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不登校の僕と幼馴染
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:不登校の僕と幼馴染
投稿者: ユウキ:16歳
俺は絶望した。呪った。
吠えた。親に見捨てられた。

自分の運命という物に。

でも……。
絶望しても呪っても吠えても
親に見捨てられても、
俺の味方で居てくれた人が居た。



俺の名前は篠原 ユウキ。
今春、俺は高校生になった。
実は俺自身、どうして高校生になれたか
理解ができないでいる。
別に理由がわからないだとか、
そんな理由じゃないんだ。
俺に尽くしてくれた1人の女の子に
不思議だという感情を抱いているんだ。


俺は3ヶ月前までは不登校だった。
理由は至ってシンプル。
周りの環境に合わなかった。

別に中1、中2と不登校だったわけじゃない。
中3の秋に俺は不登校になったんだ。

俺は勇ましく稀と書いて勇稀(ユウキ)。
親からはいつも稀に見る勇ましさを
もった子だという意味合いで
つけられたと聞かされるが、
実際は稀にしか勇ましさを発揮できない
という意味と解釈した方が
良いのかもしれない。

時間は7ヶ月前、つまり去年の9月まで
さかのぼることになる。

暖暖

朝。
6時半に設定された目覚まし時計よりも
早く起きる。今日から新学期だ。

俺の家はシングルマザー家庭で、
母である紀美子は、俺が起きる頃には
もう会社に着き、デスクに向かっている。

顔を洗い、カッターシャツに袖を通すと
聴きたくなかった着信音が耳を刺激する。

「またか…」

確認しなくてもわかる。
同じバドミントン部だった連中だ。
中学1年の夏休み、
俺の爺ちゃんが亡くなって
お葬儀やらなんやらでほとんど練習に
参加できなかったことで
中学1年の秋以降、部の連中から
執拗な嫌がらせが始まったわけだ。
今も続いているというか、なんというか。

どうせ、死○だとか消えろ。とかサボりが
だとかそんなくだらない罵声しか
書き込まれていないメールだ。
確認する理由などなかった。

うちの中学は9月から文化祭の取り組みが
本格化する為、学校では賑わいのタネである。
別に私立のように規模が大きいというわけでは
ないが、同時に行われる体育祭とで
学年対抗という言葉により火花が散っているだけ。
俺はこの学校行事というゲームでいうイベントで
足をくじかれることになる。

表向き俺は少し饒舌な中坊と見えるかもしれない。
が、 べつに嫌がらせが平気なわけでもないし
なにより学校なんて好きじゃななかった。

それでも、俺が学校に通う理由。
それは恋だった。
俺は3年1組。恋をした女の子は3年5組。
名前は宮澤 カリン。
香る鈴と書いて香鈴。
小学校の2年から小学校卒業までは
クラスが同じで、中学になって
同じクラスになることはなかったけど、
少しずつ惹かれて行って
今では完全に恋だと自覚するほどに
感情は膨れ上がっている。

俺はその子を見たいという一心で
学校に通うという自分の糧、
つまりエネルギーを供給していた。

だけど。今思えば
なぜこの日登校してしまったのか。

恋は人を成長させるだとか
この世には色んな言葉がある。

だけどそれは今日を境に偽りだと思うように
なってしまった。

「よっ、篠原。」

気づけば学校に着いており、
机に突っ伏していると
聴きなれた声が俺を呼ぶ。
ソウタだ。犬井 ソウタ。
俺の唯一と言っても過言ではない
話し相手だ。ルックスも非常に良く、学力も
かなり高いため女子からはかなりの人気…
かと思うが実はそうでもない。

「おはよ、ソウタ。」

俺の前の席のソウタは挨拶をかわすと
俺と同じように机に突っ伏す。

「ソウタ、お前寝不足か?」
「あぁ…。オールだからな…」

こいつがルックスも良く頭もいいのに
女子からの人気が並な理由は
二次元オタクだから。
恐らく溜まっていたアニメを全部見る為
とか、そんな理由でオールしたんだろう。


俗に言う残念なイケメンってやつだ。

「悪い篠原…少し…寝る…」

と言って眠りについたが、
ソウタが次、目を覚ましたのは放課後だった。

「おい、起きろソウタ。今日から体育祭の
横断幕作りが始まるんだから」
そう、体育祭が間近に迫った状況から
毎年うちの中学は色団のシンボルとなる
横断幕を作らせる。

「ふぇっ。ふぁっ…!おおう。
どうして起こしてくれなかったんだ」

「数学の先生に揺さぶられようが
体育の時に頭を殴ろうが起きなかったのは
お前だよ…ばか…。」

これから夕方だと告げるかのように
少しずつ沈みかける太陽に照らされ、
俺たちは教室を出て
横断幕の作業場へと急いだ。
と、言っても教室前の廊下だが。

「遅せーぞ、篠原、金魚のフン」
クラスでも人気があり、
口の悪さで定評のあるキョウスケだ。
「悪いな、今から手伝う」

「待って暖暖 なんで俺だけ金魚のフン暖暖
ひどくねぇっすか暖暖」

何食わぬ顔でスルーしたキョウスケは
俺に、注文した材料を運んできてくれと
指示を出し、部活があるからと
いそいそと校舎を飛び出して行った。

「なんで俺が金魚のフン…って、あれ。
どこ行くんだ?」

「職員室に横断幕の材料があるらしいから
それを取ってくるだけだよ」

そう告げて階段を降り、
頼まれていた材料の一式を受け取った。

その時不意にカリンの姿が見たいと
思った。だから、遠回りをして
思い材料を抱えながら3年5組の
教室を覗いて見た。

「……っ………ぁ。」

俺にはどこか嫉妬深いところが有るのだろうか。
声にならない様な唸り声を喉元で上げ、
何か。心の中で音を立てて壊れた気がした。


続く





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2014/06/08 08:17:44(zaqT6DIa)
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