京香ってのは僕の姉で、3つ年が離れている。母親ゆずりの健康的な明るい性格で、ほどよくぽっちゃりしてて、自慢の姉。僕が2番目に好きな人。一番目はやっぱり母親。お母さんのことが一番好き。だから、母が再婚した時なんか、嫌だって気持ちの方が強かった。お父さんと別れたのは僕が小学生……たしか2年のときだったかな。お父さんに女ができて別れた。子供ながらにそう言うことはわかった。そういうことって言うのは、男女の関係。エッチなことだよ。ベッドで裸でアンアンするんだから。そのころのお母さんは、毎日お父さんと喧嘩して、怒鳴ったり泣いたりした。そうい時は、お姉ちゃんのそばでじっと黙って聞いていた。お姉ちゃんは、桃みたいな匂いがして、ぷにゅぷにゅさらさらの腕で僕を抱き寄せてくれた。お姉ちゃんの顔を見ると、ふっくらしたピンクの頬っぺたを一粒の涙がつたわっていた。