好色な仲居さんが登場した所で、チョッと休憩させて頂き、ここに登場する
遊べる温泉で思い出した、昔話をさせていただきます。
皆さんは「和鹿野島」と言う島をご存知でしょうか？
関東ではあまり有名では無いですが、関西地区では割と有名な場所です。
伊勢志摩の的矢湾地区に浮かぶ住民２００人程の小さな島です。
ここはその昔、「風待ち港」と呼ばれた場所で、舟が野分け等の嵐を避ける
ために、ここに一時的に非難する港町として栄えました。人が集まれば、必
ず生まれるのが売春宿です。
ここで行われたのは水上淫売婦相手の売春で、それに従事する島の女性を
「把針兼・・はしりがね」と呼んでいました。請われれば、一緒に舟に乗り
こみ、針仕事もしてくれると言う意味だそうです。その名残が、今もこの島
に残っていると言う事です。
筆者がこの島の事を聞いたのは、もうかなり昔の事です。
旅好きで、しかも好色な筆者は、早速その島を訪ねました。
当時は近鉄穴川駅から車で船乗り場まで行き、そこから島行きの定期船に乗
船すると言う手段でした。（今は、近鉄鵜方駅前のハイヤーで、「対岸ま
で」と言えば、島の対岸まで行く事が出来、そこから島の人が利用している
はしけで、島まで渡る事が出来ます。）
島に着くと、港前のお世辞にもきれいな旅館とは言えない宿に入りました。
私の顔を見るなり、「今夜お遊びになりますか？」といきなり訪ねて来まし
た。
（この島に来る大半の男性客は、皆アレをしに来る訳です。）
「はい」と応えると、今夜女の子が残って居るだろうか・・と、結構混んで
いる様な話です。
「まあ、なんとかしますよ、部屋で待っていて下さい。」
こんな按配で、私は明るい時間から、部屋でテレビ相手に夜の２１時まで待
つ事に。
２１時と言うのは、どこ温泉街でも同じ様に、女の子の表の商売が終わる時
間です。
この島の中には、島民数の割に、パブやスナックの数がやけに多く存在しま
す。
つまりはこの店に勤めている女の子が、ショート、泊まりと言った型で客の
相手になってくれるのです。私も泊まりを希望しておりましたので、夕食時
に、一人の女性が私の部屋を訪ねて来ました。
「話聞きましたので、２１時過ぎたら迎えに来ます。それまで部屋で待って
いて下さい。」
との話、どうやら彼女が私の相手の様でした。
年の頃なら、２０代後半、小柄な感じの女性でした。
予定通り２１時過ぎに、彼女が私服で迎えに来ました。彼女に先導されるま
まに、宿の外に出ると、宿から少し離れたスナックの脇の路地から、２階に
案内されたのです。
スナックの上が、どうやら彼女たちの住居となっている模様です。その一つ
に私は通されました。部屋の広さは８畳程でしょうか。どうやらそこが彼女
の部屋の様で、家具や、衣類が所狭しと置かれてありました。何となく彼女
のヒモになった気分でした。
そばで、彼女が化粧を落とし、パジャマに着替えています。私は宿からの浴
衣姿のままです。
その後、四方山話を彼女としながら・・私も彼女も後は寝るだけです。焦る
必要もないので、のんびり二人でビールを飲みながら時間を過ごし、それか
ら・・バッチリ朝方まで頑張りました。
朝彼女に見送られる様に、スナックの部屋を出て、宿近くまで一緒に行き、
宿に戻ると、朝風呂に入り、朝食となりました。
これが当時のこの島での定番パターンでした。
島を出る時には、彼女が見送りに来てくれました。なんとも味のある遊びで
したので、その後何度か訪れました。彼女とも顔見知りになり、３度ほど彼
女の部屋でお泊りした記憶があります。そうだ・・羽田沖に飛行機が墜落し
た頃の話です。逆噴射の片桐機長と言えば有名な話でしたが。
その後、島の遊びの形態も変わり、今は島のラブホを使う当たり前のパター
ンになっている様です。
警察がうるさく・・今や島に通う女の子（ここが変わりました）達も生活に
困っていると言う話です。まさに売春島ですな。今もこの島は健在です。
ネットで検索してみては？

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