右で亜季が真ん中。亜季はとんでもなくハイテンションで、裕未をみて喜んで、俺を見て喜んでいた。なにがそんなに嬉しいのかわからないが、さっきまでのベソかきよりこっちの方がいいに決まってる。 そのうち裕未の寝息が聞こえてきた。まだ興奮している風の亜季は俺の方を向いて、 「手、つないで」 と言って布団の中に手を入れてきた。断る理由もないのでギュッと握ってやると、にたぁ~と笑って安心したように眼を閉じた。なんとも可愛い仕草をするものである。この手を握ってあげられる人が自分しかいないのでは、と思うと怖気がしたが、同時に父性とは違う男としての責任みたいな感情が湧いてきたので『何考えてんだ、俺は』と小さく首を振った。 それから間もなく、亜季の母親が亡くなり、相次いで父親も亡くなってしまった。 亜季にそれを告げるのは私の役目になっていた。パニックを起こすのではと危惧していたが、子供ながらに何となく覚悟していたのか、無表情に頷くだけだった。 葬儀が終わり、まばらな弔問客が引いた後、お婆さんが私に言う。 「私に何かあったら、亜季は天涯孤独になってまう。もしそうなったら亜季と一緒に暮らしてやってもらえんやろか」 と涙を浮かべて頼まれてしまった。 安請け合いするつもりはなかったけど、亜季の両親を見舞った時から、そんなことになるような気はしてたので、静かに承諾した。 養女にした方がいいのか未成年後見人にした方がいいのかあれこれと調べながら、それとなく亜季に 「なー亜季、俺たちと一緒に暮らすってのはどう思う?」と訊いたら、 「え?どういうこと?」 「俺の子供になって裕未の妹になって、この家で暮らす」 「うーん……そんなんだったら、お嫁さんがいいな」 「ばかもん、女同士で結婚なんかできんわい」 「は?裕未ちゃんとじゃないし!」 「は!?なに、おまえ、俺のオヨメサンになる気かい!」 「なってあげてもいい」 「ほほう。何気に上から目線なのが気になるが、光栄ですと答えておこう」 「きゃは!マジ?ロリコン?変態?」 「今頃気づいたか、愚か者め」 女子小学生も4年生にもなると、なかな対等な会話ができるものである。 「しかしな、亜季、オヨメサンになるには料理、洗濯、掃除その他モロモロができないと無理なんだぜぇ」 「はは!たっくん(俺の事)はミーの実力を知らんのだな」 「ほー、その実力とやらはいつ見せてもらえるんだ」 「さあ」 「・・・」 まぁ、裕未とも仲良し、俺とも仲良しな亜季であった。 なかなかシリアスな会話にならないのだが、一歩間違えば陰鬱になりかねない背景を抱える少女だけに、このテンションはありがたかった。 とりあえず前振りはできたのだ。 桜が咲くころ、お爺さんが亡くなった。 数日して、お婆さんが訪ねてきた。これまで介護と看病で大変だったのは知っているので、寂しい中にも安堵の表情を浮かべているのが見て取れた。 「たかしさん(俺の事)に渡しておこうと思ってね」 と通帳と印鑑を渡された。 名義は亜季になっている。 「これは?」 「亜季のお金だよ。事故の加害者からの賠償金だ」 「はぁ」 「これから亜季は何かとお金がかかる。普通なら親がかけてる学資保険なんかもないしね」 「いや、しかし、私が持っていいもんじゃ…」 「なにね、勝手な話で申し訳ないんやけど、私ね、施設に入ろうと思っとる」 「はぁ」 「これから亜季も中学生になれば部活やら塾やらで大変やろ」 「そう、なりますわね」 「弁当なんかも必要になるし洗濯物も増えるやろ」 「はぁ」 「この年で、自信がないんだよ。それに亜季に介護で苦労させたくない」 至極もっともな見解だった。そのために賠償金からいくらか使わせてほしいとの事だったが、そんなものに私の同意なんか不要で、どうぞお好きにと通帳を返そうとしたが、それじゃ駄目だという。 「後になって、私がネコババしたと思われても嫌でな。ババアだけに…」 そういうことか。納得するしかなかった。しかし、ババアだけにって。 後日、ATMで下したお金をお婆さんに渡した。その時初めて通帳の額を見たのだけれど、とんでもない残高に震えてしまった。 「私が持ち逃げしたらどうする気です?」 「たかしさんにそんなことする度胸ないわいな。わはは!」 笑われてしまった。でもその後に 「亜季はあの年で何もかんも失くしてもたんや。よほど業の深い魂を持ってるんやと思うよ。もしその金をたかしさんが盗んでしまえば、あの子は生きていけんやろ。でも、そうなったらそうなったで仕方ないと思ってる」 高齢ゆえの何か達観したようなセリフだった。 