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1:雪菜15 ~【矢と稲妻の書】その8~
投稿者:
液男
◆p.LufJKJx.
・・・・・・。
この【矢と稲妻の書】事件で、もっとも悲惨な目に遭ったのが、舞台女優の 二条沙希だった。 この日、この時間、衛星放送では舞台演劇の生中継が行なわれており、×× 芸術ホールで上演されていたミュージカルが標的に選ばれた。 貴族の令嬢が海賊にさらわれ、それを若い船乗りが助けに行くというラブロ マンス。この劇で、さらわれた令嬢役を演じていたのが、二十一歳の二条沙希 であった。 「海賊どもに、この汚い船蔵へ押し込まれて、もう三日……このままでは、病 気になって死んでしまうかも……。 ううん、希望を捨てちゃ駄目! きっと、誰かが助けに来てくれるわ! ……ああ、どうしてこんな時に、あの若い船員さんのことが頭に浮かぶの? 貧しくて礼儀知らずで、でもとっても力強い、あの船員さんの顔が!」 両腕を後ろに縛られた姿で、監禁された令嬢の気持ちを情感たっぷりに歌い 上げる沙希。 ヒラヒラとした桜色のドレスに身を包み、黒く長い髪をアップでまとめた上 品な装いをしていても、二条沙希という素材の熟れた果実のようなフェロモン は隠しようがなかった。ドレスの開いた胸元からのぞく谷間は非常に肉感的だ し、腰のくびれから尻に続く曲線も、あまりにも魅惑的過ぎた。 シナリオでは、このあと主人公の青年船員が海賊船に乗り込んできて、大立 ち回りを演じた挙句、令嬢を救出してハッピーエンド……と、なるはずだった のだが……。 「え? あ、あなたたち誰?」 沙希は自分の役も忘れて、思わず問いかけていた。舞台上に突然、ボロボロ の服を着た、見知らぬ若い男が現れたからだ。 もちろん、これは劇の主人公である船員ではない。悪役の海賊たちでもな い。それらは全て同じ劇団の仲間であり、全員の顔を沙希は知っていた。見た こともない男が現れるというのは、異常事態だった。アドリブでも、役者以外 の人間が舞台に上がってくるなんてことは、あり得ない。 男は黒い蓬髪を揺らしながら、不思議そうに辺りを見回していた。顔は日に 焼けていて浅黒く、目は灰色で、鼻が高い。日本人ではないようだ。体は筋骨 隆々としていて、ボロではあるが船員風の服をまとい、腰にはサーベルを挿し ている。まるで、本物の海賊のようだ。 ふらふら彷徨っていた男の視線が、沙希を捉えた。そして、酒と煙草で黄色 くなった歯をむき出しにして、いやらしく笑った。獲物を見つけた、けだもの の目だ。 「××××! ××、×××××!」 「え、何? なんて……きゃああぁぁあぁぁっ!?」 男は、沙希には聞き取れない謎の言語で何やら喚くと、彼女に飛び掛ってき た! 「ちょ、やめ、何するのっ……誰かっ、誰かこいつを追い払って!」 謎の男に抱きしめられ、すえた臭いのする口を近付けられて、先はのけぞり ながら叫んだ。 しかし、誰も助けには来ない。おかしい……いや、おかしいと言うなら、こ んな不審人物が舞台に上がってきた時点で、警備員なり他の劇団員なりが飛び 出してこないのはおかしいし、この男が舞台上でうろうろしているのを、沙希 以外の誰も止めないのもおかしかった。 べちゃりと、男の唇が沙希の唇に押し付けられた。酒と魚を混ぜて腐らせた ような、恐ろしい口臭に一瞬意識が遠くなる。沙希は身をよじって逃げようと したが、強く抱きしめられていてかなわない。男を突き飛ばそうとするが、自 分の手は後ろ手に縛られていた。 抵抗できない……この事実に気付き、沙希は背すじがぞっと冷えていくのを 感じた。 「むー! むぅー! むぐううっ!」 男は、ろくに身動きの取れない沙希の唇にちゅぱちゅぱと吸い付き、その豊 かな胸を揉みしだき始めた。 さらに、沙希の身を覆う薄いドレスを引き裂き、皮膚の厚いがさがさした手 で、彼女の尻、下腹部、ふとももなどを、直に撫で回す。 男の股間には、すでに立派なテントが張っており、彼が何をしたいのかを、 沙希に雄弁に伝えていた。 (ちょっ……何よ、まさか……う、嘘でしょ……だ、誰か助けてよ! 何で誰 も来ないのよおおっ!?) もうおわかりのことと思うが、この劇場にはもう、沙希とこの暴漢以外、身 動きの取れる人間はひとりもいなかった。 エントロピー中和により、他の役者も、警備員も、スタッフも、観客も、全 員の時間の流れが停止状態にさせられていたのだ。 そして、沙希に悪戯しているこの男の正体は、役者でもなんでもない、本物 の海賊である。 過去から未来へと物体を移動させることもできる【矢と稲妻の書】によっ て、中世期のカリブ海から、はるばる平成の日本へと招待されたのだ。 そして、【矢と稲妻の書】の持ち主は、招待したお客様に最高のおもてなし をした。二条沙希の肉体という、最高の贈り物を、野蛮な海賊に与えたのであ る。 「ひいいっ! いだっ、あ、いだああぁぁぁっ!」 海賊は沙希の股の間に腰を沈め、嫌がる彼女の聖域を征服しにかかった。 襲った船から女をさらい、それを犯すことで日々の性欲を処理していた本場 の海賊は、沙希を犯す際にも、何のためらいもなかった。 赤黒く、一般的な日本人のものよりひと回りもふた回りも巨大なチンポを、 濡れてもいない陰部にムリヤリねじ込まれて、沙希は悲鳴を上げる。しかし、 海賊は涼しい顔で、腰を動かし始める。いつまでも乾いたままだと、苦しいの は女の方だ。本人の意思に関わりなく、やがて濡れてくる。海賊はこれまでの 経験から、それを知っていた。 「はぐ、あぐ、やめ、やめへぇ、いや、いやああっ」 臭い男に顔中を嘗め回されながら、沙希は犯された。彼女の股間からは、い つしか、グチュグチュという、いやらしい粘液の音が響くようになっていた。 「×××~! ××!」 「え、ちょっ……えっ!?」 海賊は、雄叫びとも異国の言葉ともつかない奇声を発すると、沙希の中にド クドクと精液を吐き出した。 彼に、避妊などという概念はない。女というのは、精液を流し込んで使い捨 てる道具に過ぎないからだ。 それによって迷惑をこうむるのは、中出しをされた女の方だけであって、海 賊はこのあと彼女がどうなっても、知ったことではなかった。 「嫌……いやあぁぁ……出てるう……赤ちゃん、できちゃううぅ……やだ ぁ……」 涙を流しながら、自分と海賊の結合部を見つめる沙希。絶望が、彼女の心を 塗りつぶす。 しかし、こんな絶望は、まだまだ序の口に過ぎなかった。 「×? ×××?」 「××××! ×! ×××」 「××××××××××××××××!」 舞台の上に、また別の海賊が現れた。それも、二人、三人、四人……どんど ん、増えていく。 その全員が、沙希を見下ろしてニヤニヤと下卑た笑みを浮かべている。 今まで沙希を犯していた男は、小便を済ませてスッキリしました、みたいな 表情で、後から来た仲間に場所を譲った。彼が沙希からチンポを抜いた時、ゴ ボリと黄ばんだ精液が、割れ目から流れ落ちた。 「う、嘘……いや、いや、……いやあああぁぁっ!」 それから、二条沙希という公衆便所は、十人以上の溜まっていた海賊たち に、かわるがわる使用された。 彼女が無残に輪姦される様子は、唯一時間停止を解除されていたテレビカメ ラによって、日本中に中継され、沙希を日本一有名な女優に変えた。 五時間経ってようやく、輪姦劇は終わり、負のエントロピーにより海賊たち はもといた中世へと送り返され……。 二条沙希の腹部には、逆に正のエントロピーが照射され、彼女の子宮で受精 した生命は、爆発的に成長した。 沙希のお腹は見る見るうちに大きくなり、あっという間に妊娠八ヵ月に相当 する状態にまで育っていった。 もう、堕胎をすることもできない。 舞台の上で輪姦され、その様子を日本中の人間に見られ、望まぬ子まで孕ま された二条沙希。彼女にはもう、みじめな人生しか残されていない……。 つづく。
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2010/12/03 00:04:31(/q6g.5.W)
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