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高校に入学した年にじいちゃんが事故で突然亡くなり、あれから4年経ってばあちゃんが家にやってきた 「カナさん、迷惑かけるわね」 カナさんとは母さんのことだ 「いいえ、そんなことありませんよ 今日からここがお義母さんの家ですから遠慮しないでください」 ばあちゃんは何処か遠慮してる感じだけど俺は迷惑だなんて思ってない 孫の特権で甘やかされてたからね ばあちゃんはちょっと厳しいところもあるけど基本は優しい 「ばあちゃん、こっちこっち 部屋案内するよ」 「あら、ありがとう しばらく見ないうちにタカシちゃんも大人っぽくなったわね」 「まだ酒は飲めないけどね」 そろそろ「ちゃん」付けで呼ぶのは止めてほしいけど、まあいいか そんなこんなで家の中はちょっとバタバタしてるけど親父はいない ばあちゃんが来る前日に長期の出張に出てしまった、支社の立ち上げだかなんかで暫くは行ったり帰ってきたりが続くそうだ そして、ばあちゃんがやってきた夜 じいちゃんが枕元に立った 〈よお、タカシ 元気か?〉 『じいちゃん!マジか!?』 〈ちょいと心残りがあってな おまえの体を借りに来た〉 『嫌だよ』 〈そんな寂しいこと言うな ちょっとだけだ オモチャとか何とかカードをいっぱい買ってやっただろ〉 『んー・・・ ちょっとだけ?』 〈ああ、ちょっとだけだ 本当はユウジが良かったんだが家におらんからな〉 ユウジとは親父の事だ 『わかった、ちょっとだけだからな』 軽く返事できたのは夢だと思ってたからだ、ここまでハッキリと意思疎通ができる幽霊なんているわけがない 「なぁばあちゃん、昨日じいちゃんの夢見たんだけど それがスゲーリアルでさ」 「あらあら、そうなの 何かお話しした?」 「んー 何か子供の頃にオモチャ買ってくれた事とか話した」 「タカシちゃんはおじいちゃんの事好きだったものね ふふっ よかったわね」 「うん、じいちゃんの事いっぱい思い出した」 家が近くて中学に上がってからも時々遊びに行ってたじいちゃんが死んじゃった時は泣いた でも、ばあちゃんは俺よりもっと落ち込んでいて見かねた母さんが一緒に住もうって言いだしたんだ 「タカシ、何のんびりしてるの そろそろ時間でしょ」 あと5分ぐらいゆっくりしても大丈夫なのに母さんが急かしてくる 「うん、いってくる」 「タカシちゃん いってらっしゃい」 嫁姑の話はテレビとかから色々と耳に入ってくるけど母さんとばあちゃんは仲良く見えるし 俺も地元の大学に入ってお気楽な自宅通い、バイト先で知り合った女性とお付き合いすることになり人生で初めて彼女ができて学生生活は順風満帆 あとは童貞を卒業するだけだ、二十歳の誕生日を迎える前にという目標があり期限が迫ってきている 金曜日の夜、飲食店のバイトはハードだ 家に帰ったらベッドに寝転がりたい、シャワーも浴びずに寝転がりたい 深夜に近い時間「ただいま」と声をかけても返事は無い 母さんもばあちゃんも寝ている 脱衣所に入ると着替えが用意してあり軽くシャワーを浴びて寝室に向かった あとは寝るだけだが 『寝る前にエロ動画見て童貞卒業の予習しとくか』 〈おい、タカシ〉 『ん?じいちゃんの声?』 〈身体借りるぞ いいか?〉 『そうか、またあの夢か 俺は寝てしまっていたのかな』 〈夢じゃないぞ まあ、そんな事どうでもいい 体を借りてもいいか?〉 『うん いいけど、体貸すってどうすればいいの?』 〈もう借りとる〉 『ん?』 「なるほど、これが二十歳前の身体か わしにもこんな時代があったんだな」 何か変だ、俺は喋ってないのに俺の声が聞こえてくる それに身体の感覚も違和感だらけだ 〈おお、声も出せるのか だがタカシの声というのは変な感じだな〉 『なんだこれ?体の感じが変なんだけど、どゆこと?もしかして夢じゃないの?』 〈五感は残ってるようだな お前も変な感じだろ わしも変な感じだ〉 『体が勝手に動くって気持ち悪いんだけど・・・』 〈我慢せい わしも慣れん身体で変な感じだからのう しかし、これは予想外だったな 先ずはこの体に慣れんとな・・・今夜は練習だ〉 『練習?今夜は?