「それとな、気味悪がられてもあれだったんで、今まで黙ってたけど…」 「?」 そこでお婆さんは辺りを見回す素振りをして声のトーンを下げた。 「あの事故な、亜季も一緒に巻き込まれとったんや」 「は!?」 「救急車で運ばれた時は心臓が止まっててな」 「は!?」 「いや、もう死んどったんや」 「…」 「まだ助かる見込みのあった親の方を治療してな、亜季には何もしてないんや」 「ちょ、それって…」 「うん。でも、亜季は生き返った。それどころか、何もなかったかのようにむっくり起き上がったんや。いや、そこには私もおったから間違いない。お医者さんもびっくりしてなー、奇跡や奇跡やゆーて騒いどったわ。特に怪我もなかったんで次の日には退院したんやけど、しばらくは何もしゃべらんとぼーっとしてたんや。そしてな、ある日、『あのー、すみませんけど』と言ったんや。8歳の子供がやけにはっきりとな。そしたら続けて『ここはどこでしょうか?』と聞いてきたんや。あー、これが噂に聞く記憶喪失か!と思ったけど、その口ぶりがあまりにはっきりしていて、こちらを見る表情もちゃんとしとったんで、私はなるべくわかりやすいように説明してやったんや」 「はぁ」 「その説明は子供には難しかったと思うんやけど、亜季は頷きながらじっと聞いててな、そして『わかった、よろしくね、おばあちゃん』と言ってニッコリ笑ったんや。その時の私の気持ち、わかる?」 「たぶん…ぞっとした?」 「そうや。ぞっとした。けどな、それからの亜季はただの元気な小学生やった」 ただ茫然と聞くばかりの俺。なんとも変な感じのする話だった。 「だからね、亜季は何もかも失ったんだけど、命は取り戻したんや。ようわからん子やけど、それで十分なんじゃないかなと思うわけや」 「十分…ですか」 「ま、そういう訳なんで、たかしさんには申し訳ないけど、これも何かの縁やと思て、亜季の事、よろしくお願いします。お金は好きに使ってくれていいからね」 お婆さんは同じ市内の立派な老人ホームに入って、亜季は俺の家に住むようになった。 部屋は余っていたので、亜季の部屋を作った。ベッドや家具は使っていた物を持ってきたので、特に何も買い足すものはなかった。歯ブラシやマイカップや食器一式はなぜかとっくに我が家にあったし、それどころか、洋服や下着やいろんな私物がいつの間にか置いてあった。恐るべし亜季侵略。 だから、今日から一緒に暮らします!と宣言はしたものの、普段の生活となんら変わらないのであった。ただ、夜になっても、亜季がどこにも行かないだけだった。 「たっくん」 そろそろ寝ようと歯を磨いているとき、先に寝てたはずの亜季が声をかけてきた。 「ん?」 「あの、一緒に、寝て、いい?」 いつもの生意気な亜季じゃなかった。もじもじして妙に可愛い。 「んっうんっん」 歯磨きしながらは喋れんなかった。ぐじゅぐじゅぺっ。 「どうした?怖い夢でも見たか」 「う、うん」 「しょーがねーなぁ、おねしょするなよ」 「ばかっ」 俺の部屋は和室なので、押入れから布団を出すだけなので簡単だ。 「じゃ、おやすみぃ」ととっとと寝ようとしたが、阻止られた。 というか、俺の布団に亜季が入ってきた。 「…なにやってんの?」 「え、一緒に寝ようって言ったもん」 「そりゃ、まあ、そうだけど」 「いや?暑い?」 「かまわんよ」 「やった~」 ぴたっと身体を寄せてくる亜季。いつの間にか身体のボリュームが増していて驚いた。子供は子供なんだけど、5年生って急に大きくなる年頃みたい。 「なんか、おまえ大きくなったよな。何センチあんの?」 「70、53、73」 「へー、どうりでこんなにって スリーサイズじゃねーよ!身長だよ」 「あ、ああ、身長ね、143ぐらい」 「もう小柄な大人ぐらいあるな」 「そうでしょ~色々大きくなってるんだよ~」 と変な事を言い始める亜季。スルーして寝ようとしたけど、亜季は黙らない。 「たっくん、たっくん、ほらほら」 と俺の手を取り胸に当てる亜季。そこには思ってもない感触の膨らみがあった。 「お!」 「へっへー」 「お菓子の食べ過ぎや」 「太ったんちゃうし!」 「おのれちょこざいなおっぱいめ」 「ちょこざいとは無礼な、おっぱい様に謝れい」 「許してたもれ」 「許してほしかったらちゃんと揉むがよい」 「揉まずにぃ~殴る!」 グーで殴る素振りに転がって逃げる亜季。紅潮した笑顔はなんとも可愛い。 「いつの間にやらだよなー。女の子は成長早いわ」 「え?なに、乙女の胸を揉んだ感想がそんな傍観的で許されると思ってるの?」 「お前って小学生のくせに難しい言葉話すよな」 「黙らっしゃい、問題はそこではありません。」 