車の中には窓の外を眺める女と愛おしげに逸れを見つめる私。沈黙でさえも彼女の魅力なのかと錯覚する。
向こうを向いている彼女の柔らかな髪を優しく撫でる。彼女がこちらを向いた。
「どうしたの?」と微笑んだ彼女を見ていると我慢が利かなくなる。絡めている左手の力を微かに増すことで自分を抑える。
――分かっている。この子は、11歳も年下なのだ。手を出して良いはずがないではないか…
不意に左の肩に重みがかかった。彼女の頭が顎の近くに在った。シャンプーの香りが理性を揺るがして行く。
いつの間にか彼女の顔が近づいてきていた。唇が触れるか触れないかギリギリの距離。悪戯に笑い私の唇を噛む。
柔らかい果実に歯を立てる様に少しずつ力を加えながら…甘い汁を味わうかの様に堪能している。
二、三度唇を合わせた後彼女は離れた。
どうやら私の反応を伺っている様だ。
――さて、どうしたものか。この子を…自分の物にしたい。だが逸れは許される事なのか。
もし読んでくれる方がいらっしゃいましたら続けようかと思います。