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(無題)
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:(無題)
投稿者: (無名)
午後3時、JR札幌駅に着いた。東京からここまでの道のりも彼と一緒だったが、目的地に到着すると二人だけの旅だということを実感する。
ここで明日まで…これからの長い夜も、明日の朝も、東京へ戻る夕方まで彼と一緒。二人だけの時間。
平然を装いながらもワタシの鼓動は速くなっていた。

少しでも二人きりの時間を過ごしたいと、ホテルは駅に直結するタワーホテルを予約していた。ちょっと照れ臭くて部屋はツイン。夜景も少し期待をして上層階にしたけれど外は吹雪いていた。
でもそんなことはどうでもよかった。

チェックインを済ませて部屋へ向かう。胸がドキドキしていた。考えてみたらシラフで彼とホテルに来ることが初めてだった。

『キレイなホテルだ。』
「部屋も素敵だといいけどね。角部屋で少し広いってフロントの人が。」
エレベーターを降り廊下を並んで歩きながらヒソヒソと話す。

彼がカードキーを差し部屋に入り、ワタシも後から続く。
『おぉ。』
「うん、なかなかいい部屋ですね。思ってたより広いし。」
『うん、すごい。…ありがとう。』
「…さぁて、ビールでも飲んじゃいますか?」
『ですね。ぼ、僕が用意します。』
「じゃあ、お願いしまーす。」

彼はふだん自分のことを『オレ』と言うのに、ふざけて『僕』と言った。
この旅行はワタシから誘っていた。彼には札幌に行くことしか伝えず、手続きや旅費はワタシに任せてもらっていた。そんなこともあって『僕』と言ったのだろう。

彼は缶ビールを持ってくるとチェアに深々と座った。ワタシは手前のベッドに腰かけ彼に注いでもらったグラスに口をつける。
『テレビつけていい?』
「どうぞ。」
東京からの長旅。とりあえず一服の時間。

千歳空港で購入したタウン誌に目を通しながら
「このあとはどうしましょうか?居酒屋はまだ開いてないしね。」
『う~ん。』
この旅は札幌行きのほかはなにも予定を立てていない。観光をする気はなく、美味しいものを食べて美味しいお酒を飲もう…とだけ話していた。

テレビはローカルなニュース番組。ワタシが雑誌を眺めているせいか彼の口数も少ない。雑誌の内容も頭に入らなくなり、落ち着かなくなったワタシはベッドに仰向けでバターンと倒れた。
缶ビールを空けた彼も続いて隣のベッドにうつ伏せに倒れこんだ。

やっぱりベッドはダブルにすればよかったかなぁ…。



彼と初めてのキスをしてから肌を重ねるまで半年以上かかり、その後も朝まで過ごしたのは半年の間に1、2回。4年の仲だったが、ワタシはお酒の力がないと彼に甘える自分が出せないでいた。
また、彼にもそんなところがあった。居酒屋からいい気分で外に出ると、彼が強引に腕を引き寄せ手を絡めてくる。なのにシラフのデートでは決して手を繋ごうとしなかった。

ワタシも彼もわりとお酒に強かったけれど、もしかしたらお互いの前では酔えなかったのかもしれない。ほどほどに強めのお酒を好んで飲んでいた。
とりあえずの缶ビールでは酔えるわけがなかった。



キスはワタシから誘う方が多かったかもしれない。お別れするときに
「離れたくないから手だけ持って帰りたい。」
想像すると奇怪な言葉を発しながら、繋いだ手の甲に唇を押しあて、上目遣いに見つめると彼の手に力が入りだんだんと顔が近づく。

鼻が触れるか触れないかのところでワタシは目を閉じる。そして唇をほんのり開けてその時を待つ。
お互いの唇の柔らかさを確かめるように上唇…下唇…、上唇…、交互に挟んでいく。
「はぁ…ぁ」
吸い込む息が荒くなる。彼の下唇を捕らえようと薄目を開けて唇を開くと、その隙に彼の舌がスルリとワタシの舌を捕らえる。
ワタシの下顎は自然と彼の顔に吸い寄せられ、離れまいと追いかける。柔らかな甘い舌がワタシの中で優しく絡み合う。ワタシはその甘い舌に胸をギューンと掴まれる。
彼にもお返しにキュンとくるサインを送る。肩をギュッと掴んで
「ぁん…ン…ン」
その証拠に彼の優しい旋律が少し荒々しくなり、両手でワタシの頬を挟む。彼とワタシの中を舌が往復する。
「ぁ、ぁ…チュル」
息が出来なくなるくらい胸が苦しい。嬉しい痛み。キスだけで恥ずかしいくらい感じてしまう。
「ぁん…」
『チュル…ハゥ…』
「ンン…ぅ」
ワタシの中で彼が優しいけれどさらに激しく動いている。
ン、だめ、早くひとつになりたい。ワタシ、ぐちょぐちょになってるの(泣)…恥ずかしくて口に出せない言葉を精一杯のテレパシーで送り続ける。




『ねぇ』
「…」
『もう一冊雑誌買ったでしょ?見せて。』
うつ伏せになったまま彼が声をかけた。
「あぁ?。はいはい。」


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2010/11/25 02:19:56(gbHaPdFw)
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