そういって傍らに正座する。 「たっくんは、ホモなの?」 「は!違うわ!」 「ゲイなの?」 「意味わかっていってる?」 「女の子に興味ないの?」 「女は好きだがお前は子供だ」 「子供の女は女ではないと」 「そうだ」 「どのへんが女ではないと」 「どのへん?」 「おっぱいの大きさ?お尻の大きさ?毛が生えてるかどうか?年齢?」 「年齢…かな」 「わかった」 そういうと亜季は服を脱ぎ始めた。 「わ、こら、何やってんの」 「え、子供が無邪気に裸になってるだけなんですけど」 と見る間に下着まで脱いでしまった。思いがけないしなやかなラインが披露されてドキリとしてしまう。さすがに眼のやり場に困る。 「おっやすみなさい」 そういうと、亜季は俺に抱きついて寝たふりを始めた。 「何考えてんだよ、まったく。はいはい、おやすみ」 しょうがないんでそのまま肌布団をかけてやり寝ることにした。 『…沈黙』 俺は断じてロリコンではない。これまでネットでエロ画像やエロ動画を散々物色してきたが、ロリ物には一切手を出していなかった。というか、興味がなかった、というか、その世界を全く知らなかった。 そんな俺がピンチである。 アウトオブ興味の小学生女子に抱きつかれていることに、しかもその女子が全裸であることに、少なからず興奮してきているのだ。特に最初に触った胸の感触がまずい。6年生の裕未の胸が目立ってきて、そろそろブラジャーがいるなぁと思ってたけど、女性のおっぱいとして、つまりいやらしい目で見ることはなかった。自分の娘なんだから当たり前だ。でも、亜季は…。 「亜季、起きてるんやろ?パジャマ着んと風邪ひくぞ」 「…」 「こりゃ、寝たふりしとらんと、亜季」 「Zzzzz…」 いつの間にか眠ってました。さすが子供です。 「やれやれ」とわざと声に出してつぶやきながら、枕元のパンツを取り、亜季に履かせてやる。太ももやお尻の感触がぷにぷにして気持ちいい。つい無駄に触ってしまう。躊躇なく履かせたつもりなんだけど、割れ目を一旦凝視したのを告白しておこう。 上の下着はノースリーブのようなタンクトップのような女の子らしい白いもので、お尻まですっぽり隠れる丈の長いものだった。それを着せなきゃと思い髪やら腕やらあちこちを触ってるうち、だんだん訳がわからなくなってきた。 どうにか下着を着せ、パジャマの下も履かせ、上を着せてボタンを留めようとしたとき、不意に膨らみに触れてしまった。子供だ子供だと自分に言い聞かせても、ドキドキは止まらない。ついに、意識して触れてしまった。 弾力のあるそれでいて柔らかなそれは、妻を亡くしてから、しばらく忘れていた何かを呼び覚ますのに十分だった。触れる程度が軽く揉み、乳首を見つけて押したりつまんだり…気がつけば、私はその幼い胸に唇を這わせていた。 「ば、ばか、何やってんだ俺」 両手で顔をバンバン叩き、すぐに亜季のパジャマのボタンを留めた。 洗面所で顔を洗って鏡を見る。そこには冴えない中年男がいるだけだった。 「由希子…すまん…」 妻の名を呼んだら落ち着いた。部屋に戻って亜季のためにひいた布団に横になった。落ち着いたとは言っても、なかなか寝付けなかったのは言うまでもない。 「お父さんも起きないと遅刻するよ」 裕未の声で目が覚めたのは7時半だった。なんてこった、寝坊した! 「あ!すまん、朝ごはん…」 「もう食べたしいいよ、お父さんの分もあるし。じゃ行ってくるね」 とドタバタと足音。 「行ってきまーす」で二人の声が重なる。亜季は顔を見せずに行ってしまった。 朝ごはん食べたって、裕未が作ったのかよ、とキッチンに行くと、わりとちゃんとした食事が並んでいた。 「へー、こんなの作れるんだ」 驚きと感心。食べるとそこそこ美味しい。家庭科でならったような料理だったけど、一人、へーを連呼する朝だった。 それからは平穏な日々になった。亜季が『夜這い』をかけてくることもなく、私も普段通りの態度で二人の娘と接していた。あの夜の亜季はいったいなんだったのか?考えないこともなかったけど、あの子はこれまでも理解に苦しむ言動が時々あったので、そういうものの一つなんだと片付けた。 夏休みに入って、裕未が学年行事のキャンプに行ってしまった。 PTAからお手伝いを頼まれたので、俺もキャンプに行ってもいいかと亜季に尋ねたら 「私一人になるんだよね。行ってもいいけど、泣くよ」 と笑顔で言い切りやがった。なので、お手伝いは断るしかなかった。 珍しく仕事が長引いてしまって、ようやく帰れるようになった20時半、家に電話する。 