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青い、あいつ 2
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:青い、あいつ 2
投稿者: 菊乃 ◆NAWph9Zy3c
そもそも、不幸のはじまりは出会ってしまったことだ。



出会いさえしなければ…あたしは、ただの弱いいじめられっことして、地味でうす暗い無難な人生を、のんびり、のんびり、てくてくと、


「つまらない、ああ…死にたい」


などと出来もしないことをキチガイのようにぶつぶつと、

しかしそれなりに現状に満足し、馬鹿馬鹿しい純愛漫画の、ほんのりエッチなシーンに顔を赤らめ、にやにやと、


そうして時には


「一人は自由だ、しかし自由は孤独だ、いやしかし、孤独は美徳だ」

とかなんとか、訳の分からないことを呟き、言ってから独りでに感動し、筆ペンで“みつを”を明らかに意識し過ぎた汚い字で、チラシの裏に紙に書き綴り、誰にも見られぬよう、こそこそと、



…とにかくそんな、永遠を約束された処女人生を、歩んでいたろう。



いや、あるいは、もしかしたら…お世辞にもハンサムとは言えない、真面目という言葉を三次元化させたような男との結婚、そんな道だってあったかもしれない。



あの可愛いワンピを真っ赤な血で汚すことはなかった。


まぁそもそも、あのワンピを手に入れること自体、なかっただろうけれど。…欲しいとも思わなかったはずだ。

あのナイフを握ることもなかった。

…そういえば、あのナイフ、なんであんなものあったんだろう。


あいつの趣味か?最後の最後まで意味不明なやつだった。



まぁとりあえず、出会わなければ、人殺しにはならずに済んだのだ。




ああ、憎たらしい。



あたしの腹の中にかねてよりずっと渦巻いていた、真っ黒な殺意を鼻先に突きつけたら、

あいつは絶対怯えた顔をする、恐怖に固まる、目を見開く、震え、叫ぶ。さらに青くなって…それはもうポリバケツのような馬鹿馬鹿しい青色に。


そう期待していたのに、


最期の瞬間まで、至って普通の顔をしていた。

それが、今でも不満だ。




ああ、憎たらしい。


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2008/12/09 21:33:11(rix8CciZ)
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