明日とかもまた乗っ取られるって事!?』 〈人聞きの悪い事言うんじゃない 体を借りるだけだ、わしの心残りが亡くなったら成仏する、それまでだ それとな、おまえが許可してくれんと体に入れん〉 『んー そういうことなら ま、いいか』 起き上がって部屋から出る俺の体 床を踏む感覚や筋肉を動かしている感覚はあるけど普段の「歩いている」という感覚とは別物 なんか乗り物酔いしそうで気持ち悪い・・・ 俺の部屋は二階にあるけど階段には向かっていない、体が向かったのは斜向かいの部屋 『あれ?じんちゃん、ここって・・・』 じいちゃんは目に映るドアを開け、その部屋に入るとベッドで眠っている母さんを見下ろした 『ここ親父と母さんの寝室だけど何すんの?』 〈若い体は何十年か振りだからのう カナさんには悪いがちょいとだけ練習の相手してもらおうと思っとる〉 『練習って何の練習?』 〈それは直ぐに分かる〉 じいちゃんが操る俺の手が寝息を立てる母さんに向かって伸びると布団を掴んでゆっくりと足元へ下げていき 小さな照明しか灯っていない部屋のベッドの上、白いシーツを背景にして俺に背を向けて眠るパジャマ姿の母さんが浮かび上がった じいちゃんはベッドの側に立ち何かを確認するように母さんの頭から足の先まで視線を行き来させている 〈ふむふむ・・・〉 『なあ、これ母さんが目を覚ましたらヤバくない?』 〈べつに構わん〉 『いやいや この体は俺の体なんだけど』 〈気にするな しかしユウジの奴も我が息子ながら情けない、この身体を何年もほったらかしとは カナさんも四十半ばでセックスレスとは寂しい思いをしてただろうな タカシよく見とけ、カナさんのような体を男好きのする体というんじゃ〉 『男好きのする?』 〈そうだ、男の好みに合うということだ〉 『太ってるだけだろ?』 〈いやいや、太ってはおらんだろ しっかり女の体型をしとる これは豊満というんだ この良さが分からんとは若いのう〉 『いやいや、母さんだから「良さ」とか言われても全然』 〈お前から見れば母親だから分からんかもしれんが、なかなかの器量だぞ」 『きりょう?』 〈べっぴんさんという事だ〉 『そうかな?』 〈おまえが付き合っとる派手で瘦せ細った女より数十倍良いぞ〉 『おれの彼女知ってるのかよ!カワイイしスタイルいいだろ!』 〈全くそそられん ゴボウみたいな脚でケツも貧相、流行りの服と流行りの化粧で他の若い女と見分けがつかん 若い以外の取り柄が無い女だ〉 『俺の彼女の事むちゃくちゃディスるな・・・もしかして嫌い?』 〈そんなことより始めるぞ〉 『ん?何を?』 じいちゃんはベッドに上がると、こちらに背を向けて眠っている母さんの肩を掴んで仰向けにした だが、それだけでは終わらずに馬乗りになる さっきまで俺に背を向けていた母さんを見下ろすようになるまでは一瞬の間で、その極短い時間に起った事は俺の思考を一瞬停止させるほどの事だった 『ええ!? ちょっ じいちゃん!なにやってんだよ!母さんが目を覚ましてしまうだろ!』 と、じいちゃんに訴えた時は既に遅かった 「え?えっ?タカシ?なにして・・・」 じいちゃんは目を見開いた母さんを見下ろしている 合ってしまった視線は俺の意志でははずせない 『違うんだ これはじいちゃんが』 と言ったところで俺の声は母さんに届かない 「カナさん、少しの間だけ辛抱してくれんか」 「え?え?なに?何言ってるの?」 母さんの混乱し怯える声が耳から入ってきて、手からは柔らかいものを掴む感覚が伝わってくる じいちゃんは俺の手で母さんの胸を揉んでいる 母さんは胸を揉む俺の手首を掴んで抵抗しているが、じいちゃんはお構いなしに揉み続けた 「タカシ・・・ やめなさいっ・・・ タカシ タカシ! やめなさい!」 終わった・・・ 俺の人生おわった・・・ じいちゃんは俺の体を使って母さんの胸を揉んでいる 母さんは凄く嫌がっている 明日、この家を出よう・・・
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2024/04/01 07:18:35(uSzBgOOS)
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