「もしもし、たっくん?」 「あー、うん、俺。ごめん、遅くなった。今から帰るけど、夕飯どこか食べに行くか?」 「え、うちで食べようよ。作ったし」 「え?亜季が作ったん?」 「そうだよ。感動するよ。泣くよ。」 「ちゃんと食えるんだろうなぁ」 「あ、そういうこと言うんだ。泣くよ、今泣くよ」 「わわわ、冗談だって!おまえ、その泣くよっての流行ってんの?」 亜季は裕未より年下の小学5年生。なのに会話してるとそのことを忘れてしまう。特に電話だと姿形が見えない分、余計に錯覚してしまう。 「ただいまー」 「おかえりー!」 と元気な声で亜季がパタパタと出迎えてくれた。 「ご飯にする?お風呂にする?それともタワシ?」 「タワシはいらねー。ご飯だ、ご飯。腹ペコだー」 と茶の間に行くと美味そうな匂い! テーブルには生姜焼きとポテトサラダと味噌汁とご飯が並んでいた。 「え!何、亜季ってこんなの作れんの!?」 「5年生として当然のたしなみです」とすまし顔でお茶セットを持ってくる。 よく見ると裕未が嫌いだから滅多に食べなくなった茄子の漬物も並んでいる。 「隣、座っていい?」 「どうぞどうぞ、さ、食べようぜ」 「合掌!」 いただきまーす。 初めての亜季の手料理に、どうやって大げさに褒めてやろうかと考えを巡らせながら味噌汁を一口…。あれ? 生姜焼きを一口・・・。ふむ。 熱々のご飯を一口・・・。 漬物を一口・・・。 黙ってしまった。そして箸が止まらない。すげー美味い。 「どう?」 「ん、んまい」 「そう」 とだけ言うと、亜季も黙って食べだした。 4人がけのテーブル。俺の隣はいつも空席だった。そこに亜季がちょこんと座って同じ夕食を食べている。妙に馴染んだ空気がそこにあった。 「亜季」 「なに?」 「すげー美味いんだけど」 「そう」 「お前、いつの間に覚えたんだ?」 「5年生として当然のたしなみです」 「それ、裕未に喧嘩売ってるぞ」 「あ、すみません、訂正します。たっくんの嫁候補として当然のたしなみです」 むせた。嫁候補って、その話まだ生きてたのか。 「それはありがたい。では嫁候補」 「なんでしょう」 「おかわり」 「はい、大盛り入りましたー!」 「どこの店だよ」 結局ご飯は3杯食べて、茄子の漬物をお茶請けに熱い棒茶をいただき、 「ご馳走さまでした」を二人一緒に言った。 食器の片付けまでさっさとこなす亜季の動作は慣れた感じがして危なげがなかった。でも、それこそが一番違和感を感じたのだ。だって今までそんなことしたことないのに、いつも俺が食事の準備から片付けまでしてたのに、亜季がこんなこと”慣れる”機会なんかなかったはずなんだから。 「亜季さ、俺が茄子の漬物好きなの誰かに聞いたの?」 「今日の新聞に載ってました」 「生姜焼きもサラダも味噌汁も美味かったし、ご飯も俺の好きな硬めに炊いてあったし、そんなのどこで習った?俺話したことあったっけ?」 「夕方のニュースで見ました」 「・・・・」 「冗談です。家庭科の授業で習いました。ご飯はたまたま水加減を間違えただけです」 「茄子は?」 「私が好きなだけです。たっくんが好きだなんて知りませんでした。それと片付けなんかはお婆ちゃんの手伝いをしていたので出来て当たり前です」 「・・・・」 「嫁候補としてたっくんの好みは記録しておきます」 「嫁候補ねぇ・・・」 「さて、たっくん、お腹も膨れたでしょうし眠気が来る前にお風呂入ってらっしゃいな」 「風呂も用意できてんの!?」 「冷めないうちにどうぞ。すぐに私も行きますので」 「え、一緒に入るの?」 「何か問題でも?子供がお風呂で溺れないか監視するのが保護者としての責務でしょう」 「その通りです」 いつもは冗談っぽくちょっとだけ使う『大人びた喋り方』が今日はずっと続いている。なんか変だなぁと思いつつ風呂に入る。頭をガシガシ洗ってるタイミングで亜季が戸を開けた。 「たっくん、入るね」といいながら俺の返事を待たずに湯船に浸かる亜季。 「あ~いい湯加減♪やっぱ日本人はお風呂だよねぇ~」 「どこのオッサンだよ」 「一緒に入るのって久しぶりだよね~」 「裕未が嫌がるようになってからだから、1年は経ってるな」 「私は別に嫌じゃないんだけど、裕未を一人にしちゃ可哀相だしね」 「裕未?」 「あ、えーっと、失礼、調子こいてました。裕未ちゃん、裕未さん、裕未さま、裕未お姉さまの間違いです」 「今、うろたえただろ」 「大人が子供の些細なミスを責め立てるだなんて、これはもう家庭崩壊、DVです!」 「もっともな話だが、お前に言われると腹立つなー」 「今頃はもうテントの中でぐっすりですかねぇ」 「あ、裕未か?