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トレゾァの香り
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:トレゾァの香り
投稿者: ルーベン ◆Iy9izs5Bls


私の背中に回していた腕の力が抜け、少し身体を離すと私を見上げるカオル。

二人を包んでいた霧は、いつの間にか晴れていた。

私の首に腕を回し「動かないでくださいね…」と、ゆっくりと顔を近づける。

唇が触れる寸前で止まりニヤリと笑うカオルの唇。

「絶対に動いちゃダメですよ…」私の唇にカオルの吐息が掛かる。

もどかしい状態に「意地悪だね」と言うと、カオルは首に回した腕を更に引き寄せ、微かに唇が触れる。

「部長…大好き…」と唇を微かに当てながら小さく呟き、吐息を掛ける。

「私と…キス…したくなりました?」小悪魔が唇を掠める様に動かす。

「スゴクしたいよ…」そう言う私に…

「私も…凄く…キスしたい…」長いまつ毛が上がり、カオルの視線が私の唇から目へ移った。


私がカオルのくびれた細い腰を引き寄せると「ダメ…」と顔を背け、私の胸に顔を付け…

「部長が動いちゃったから…終わり…」と呟き、カオルは私の背中に腕を回し、力いっぱい抱き付き付いた。

気持ちの良い風が頬を撫で、時折カオルの香水の匂いが仄かに漂っていた。


カオルは腕を解き、私から離れると近くにあるベンチに座った。

私もそこに座り、遠くに揺らめく街の灯りを見ながら、煙草に火を付けると、カオルも隣で火を付け…
「夜景綺麗ですね…」と言い私の腕にしがみついた。

「この場所、好きなんだよね…」と言うと「今度、私の好きな場所にも連れて行ってください」と笑顔で私を見た。


帰り道。
信号待ちで私がアームレストに腕を置くと、カオルがその手を取り、細い指を絡めてきた。

「次はいつ部長に会えるのかな…」と繋いだ手を見つめ呟く。


カオルを家まで送ろうとすると「この辺で大丈夫です」と言われ車を停める。
辺りを見回すと高級マンションが立ち並んでいた。
「この辺に住んでるの?」と聞くと軽く頷き「今日はありがとうございました」と笑顔で私の顔を見る。
それまで繋いでいた手をそっと離し、カオルは車から降りた。

可愛い笑顔で手を振る彼女に、手を振りかえし、私は後ろ髪をひかれる思いで車を出した。



自宅アパートの駐車場に車を停め、コンソールに置いてあったピアスを持って部屋へ入る。

「ただいま」と言い靴を脱ぐ私に「おかえり~。遅かったねぇ」と言うひとみ。

リビングに入ると夕食の準備がしてあり…

「先に食べればよかったのに…」と言う私に「何も連絡なかったから、思って待ってたの」と。

ピアスをテーブルに置き「車に置き忘れてたよ」と言うと「あぁ、これ探してたの。車の中にあったんだ?」と嬉しそうにジュエリーケースにしまい、シャツを脱ぐ私に「先にお風呂入れば?」と言う。

「うん、そうする」と私は浴室へ。

私はシャワーを浴びながら、カオルの微かに触れる唇の感触を思い出していた。


浴室を出て身体を拭いていると、ひとみが私の背後から抱き付いて来た。

「女の人と一緒に居たの?」と背中で呟く。

「え?」と言う私に…


「トレゾァの香りがしたから…」







 
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2023/01/25 14:34:24(l8r5St5z)
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