僕は病院の事務員です。一般的に病院の事務員といえば看護婦さんがたくさ
んいて「うはうは」というイメージがありますが、看護婦全員が独身の美女ぞ
ろいで僕に気があり、事務員の給料も十分ほどもらっているというわけではな
いんです。魔法が使えなければやってられないです。
魔法は、植物人間になってしまったある患者さんの生霊を見て使えるように
なりました。
その患者さん本人も魔法を使って人生を楽しんだそうだが、人の生き死にだけ
は触らないと自分でルールを決めていたため、自分の人生の終わりも素直に受
け止めるそうです。しかし、この能力を自分の死と同時になくしてしまうのは
惜しいので、病院のなかで一番、鬱憤が溜まっていそうな僕にくれました。そ
のときに一言いわれました。「何でも思い通りになることは本当に楽しいこと
か?苦労する過程こそ本当に楽しいじゃないか?」その意味はいまのところわ
からない、だって魔法を使い始めてこの力を感じ楽しい時期だから。ルールは
おいおい作っていくとしよう。