寝てないだろ~男子の話で盛り上がってんじゃねーの?誰と誰がどーのとか」 「心配じゃないの?」 「ん?裕未はそんなのいないだろ」 「やれやれ、ツチノコに限ってですか」 「うちの子だよ!」 「裕未ちゃん、可愛いですよ。学校でも目立ってますよ」 「そうなん?」 「特に最近は体つきも女性らしくなってきましたし、男子がエロい目で見てるのは間違いないです」 「その男子、今度家に連れて来いよ」 「嫌ですよ、刑務所送りなんて」 「いや、小学生男子を刑務所に送ったりしないよ、俺」 「たっくんが刑務所行きになるんです」 「あー、なるほど」 それは嫌だ。 「それに現代は同級生より男性教諭の方が危険ですよ」 「やめろ、裕未を学校にやれなくなる」 「大丈夫です。いざとなったらゲロを吐いて屁もこけと教えてありますから」 「それは効果あるんだろうな」 ひとしきり話が盛り上がったところで、交代した。以前見た時より一段と膨らんだように見える胸と温まって桜色になった肌がハッとするほど綺麗だった。 巻いてたタオルを解くと艶々した黒髪がぱっと広がる。背中まで伸びた髪が妙に大人びて見えた。だからといって、何もしないのだが。 父親と距離をおくようになった裕未の知られざる学校生活の話を、面白おかしく話しながら、亜季は体を洗い終えた。 「さ、あがりましょう」 「え?一緒に浸からないの?」 「浸かりたいのは山々ですが、それをすると残り湯が減って洗濯に使えなくなってしまいますので」 「所帯じみてる!」 「私、洗濯するからたっくんはビールでも飲んでゆっくりしてて」 「おー、すまんな」 とても小学5年生とは思えないてきぱきしてる亜季の姿に、不意に2年前の台詞が蘇る。 『たっくんはミーの実力を知らんのだな・・・・』 まさか、あのころからこれぐらいの家事が出来たなんてことはない、よな。 缶ビールを開けてテレビをつける。洗濯機をかけながら茶の間のテーブルで宿題を始める亜季。 「宿題まだやったんか!手伝おうか」 「ううん、いい。こんなのすぐ終わるし。それより後で洗濯物干すの手伝って。手が届かなくて」 「ああ、そうだな。わかった」ウチの物干し竿は俺に合わせた高さになっているのだ。 洗濯物を片付けたら23時を回っていた。 「じゃ、寝ますか」 「そうだな」 「・・・・」 なんだこの沈黙。そして何故俺がドキドキしなきゃいけないんだ。 「あのさ、亜季」 「ん?」 「俺の、部屋で、寝る?」 「きゃは!それ言いたくて沈黙してたんですか!愛の告白でもされるのかと思って防御の姿勢をとってしまいましたよ」 「防御って・・・、俺が告白したらお前に被害を与えるのか!」 「ないとは言い切れないでしょう」 「ま、そうかもな」 「行きますよ」 「は?」 「たっくんの部屋。何も言われなくても行くつもりでしたし」 「そうなん?」 「亜季ちゃんの横ばい計画です」 「夜這いだろ!」 「うっわ、この大人、小学生女子に夜這いしてこいって叫びましたよ!」 「殴っていい?」 「エロい男子小学生をですか!」 やめてくれ。刑務所行きになるのはごめんだ。 布団を並べてひいて、ごろんと横になる。おやすみなさいはまだ言わない。 「もうさすがに裕未ちゃんはグースカピーでしょうね」 「今時の小学生はそんなグースカピーなんて言わないんじゃないのか」 「私を今時から排除することで、何かたっくんの利益になるんですか?」 「なるとも、軽く年収を越える」 「それなら喜んで排除されましょう。利益の配当は四分六で」 「やっぱり今時じゃねーよ」 うふふと笑う亜季。 「初めてだね」 「ん?何が?」 えへへと笑う亜季。この笑い方が俺の心の襞を刺激する。 仰向けだったのがこちらに向きを変えて。 「今日は、たっくんにご飯作れたしぃ、洗濯もできたしぃ」 「びっくりしたぞ、おまえすげー出来るのな」 えへへと笑う表情が妙に弱弱しかった。俺の手に小さな冷たい手を乗せてくる。なんかおかしいぞ。 「ちょっと頑張りすぎたかな」 「ん?」 「たっくん・・・」 涙が亜季の頬を伝う。あれ?なんだこれ?これじゃ、まるで・・・。 「亜季?」 「あり・・・が・・・と・・・」 首がガクンと下がって手がずり落ちた。 「亜季?おい、亜季?」 体を揺すっても反応しない。ちょっとまて、これじゃ死んだみたいじゃねーか! とっさに呼吸を確認する。口のあたりに耳を近づけて息をする音を聞こうとするが何も聞こえない。亜季は息をしていなかった。 「亜季!バカ!なにやってんだよ!息しろよ!」 パニックになってしまった。胸も背中も熱くなる。何をどうしていいのかわからず子供みたいにただ亜季の名前を呼ぶだけだった。 『そうだ!』と先日受けたばかりの救命講習を思い出した。気道を確保して鼻をつまんで息を吹き込み反応を見るも亜季は動かない。涙声で亜季を呼びながら何度も息を吹き込む。そして心臓マッサージもやるんだったと胸に手を当てていざ押し込もうとした時、 「ぷはー!」と亜季が息を吹き返した。 「あ、あ、あぎい・・・」 思わず抱きしめていた。 「良かった、良かった、死んだかと思った」 「ごめん、ごめん、私、あんまり体力なくって」 「って…そういうこともっと早く教えろよ」 「ごめんね、泣かなくてもいいのに」 「あほぉ、泣くわ、おまえに死なれたら泣くに決まってるやん」 「それはそれは、嬉しいこと聞いちゃった」 「おまえなー」 「もしかして…人工呼吸、した?」 「したさ!」 「(ぽっ)そうなんだ…一回だけ?」 「一回も何も、お前、なかなか息しないし…覚えてねーよ」 「そぉっかぁ…何度も何度もしれくれたんだぁ」 「まだ何かぼーっとしてるみたいだけど、大丈夫なん?」 「えへへ、キスされちゃった」 「は!?」 「何回も、えへ、何回も、いひひ」 「おまえ、まさか」 「うそじゃないって、すぐそうやって疑うの良くないよ」 「そ、そうだよな。もし、さっきのが『死んだフリ』だとしたら、俺は今すぐそこから『フリ』だけを除かなくてはならない」 「おまわりさーん!こいつです!」 「ま、いいけどさ」 嘘とも本当ともとれないような亜季の言葉だったが、さっき顔面蒼白になったのは確かだし、あの涙は嘘で出るもんじゃない。とにかく今また顔色も戻ってふやけたような笑顔を見せてくれることに心底嬉しいと思った。 「ね、たっくん」 「なんだよ」 「どんな風にしたの?」 「何を?」 「人工呼吸」 「知らねーよ」 「ねー、ねー、もう一回やってみてよぉ」 「してくれと言えるような相手にするような行為ではない」 「・・・・」 あれ?いつもの切り替えしが来ないぞ、と目を向けると、また真っ青になって意識を失っていた。 「くそ!」 すぐに人工呼吸と心臓マッサージ。頭から汗が吹き出る。 「亜季、亜季、亜季」 「かはっ」 「おいー、マジかよぉ」 「あはは、ごめん、今日はちょっと重症だわ」 「前にもあったんか?こういうの」 「時々ね。私、変なところで寝っ転がってた時なかった?」 「え、あれ、コレだったのか!?」 「うん。でも大抵数分で意識戻ってたから、心配することなかったんだよ。たぶん」 「たぶんって」 「大丈夫だって。今日はちょっと張り切りすぎたんだよ」 「お前・・・病院行こう、今行こう、救急で診てもらおう、病院。」 「いい。病院は嫌」 「何で!死んでもいいのか!」 「いいわけないけど・・・」 「今までも、あーもうダメなのかなーって時あったけど、まだこうやって生きてるんだから、大丈夫なんだよ」 「駄目かなとか言ってんじゃねぇ!な、救急車呼ぼう、救急車」 「やめて。これになった後、無理に動くと駄目なんだって」 「じゃ、明日行こう。俺はお前の保護者なんだから、俺は連れていくよ、病院」 渋る亜季を半ば無視して病院行きの段取りを決めた。冗談ではない。死なれてたまるか。何もかも失ったんだろ、命だけ返してもらったんだろ、なのにまた取り上げるのかよ、神様! 「あ、戻った。もう大丈夫だわ」 急に亜季がはっきりしだした。 「だまされんぞ」 「大丈夫だって」 「見張ってやる」 「寝不足になっちゃうよ」 「寝ない」 「さては寝込みを襲うつもりですね」 「今すぐ襲ってやろうか!」 「・・・いいよ」 「そこの小学生!頬を赤らめるな!」 本当に大丈夫そうだった。 「たっくん」 「ん?」 「おやすみ」 「あぁ、おやすみ」 すぐに小さな寝息をたてはじめる亜季。さっきとは違う”ちゃんと”眠ったようだ。顔色も悪くない。唇も紅い。医学に疎い俺が見ても大丈夫そうだった。 「このやろー、心配かけやがって」 と顔を撫でる。そして、ごく自然な流れで、俺は亜季のおでこにキスをしていた。 「あー、もう、そこじゃなくて」 「嘘寝かよ!」 「たっくんも早く寝ないと、明日起きれないよ」 「明日は休みだから寝坊する。お前もあんまり早く起きるなよ」 「いや、そうじゃなくて」 「あ?」 「早く寝てくれないと寝込みを襲えないじゃないですか」 「狙われてたのは俺だったの!?」 「うふふ。でもやはり体力では負けますねぇ。やっぱり眠いです」 「ああ、寝た方がいい。体を休めろ」 「私が寝てる間にいたずらしても訴えたりしませんのでご自由に」 「安いカラダだなぁオイ」 「たっくん専用モビルスーツです」 「赤いのか!」 「この大人、自分をシャア少佐だと設定しやがったですよ。身の程を知りやがれっていうんです」 「なんで少佐なんだよ。古すぎるだろ、お前の知識」 「サイドセブンでは最新の情報でしたよ」 「おまえはどこのコロニー出身なんだ」 なぜ1年戦争ネタで会話できるのかは謎だが、亜季ってそういうやつだし、無条件で楽しいのでスルー。 「触っていいのは、たっくんだけです。」 そういうと照れたのか、ぷいっと背を向けてしまった。 「さすが嫁候補」 やがてどちらが先かわからないけど、二人とも眠りに落ちていった。 「お、おー、ぐはっ、おおぅ」 久しぶりにエロい夢を見た。積極的な女の子が色々ご奉仕してくれるのだからたまらん。 「うぐっ、しゅごい、そんなにされたら、いっちゃうって」 「ひいほ、あっうん」 「あ、う、い、おー!」ってなんだと!あまりにリアルな快感に目が覚めた。なのにちんぽの快感は継続中! 「あ、亜季!こら、おまえ」 「あえ、うおああいえ」 俺の下半身にしがみつきながら、亜季がフェラチオをしていた。小さな口をいっぱいにして涙目になりながら激しく動いていた。 いくらなんでもこれはイカンと思い、両肩を掴んで引き離した。 「やめろって言ってるんだ!」 「嫌」 よだれを垂らした亜季がまたちんぽに手を伸ばしたので、反射的に亜季の顔をひっぱたいてしまった。 「!」 しまった、と思うが早いか、亜季は声をあげて泣き出してしまった。顔も隠さずぺたんと座りこんでわんわん泣く様は本当に子供のようだった。というか子供なんだけど。 その泣いている様子があまりに子供子供してるのでこちらも胸が痛くなる。 「ごめん、痛かった、よな」 と頬を撫でようとしたが、その手は振り払われた。初めて見る感情的な仕草だった。 そして亜季は泣いたまま部屋から出ていってしまった。 あまりに気まずくて、俺はベッドに座ったまま追いかけられずにいた。 「なんてことを」 亜季が色々アピールしていたのを、子供のすることだからとあしらってきたのがいけなかったのか。俺の嫁候補だなんて言ってるのを冗談だと思ってたのは俺だけで、亜季は本気だったということか。しかし、フェラなんてどこで覚えたんだ?まさか昔父親と?訳のわからない考えがグルグル回って気が狂いそうだった。 頭を抱えてうつむくと、そこには未だ元気なおちんぽさまが能天気にひくひくしていた。 時計を見ると5時半だった。15分ほど悶々として、部屋を出る。居間やキッチン、トイレにも亜季はおらず、二階の部屋かなと思って行ってみる。深呼吸してノックする。 「亜季」 返事はないが、ドアを開ける。薄暗い中にベッドに突っ伏してる亜季がいた。 「入るぞ」返事なし。まだ肩がひくひくして、声こそ出てないけどまだ泣いているのがわかった。ベッドに腰掛けて、頭を撫でる。今度は振り払われない。 「亜季、ごめんな」 「…うっぐ、うっぐ」 「叩いたのは、その、あまりにびっくりして…、その、それに、亜季みたいな可愛い子が、あんなエッチな事するなんて、ショックで」 「…」 「だから、叩いてごめん。怒ってるとか嫌いになったとか、そういうのじゃなくて、その…」 「…じゃあ」 亜季が枕から半分だけ顔を見せた。瞼が腫れて痛々しい。 「じゃあ不細工な子だったらいいの?」 「え?」 「可愛い子はエッチな事しちゃいけないんなら、可愛くない子ならいいの?朋子ちゃんみたいな」 「個人名を出すな。誰だよ、朋子ちゃんって」 「クラスの子。可愛そうなぐらいブスなの」 そこで身体を起こした。何のフレーズが効いたのかわからないが、機嫌もずいぶん戻っているようだ。 「いや、その子のことはもういいから。そういうことじゃないんだ」 「小学生がエッチなことしちゃいけないの?」 「いけないと思う」 「なんで」 「そういうのは、将来好きな人ができて、結婚とかちゃんと考えられる人と」 「明治!大正!昭和!」 絶叫された。 「たっくん!どんだけバカなの?どんだけおめでたいの?」 「は?今は平成だが」 「夢見がちなたっくんに今時ニュース」 「な、なんだよ」 「私が通っている○×小学校では、卒業までに女子生徒の25%がセックスの経験を済ませています」 「25%!?」 「5年生でも10%は処女じゃありません」 「はあ!?」 「早い子は3年生で貫通式です」 「じぇじぇじぇ!?」 「岩手の話じゃありませんよ」 「昔と違って最近の小学生は身体の発育がいいですからね。それにインターネットのおかげでエロい情報なんでも手に入ります。」 「だからダイアルアップなんか滅びろって言ってるんだ!」 「そんなもの。もうとっくに滅びてますよ。今はブロードバンドです!家庭内LANです!」 「家庭LAN…」 「家庭でLolita Assault Neglectです!」 「最悪じゃねーか!捕まっちゃうって」 「さらにインターネットによって、小学生女子に欲情する変態青壮年市場が関税撤廃で解放されています」 「TPPなのか!」 「姦大変態パートナーシップです!」 「いや、それTPPにならないし」 「それによって、小学生女子は性に対して湧き上がる好奇心を、即実体験できる環境が完璧なまでに整っているのです」 「世も末だな、オイ。マジなのか?」 「誠に残念ながら、マジなのです」 「まさか、お前も既に…なーんて」 バチン!殴られた。グーじゃないけど、ビンタだけど。 「たっくん!ひどい!」 「いってーなぁー、だって、そんな話聞かされたら誰だってそう連想するって」 「私は経験ゼロです!未使用です!新品未開封です!」 「ノークレームノーリターンを要求されそうだな」 「切手可、ゆうちょOKです」 「なんでお前がヤフオクネタでついてこれるんだよ」 「ミーの頭脳は優秀なんです。学年1位のプライドにかけてあらゆる知識を蓄えています。当然エロ方面も完璧なんです」 「とんだ最優秀賞だよ!」 「だから、さっきのは、初めての実技だったんです」 「さっきの って…ああ、あれ」 カーッと赤面するのがわかる。俺、童貞だったのか? 「私がどれだけ恥ずかしいのを我慢して、どんなにグロテスクな見た目に耐えて、どんなにゲロりそうになるのを乗り越えて頑張っていたと思ってるんですか」 「グロテスクって、そんな、こんな愛くるしいのに…」 「普段が愛くるしいのは認めましょう。ですが、おっきした姿はマタンゴじゃないですか!」 「そこまで毒々しいの!?」 「キアリーでMPのほとんどを消費しました」 「そ、それはすまなかった」 「それを無理やり引き剥がしたうえにビンタまでされて、もう再起不能です、HPゼロです」 「だから、ごめんって!」 「途中でたっくんの目が覚めるまでは予定通りだったのに、あんな怒られて」 「だから怒ってないって。可憐で清楚な亜季には、もっと恥じらいをだな」 「え?可憐で清楚?誰が?」 「あ、亜季が」 「え?可憐で清楚な私に見せつけて恥じらって嫌がる様子を見たい?」 「お前何を見て勉強したんだ!」 「想定外な変態だった。まさか、これほどとは、ガクガクブルブル」 「口で言うな」 「本当ならあの後たっくんが欲求を我慢できなくなって、私に襲いかかってくるはずだったんですよ」 「本当ならってか」 「そして溜まりに溜まった性欲を私にぶちまけて、私は処女を奪われただけでなく中に出されて、気を失うまで犯され続けるはずだったのに」 「なぁ、お前の参考書、こんど見せてくれよ」 「嫌ですよ。それ以上の事されたら死んでしまいます」 「それ以上の事まで書かれてんの!?」すげー見たい。 そこで沈黙。さっきまでの威勢のよさが消えて、うつむいてしまった亜季。えーっと、こういう時はどうすればいいんだっけ?えーっと、えーっと、 「ごめんね」 いきなり亜季が謝った。何言ってんだこいつ? 「私、バカで、エロで」 「ちょ」 「たっくん、本当は私の事嫌いになったんでしょ?」 「はあ?」 「子供は子供らしく、お勉強して無邪気に遊んでればいいんだよね」 「それは、その」 「明治大正昭和だもんね」 「…」 「私が誰かを好きになって誰かとエッチして結婚してって、何歳ならいいの?」 「何歳って、そりゃせめて18過ぎてとか」 「18まで生きられなくても我慢しなきゃ駄目?」 はっとなった。昨晩の死にかけた亜季の姿が蘇る。生きられない?18まで生きられないって言ったか、今? 「おま」 「ごめん、嘘。忘れて。ちょっと困らせたくなった。冗談。ごめん」 本気とも冗談ともとれる言い方に、狼狽する。また何と言えばいいのかわからなくなってしまった。 俺の横でお姉さん座りでうつむく亜季を抱き寄せる。力が抜けて俺にゆだねるばかりの亜季。 「あんまり考えすぎるものよくないぞ」 「うん」 「俺の理想のオヨメサンの第一条件は、明るいことだ」 「うん」 「そして、候補は亜季しか
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2013/11/19 16:32:55(Eu3tq/CB)
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